SOU(9270)IPOが東証マザーズに新規上場承認です。
主幹事はまたしてもSMBC日興証券となり、公開株数が多いため当選できるかもしれません!社長が元Jリーガーというのも話題性がありそうです。上場規模が約52.5億円となり、想定発行価格が3,090円と大きいようです。新興市場では大きな上場サイズとなります。
少し悩ましい銘柄ですが結局人気化するパターンかもしれません。個人から買取をし、事業者へ販売しているためビジネスモデルとしては安定なのかも?取扱い単価は5万円以上の時計や宝飾品、骨董や美術品となっています。売出し株が多いことはややデメリットでしょう。ストックオプションも採用されています。
SOU(9270)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | 卸売業 |
事業内容 | ブランド・貴金属・骨董品等の買取及び販売 |
公開予定 | 3月22日 |
ブックビルディング期間 | 3月06日~3月12日 |
想定価格 | 3,090円 |
仮条件 | 3,090円~3,300円 |
公開価格 | 3月13日 |
【手取金の使途】
差引手取概算額1,263,501千円については、575,000千円を商品を買い入れる店舗の新規出店のための設備投資、124,000千円を業務効率化等を含む既存システムの強化及び販売促進に向けたソフトウェア開発のための投資、残額を広告宣伝費に充当する予定であり、各々の内訳は以下であります。
①設備投資の内訳としては、「なんぼや」及び「BRAND CONCIER」の新規出店のため平成30年8月期に2店舗分の50,000千円、平成31年8月期に10店舗分の250,000千円、平成32年8月期以降に11店舗分の275,000千円を見込んでおります。なお、「なんぼや」及び「BRAND CONCIER」のどちらで新規出店を行うかは、出店地の立地等を考慮し、また賃貸にて出店する予定であるため貸主とも協議の上、決定してまいります。
②システム投資の内訳としては、「なんぼや」「BRAND CONCIER」での商品仕入れにおける査定時間及び商品買取後の商品登録等、非接客業務時間の短縮を目的とした、商品情報や仕入れ(買取)額、販売額等を一元管理する商品管理システム(以下「商品管理システム」という。)の改修及び機能拡充、ECでの販売促進のため、自社サイト及び他社サイトへの同時出品機能構築等に関するシステム開発、さらに、現在国内にて行っている商品仕入れを、香港をはじめとした海外にて実施する際に必要となる国内外での商品仕入れ・販売のデータ連携システムの開発や情報通信ネットワークの強化等ソフトウェア面でのインフラ整備に向けた費用として平成30年8月期に28,000千円、平成31年8月期96,000千円を見込んでおります。
③広告宣伝費の内訳としては、店舗等への継続的な集客を目的としたWEBマーケティング費用として平成30年8月期に150,000千円、平成31年8月期に414,501千円を見込んでおります。
項目 | 株数データ |
公募株数 | 449,100株 |
売出株数 | 1,027,500株 |
公開株数(合計) | 1,476,600株 |
オーバーアロットメント | 221,400株 |
上場時発行済み株数 | 6,043,885株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約186.8億円 |
幹事団 | SMBC日興証券(主幹事) みずほ証券 SBI証券 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 auカブコム証券 岩井コスモ証券 岡三証券 岡三オンライン証券 いちよし証券 |
SOU(9270)上場評判とIPO分析
想定発行価格3,090円を基に吸収金額を算出すると約45.6億円となり、オーバーアロットメントを含めると約52.5億円規模の上場となります。ブランド品や貴金属、時計、地金、宝石、骨董品、美術品などの買取や販売を事業としている企業です。連結子会社が3社あり同社を入れて4社で構成されています。香港ではオークション開催や取引業者の開拓等を行い、アプリの開発や改修なども手がけています。買取専門店での店頭買取に加え、宅配買取、出張買取を行っており、商品仕入れの約99%が一般消費者からだそうです。
売上げは拡大傾向のようですが、利益はまだまだと言った感じです。前期では226.8億円の売上げに対し5.7億円の利益となります。
業者向けのオークションを主販路としていますが、国内他社市場や海外での展示会参加等を通じても業者向けに卸販売を行っています。その割合は販売点数の約93%を占めているそうです。売店及びECサイトを通じた一般消費者への販売も行います。
買取方法は「店頭買取」「宅配買取」「出張買取」の3種類があり、店舗によりおおよその買取価格を確認することができる「LINEで査定サービス」も行っています。その他にも金やプラチナなどの貴金属・地金は、専門に取り扱う業者へ卸販売を行っているそうです。
販売実績から一定の業者との取引もあるようです。株式会社ネットジャパンや日本マテリアル株式会社の名前が上げられています。
SOU(9270)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第5期 | 第6期 |
決算年月 | 平成28年8月 | 平成29年8月 |
売上高 | 21,980,953 | 22,685,086 |
経常利益 | 449,384 | 1,139,789 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 67,815 | 570,978 |
包括利益又は四半期包括利益 | 67,419 | 570,579 |
純資産額 | 2,686,185 | 3,265,725 |
総資産額 | 7,570,860 | 10,092,292 |
1株当たり純資産額 | 483.13 | 583.71 |
1株当たり当期純利益金額 | 12.30 | 102.44 |
自己資本比率(%) | 35.48 | 32.36 |
