スプリックス(7030)IPOが新規上場承認されました。所属場所は東証1部又は東証2部となっていますが、規模的に東証1部になるのではないかと考えています。主幹事は野村證券が務め公開株数は5,532,200株、オーバーアロットメントは829,800株となっています。上場により市場から吸収する金額は約138.7億円と規模が大きいようです。


事業は「個別指導学習塾の運営を中心とした教育サービス事業」となっておりメインは森塾の運営及びフランチャイズ展開です。業績は大きく伸びており今後も期待ができそうな伸びを示しています。事業の中核である森塾直営教室の在籍生徒数は26,320人(前期末比6,149人増加)となっており売上が順調ということです※平成29年9月末データ


スプリックス新規上場と初値予想


少子高齢化が進んでいる現在において業績が伸びているからには何か良いところがあるはずです。IT化も進んでいるため教育の在り方にも形態変化が必要な時代です。夏休みあたりから入塾する傾向にあると思うので2018年もこれから生徒が増加すると思われます(中学生が6割を占める)


スプリックス(7030)IPOの詳細データ

項目上場基本データ
市場東証1部又は東証2部
業種サービス業
事業内容個別指導学習塾の運営を中心とした、教育サービス事業
公開予定6月29日
ブックビルディング期間6月12日~6月18日
想定価格2,180円
仮条件2,180円~2,400円
公開価格6月19日
企業情報https://sprix.jp/


【手取金の使途】

手取概算額838,295千円については、「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限1,700,426千円と合わせて、270,000千円を敷金及び保証金を含む設備資金、2,268,721千円を運転資金として、以下のとおり充当予定であります。

①設備資金
森塾の新教室開校に係る資金として270,000千円を充当予定であります。

②運転資金
「森塾」のブランド認知の促進を目的とした広告宣伝費として528,721千円、「森塾」を運営するスタッフの採用費及び人件費として764,000千円、個別指導用テキスト「フォレスタ」制作に係る外注費として800,000千円、教育関連コンテンツの開発に係る研究開発費として176,000千円を充当予定であります。

なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。



項目株数データ
公募株数412,500株
売出株数5,119,700株
公開株数(合計)5,532,200株
オーバーアロットメント829,800株
上場時発行済み株数16,301,250株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約355.4億円
幹事団野村證券(主幹事)
大和証券
SMBC日興証券 ←主幹事割合多し!
みずほ証券
極東証券
SBI証券
エース証券
岩井コスモ証券 ←幹事引受多い


スプリックス(7030)上場評判とIPO分析

想定発行価格2,180円を基に吸収金額を算出すると約120.6億円となり、オーバーアロットメントを含めると約138.7億円規模の上場となります。2017年の売上は85億円あり、当期利益が8.5億円となっています。事業は学習塾サービス(森塾・自立学習RED)と教育関連サービスになります。


森塾は、小・中・高校生を対象とした先生1人に生徒2人までの個別指導型の学習塾であり、中学生生徒数に占める中学生比率は約6割となっています。定期テストで1科目20点以上成績が上がることを保証する「成績保証制度」を導入しているそうです。保証となっていることが凄いですが個々の能力の問題も大きいでしょうか。


森塾では、直営教室の運営とフランチャイズ展開をしていて、平成30年4月30日現在で直営88教室(東京34店舗、埼玉28店舗、千葉22店舗、新潟4店舗)、FC34教室となっています。 直営教室では授業の提供と教材の販売、フランチャイズサービスはFCオーナーとのフランチャイズ契約に基づき、同社が所有する商標及びノウハウ等を提供し、これに係る対価(主にロイヤルティとして月間売上高の10%)を受領する仕組みだそうです。


スプリックス上場評判とIPO分析


教育ITを利用した「自立学習RED」の運営及びフランチャイズ展開も行っており、小・中学生を対象とした学習塾で教育ITを活用して生徒一人一人の進度に合わせた学習プログラムを提供しています。


教育関連サービスでは、自社開発した小中高生向けの個別指導用テキスト「フォレスタ」シリーズなど販売しています。さらに、社会人を対象としたダンススクール「東京ダンスヴィレッジ」の運営を東京都豊島区(1拠点)にて行っているそうです。


スプリックスIPOの事業別売上と生徒数


その他には、学習塾スタッフ・講師を対象とした成功報酬型求人サイト「塾講師JAPAN」の運営、小学生向け読書教育プログラム「グリムスクール」の運営、中国語検定「HSK」に関連する書籍・アプリの販売等も行っているそうです。


スプリックス(7030)IPO販売実績


スプリックス(7030)の企業財務情報と配当性向

回次第20期第21期
決算年月平成28年9月平成29年9月
売上高7,035,4738,504,920
経常利益505,3371,165,398
当期純利益又は当期純損失232,829854,949
持分法を適用した場合の投資利益
純資産額1,786,4102,594,753
総資産額3,474,9725,053,755
1株当たり純資産額112.43163.31
1株当たり当期純利益金額14.6553.81
自己資本比率(%)51.4151.34
自己資本利益率(%)13.7939.03
株価収益率(倍)
配当性向(%)20.0229.98
営業活動によるキャッシュ・フロー1,340,595
投資活動によるキャッシュ・フロー△320,403
財務活動によるキャッシュ・フロー△47,356
現金及び現金同等物の期末残高2,207,901
※数値は千円単位、また上記は単体決算数値


第22期第2四半期累計期間(平成29年10月01日~平成30年3月31日)
売上高5,225,090千円
営業利益1,504,386千円
経常利益1,500,168千円
四半期純利益974,818千円
※単体数値


