オープンワーク(5139)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。業績の割に吸収金額が大きく株価も高く設定され手掛けにくそうです。


主幹事は野村證券が務め公開株数1,126,900株、オーバーアロットメント169,000株です。上場規模は想定発行価格2,920円から計算すると約37.8億円になります。


オープンワーク(5139)IPOが上場承認
※オープンワーク公式サイト引用


社員クチコミや評価スコアなどのワーキングデータで情報提示している企業です。


主力サービスは「OpenWork」「OpenWorkリクルーティング」になります。新型コロナウイルス感染症の感染拡大により一時は業績低下が見られましたが現在は回復しているそうです。


また、コロナ禍により累計登録ユーザー数が伸張し、ワーキングデータの社員クチコミと評価スコアも増加しています。コロナ禍で大きく変化した働き方や価値観が反映されていると考えられます。


上場後はワーキングデータプラットフォームとして蓄積したデータを活用し、新規サービスの展開及び収益の多角化を目指すそうです。


オープンワーク(5139)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月16日
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」の開発・運用業務を含むワーキングデータプラットフォーム事業
ブックビルディング12月01日~12月07日
想定価格2,920円
仮条件2,920円~3,150円
公開価格3,150円
初値結果3,500円(公開価格1.11倍)
企業情報https://www.openwork.co.jp/
監査人太陽有限責任監査法人
手取金の使途
  • 事業拡大のための人件費及び採用費
  • サービスの認知向上と収益拡大のための広告宣伝費


項目株数データ
公募株数500,000株
売出株数626,900株
公開株数(合計)1,126,900株
オーバーアロットメント169,000株
上場時発行済み株数5,140,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約150.1億円
幹事団野村證券(主幹事)
SBI証券
マネックス証券
アイザワ証券
岩井コスモ証券
岡三証券
松井証券
丸三証券
委託見込LINE証券
岡三オンライン


オープンワーク(5139)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格2,920円を基に吸収金額を算出すると約32.9億円となり、オーバーアロットメントを含めると約37.8億円規模の上場となります。


2007年6月に株式会社ヴォーカーズを設立し、2018年5月にリンクアンドモチベーションに対して第三者割当増資を実施しています。翌年商号をオープンワーク株式会社に変更し、2020年1月にリンクアンドモチベーションの連結子会社になっています。


同社は個人が投稿した社員クチコミを基盤とするワーキングデータプラットフォーム事業を運営しています。


創業時から働く個人の声を蓄積又は公開し、現在は求人情報や選考履歴など「働く」に関するあらゆる情報を網羅する「ワーキングデータプラットフォーム」の確立に注力しています。


オープンワーク(5139)の業績
※有価証券届出書引用


「OpenWork」は社員クチコミデータを基盤とした転職・就職のための会社情報サイトです。


他のユーザーによって投稿された社員クチコミ、評価スコア、「月間残業時間」などの数値データから会社の評判を調べることができます。


また、有価証券報告書などで報告されている売上高などのデータも掲載されています。ユーザーは、様々な角度から会社の実態を知り、転職・就職等に役立てることができます。


2007年のサービス開始から2022年10月末時点で約64,000社、約1,380万件の社員クチコミデータが掲載されているそうです。登録ユーザー数は約515万人です。


社会人ユーザーの68%が20代~30代で構成されているそうです。


また、学生ユーザーの92%が大学・大学院在籍者、2021年3月卒で就職活動を行う大学生の約半数が「OpenWork」を利用していると目論見にあります。


凄い媒体ですよね。ネットで探していると頻繁に見かけますからね。


オープンワークIPOの事業系統図
※有価証券届出書引用


投稿内容に対してはAI(人工知能)を活用した機械審査と専任のスタッフによる目視審査の両方を実施しているそうです。


OpenWorkは「ユーザーによる有料会員登録」と「提携しているサービス運営企業からの紹介料」の2つを収益源としています。


ユーザーは社員クチコミを投稿、またはWeb履歴書を登録することで、OpenWorkに掲載されている社員クチコミが閲覧可能になります。この他、有料会員に登録することでも閲覧可能です。


オープンワークIPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


「OpenWorkリクルーティング」は自社の働きがいを採用力に変えることができる企業向け採用支援サービスです。


サービス利用企業は自社の求人をOpenWork上に掲載し、OpenWorkを利用している求職者に対して応募勧誘のためのスカウトメールを送信することができます。


求職者はOpenWorkに掲載されている社員クチコミや評価スコア、「月間残業時間」などの数値データを確認し求人に応募することができます。


2022年10月末時点で契約社数約1,700社、登録エージェント企業数約370社、約43,000件の求人を掲載しているとあります。


求人企業及び人材紹介エージェント企業からの成功報酬、並びに一定期間の求人掲載費用を主な収益源としています。


その他事業では、同社に蓄積された社員クチコミを活用したビジネスを開始しているそうです。


オープンワーク(5139)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2007年6月18日、 東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号渋谷スクランブルスクエアに本社を構えます。


社長は大澤陽樹氏(1985年2月10日生まれ)、株式保有率は0.80%(38,400株)です。リンクアンドモチベーション出身の方です。


従業員数81人で臨時雇用者10人、平均年齢31.3歳、平均勤続年数3.01年、平均年間給与6,059,000円です。


セグメントはワーキングデータプラットフォーム事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
株式会社リンクアンドモチベーション2,730,000株56.98%
増井 慎二郎1,570,000株32.77%
小倉 基弘200,000株4.17%
川島 浩治90,000株1.88%
小澤 博之50,000株1.04%
大澤 陽樹38,400株0.80%
池内 駿介16,200株0.34%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には90日間(2023年3月15日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けはありません。