自己資本利益率(%) | 2.73 | 19.19 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 917,857 | △41,761 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △704,030 | △814,367 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 549,770 | 1,072,159 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 2,442,643 | 2,657,806 |
第7期第1四半期連結累計期間(平成29年9月01日~平成29年11月30日)
売上高7,590,838千円
営業利益598,746千円
経常利益601,959千円
親会社株主に帰属する四半期純利益391,901千円
SOU(9270)従業員と株主の状況
会社設立は2011年12月28日、東京都港区港南一丁目2番70号に本社を構えます。社長は嵜本晋輔氏(昭和57年4月14日生まれ)、株式保有率は3.56%です。
従業員数は331人で臨時雇用は91人、平均年齢30.4歳、平均勤続年数2.4年、平均年間給与3,930,000円です。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
SFプロパティマネジメント合同会社 | 5,000,000 | 79.47 |
嵜本 晃次 | 336,000 | 5.34 |
嵜本 晋輔 | 224,000 | 3.56 |
藤田 桂 | 66,145 | 1.05 |
大園 俊英 | 49,900 | 0.79 |
【目論見抜粋】
本募集及び引受人の買取引受けによる売出しに関し、貸株人かつ売出人であるSFプロパティマネジメント合同会社、売出人である嵜本晃次、当社株主かつ当社役員である嵜本晋輔、並びに新株予約権者である藤田桂、大園俊英、井元信樹、小島宏計、井原幸昭、島伸幸、手塚康成、井村優作、入江清貴、岡村太郎、永易圭吾、菊池啓太、嵯峨光、藤本勇人、真辺精一及び田路悠は、SMBC日興証券株式会社(以下「主幹事会社」という。)に対して、本募集及び引受人の買取引受けによる売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の平成30年9月17日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式(潜在株式を含む。)の売却等を行わない旨を約束しております。
上位株主には180日間(平成30年9月17日)のロックアップが付与されています。
ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
SOU(9270)IPO大手初値予想と各社配分
仮条件が大きく引き上げられ、想定発行価格3,090円に対し仮条件は3,090円~3,300円とかなり強気姿勢となっています。個人的にはなぜそこまで強気なのか?とやや疑問ですが、業績が大きく拡大する見込みが強いためでしょうか。EPS193.71からPERを算出すると約17倍となります。PER的だけ見れば類似企業とあまり差はないようです。2018年8月期の連結業績見込みでは売上31%増、経常利益50.1%増見込みとなっています。メルカリやヤフーオークションなどのリユース販売に抵抗がない時代になっていることも一つの要因となっているようです。
ガンバ大阪で選手として頑張っていた元Jリーガーが起業したSOU(ソウ)の行く末は?時代とマッチングしたアプリの導入や海外事業拡大で勢いづくことができるのか期待しています。
初値予想3,190円~3,500円
その後、3,300円~3,700円
幹事名 | 配分単位(株) |
SMBC日興証券(主幹事) | 1,240,400 |
みずほ証券 | 59,100株 |
SBI証券 | 59,100株 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 29,500株 |
岩井コスモ証券 | 29,500株 |
岡三証券 | 29,500株 |
いちよし証券 | 29,500株 |
類似企業 | PER | PBR |
コメ兵 | PER18.63倍 | PBR1.14倍 |
ハードオフコーポレーション | PER17.91倍 | PBR1.22倍 |
リネットジャパングループ | PER42.79倍 | PBR5.5倍 |
当選は容易な気もしますが、IPOが盛り上がれば当選も遠のきそうです。個人的にはこの程度のIPOに申込まなければ当選は難しいのかな~と言った気がしています。リユース事業もネットを活用しているため需要はあると思います。ただ、上場規模が大きめなので不安はそのあたりだけでしょうか。
SMBC日興証券のIPO抽選ルールを書きました
後期型IPOの岩井コスモ証券もIPO抽選ルールを書きました
SOUのストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
平成29年10月01日~平成37年9月10日 | 32,120 | 845 |
平成31年4月01日~平成39年3月29日 | 419,110 | 518 |
平成31年11月09日~平成39年11月08日 | 256,305 | 900 |
合計すると707,535株存在するようです。
SOU(9270)IPO私見と申し込みスタンス
SOUのIPO申込みは全力申込み予定ですが業績が少し気になります。初値3,500円~3,700円あたりになりそうな気がしていますがどうでしょうね。新聞やメディアに元Jリーガーなどと取り上げられると面白うそうですが、当たり前に考えると投資対象としてあまり積極的になれません。
2017年年末ラッシュ時の勢いが続けばなんなく吸収できると思いますが、3月の上場日程が詰まってきているため公募割れになる銘柄も出てくるでしょう。現在のところ申込予定ですが、仮条件時に再度検討したいと思います。
いけるんじゃね?と思いますが・・・
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