スプリックス(7030)従業員と株主の状況

会社設立は1997年1月13日、新潟県長岡市大手通2丁目3番地2に本社を構えます。
社長は平石明氏(昭和39年11月20日生まれ)、株式保有率は38.47%です。
従業員数は387人で臨時雇用者がなんと791人もいます。平均年齢29.7歳、平均勤続年数3.6年、平均年間給与4,750,797円となります。従業員数が最近1年間で36名増加しているそうです。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)
有限会社フラットストーン7,927,50046.96
平石 明6,494,25038.47
常石 博之1,728,75010.24
株式会社三菱UFJ銀行172,5001.02
先崎 将智22,2000.13
平井 利英7,3500.04
※株主上位6名の状況


【目論見抜粋】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人及び貸株人である平石明並びに当社株主である有限会社フラットストーン、常石博之及び株式会社三菱UFJ銀行は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成30年9月26日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等を除く。)を行わない旨合意しております。



上位株主には90日間(平成30年9月26日まで)のロックアップが付与されています。また、ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。株主は個人株主が多くなっていますが、ベンチャーキャピタルの三菱UFJキャピタル5号投資事業有限責任組合が750株となっています。殆ど気にする株数ではありませんが一応VC保有がありました。


スプリックス(7030)IPO大手初値予想と各社配分

仮条件範囲が2,180円~2,400円となり、想定発行価格を下限に上限方向へ大きく引き上げられました。今回の上場による市場からの吸収額は約132.8億円、オーバーアロットメントを含め約152.7億円となり、約14億円の引き上げとなります。東証1部上場が濃厚となっているため上場規模は小さいほうだと思われます。


業績は好調に推移しており、2018年9月単体の業績予想は売上21.8%増、経常利益98.1%増(11.4億円増)の見込みになっています。かなりインパクトある数値となっているため買い需要も大きく見込めるようです。またPERはEPS97.82を基に算出すると約24.5倍となり、上値余地はあるように思います。


初値予想2,280円~2,500円

初値予想(第2弾)2,500円~2,800円


少子高齢化の中で塾もIT化や教育の在り方が変わってきているため、同社のように利益上昇率が高い企業は注目されると考えられます。森塾と言った収益柱の他にも自社開発の個別指導用テキストも一定の収益があり、同社の教材も人気となっていることが伺えます。定期テスト1科目20点以上の成績が上がることを保証する「成績保証制度」は親として嬉しいものがあるでしょう。


個々のレベルにより違うとは思いますが、生徒や親に対して明確な言葉を発し、効果が出ている点は素直に評価してよいと思います。上場によって得た資金は、森塾の新教室開校に係る資金や運転資金として使われる予定です。東証1部上場を前提に考えると今までなかなかIPOに当選できなかった方には申込んでほしいところです。
※自己責任でお願いします


幹事名配分単位(株)
野村證券(主幹事)4,813,500
大和証券221,300
SMBC日興証券138,300
みずほ証券110,600
極東証券82,900
SBI証券55,200
エース証券55,200
岩井コスモ証券55,200


類似企業PER
PBR
成学社(2179)PER35.12倍PBR2.4倍
明光ネットワークジャパン(4668)PER30.39倍PBR2.34倍
東京個別指導学院(4745)PER28.91倍PBR6.03倍


公開株数だけでも553万株以上あるため主幹事以外からでも当選は可能だと思われます。幹事構成も堅いイメージなので東証1部への直接上場となりそうです。SMBC日興証券からの申込みだとIPO当選時にキャンセルをするとペナルティーとなるため、意外に当選しやすいかもしれません。


SMBC日興証券IPO抽選ルール完全版


また後期型抽選の岩井コスモ証券からの申込みは少ないかもしれません。やや面倒なのでこの規模だと他の証券会社で当選した場合に申込まない方がいるでしょう。後期型抽選なのでブックビルディングだけしておくと、購入申し込みをしなければ自動的にキャンセル扱いになるため分かっていれば強い味方でしょう。


スプリックスのストックオプション詳細を調べました

ストックオプション行使期間株式の数(株)発行価格(円)
平成34年10月01日~平成37年8月24日464,55092
平成31年10月01日~平成37年8月24日484,50092
平成31年10月01日~平成37年8月24日2,40092
平成35年10月01日~平成38年9月12日6,150170
平成32年10月01日~平成38年9月12日24,600170
平成32年10月01日~平成38年9月12日12,000170


上場時点でストックオプションは関係がないようです。ベンチャーキャピタル保有株もほぼありませんから公開株式以外の株流通は少ないでしょう。


スプリックス(7030)IPO私見と申し込みスタンス

スプリックスIPOに当選するためにはそれほど努力はいらない気がします。ただ東証2部に上場することになれば公開価格割れの可能性はたかいでしょうか。想定するに東証1部への直接上場だと思うため、それなりにブックビルディングには申込むつもりです。


学習や子供へのテーマ性もあるため需要はあると考えています。また、業績が良いことが参加の理由ですね。塾によっては入塾テストなども行われるため経営スタイルは事業者によりわかれるところです。投資家からすれば利益が出ている企業が良い企業なので業績ありきのところはあります。


IPOに参加する判断は仮条件が発表された段階、もしくは大手予想が出た後で構わないでしょう。争奪戦になったとしてもこれだけ株数があれば当選は難しくないと思います。ということで判断は6月12日以降でよいでしょう。IPOに参加するなら口座だけは開設しておきましょう。


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