オープンワーク(5139)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件が2,920円~3,150円と上振れし機関投資家の評価が高いと観測されています。上場規模は最大で約40.8億円、時価総額約161.9億円です。


割安感が乏しくなったことで上値が知れているのでは?とも取れます。来期業績を織り込んだ株価設定となっているようなので公募組には割高に感じます。


親子上場というデメリットを差し引くと公開価格前後で初値が付いても良いのでは?と感じます。しかしIPOの地合いが好調となっており初値利益も狙える環境のようです。


値がさ株のためリスクもあると思いますが、業績が来期も2桁増で推移するなら面白いのかもしれません。コロナ禍が終焉し、これまで新型コロナウイルス感染症の影響を受けていた業種も完全復活となる可能性があります。


先のことは常にわかりませんが、まとめると割高な株価でも業績が好調で来期を織り込めば初値利益が狙えるとのことです。


大手初値予想3,000円~3,500円
修正値3,500円前後
直前予想3,500円

※注目度B


業績を確認すると2022年12月期の単独予想を確認できました。売上19.70億円となり前期比28.34%増、経常利益5.49億円となり前期比69.44%増となります。


四半期利益は3.80億円となり前期比63.79%増を予想しています。


公開価格が3,150円決定の場合の指標はEPS81.56からPER38.62倍、BPS890.21からPBR3.54倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


今期業績だけなら十分評価されているようにも思いますが、業績好調のため初値利益が狙えるパターンのようですね。


幹事名割当株数引受割合
野村證券(主幹事)1,059,700株94.04%
SBI証券22,500株2.00%
マネックス証券11,200株0.99%
アイザワ証券6,700株0.59%
岩井コスモ証券6,700株0.59%
岡三証券6,700株0.59%
松井証券6,700株0.59%
丸三証券6,700株0.59%


親会社がリンクアンドモチベーションになり経営コンサルを主柱としている企業です。親子上場になりますが競合はしないようです。


利益がしっかり計上されている企業ですがこれまた微妙なIPOだと思います。上場ラッシュでなければ利益が狙えたと感じます。売上は低くても利益しっかりのため割安であれば買われるか?


ただネガサ株なので個人投資家には不人気となる気がします。


当選を狙うのであれば野村證券からでしょう。そして委託販売がおこなわれるLINE証券からの当選確率はいつもより高いと考えられます。株単価が高いと躊躇する方も増えますからね。


IPOルールについては下記記事でまとめています。いちかぶ取引を行うと4,000円貰えるキャンペーンが行われています。現金キャンペーンのため口座開設を行った方は参加しておきましょう。


野村證券が主幹事を引受ける場合にLINE証券で取扱いが行われることが多いです。2回申込みが必要なので私は忘れることが多いです。チャンスを逃がすタイプですね。




また、Funds(ファンズ)で新しいキャンペーンが始まったため詳しくまとめてみました。


上場企業が主な貸付先となり優待付きファンドも登場します。累計30万円の投資でAmazonギフト券が3,000円分貰えます!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
ウォンテッドリー(3991)PER30.76倍PBR12.58倍
エン・ジャパン(4849)PER31.29倍PBR2.74倍
アトラエ(6194)PER54.49倍PBR6.91倍
※2022年12月01日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2021年1月01日~2028年12月01日25,800株2,500円
2022年1月01日~2029年11月28日24,500株2,500円
2022年1月01日~2029年11月28日6,400株2,500円
2023年1月01日~2030年10月30日84,680株2,500円
2024年1月01日~2031年8月31日11,040株2,500円


ストックオプション(新株予約権)は56,700株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数4,640,000株に対する新株予約権の割合は3.3%に相当します。新株予約権による潜在株式数は152,420株です。


親会社のリンクアンドモチベーション(2170)は同社が上場後も株式の過半数を所有する方針となっています。発行済株式総数の58.84%を上場承認時に所有しています。


オープンワーク(5139)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

オープンワークのIPOは他の上場日程を確認した後に申込スタンスを決定したいと思います。


上場ラッシュでなければ申込したいと思いますがネガサ株なのでよく考えたいと思います。コロナ禍でより注目される企業だと思います。


オープンワーク(5139)IPOのまとめ
※オープンワーク公式サイト引用


同社サービスのワーキングデータプラットフォームは就職活動を行う方にとってメリットあるサービスです。求職者と求人企業のマッチングのプラットフォームは他社でもありますが、大手企業だと利用者も安心できると思います。


またリアルな社員口コミなどがあると入社後の求職者と企業のミスマッチの発生を抑制できるはずです。求職者と企業双方の満足度向上となれば同社サービスの利用も増えるはずです。


上場後は長期的な成長を維持するため複数のサービスを手掛け早期収益を目指すそうです。特定サービスに依存しない事業基盤の構築を目指すとあります。


競合も多いサービスと思いますが上場により収益拡大となるイメージは描きやすいと思います。


売出株で特定の個人が大量に売りたいようなので、もう少し売出株を絞れたら公募組は安心して投資できたと思います。取得単価は2,500円と高いようですけどね。


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