魁力屋(かいりきや)[5891]のIPOがスタンダード市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。「ラーメン魁力屋」と言ったほうがわかりやすそうですね。


主幹事は大和証券が務め公開株数1,450,000株、オーバーアロットメント217,500株です。上場規模は想定発行価格1,290円から計算すると約21.5億円になります。


魁力屋(かいりきや)[5891]IPOが上場承認
※魁力屋公式サイト引用


「京都北白川ラーメン魁力屋」のブランドで関東、東海、関西を中心に店舗展開している企業です。


直営店は既存出店地域への出店を継続しさらなるドミナント化を進めています。東北地方や中国地方、沖縄県にも出店しています。


コロナ禍で外食業は大打撃を受けましたが目論見によれば2019年を超える水準まで回復しているそうです。ただ地政学的リスクなどにより、食材及び資源エネルギー価格の高止まりなど物価高騰が続いています。


また、人員不足も課題となりコロナ禍の影響もまだ残っているようです。


中長期計画では海外進出の時期及び地域を積極的に検討しているそうなので、いずれ海外展開も行われると思います。


今回の上場で得た資金は直営店の新規出店などに利用されるため業績伸長が期待できそうです。公募株主体のIPOとなっています!


魁力屋(かいりきや)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月15日
市場スタンダード市場
業種小売業
事業内容ラーメンチェーン展開等の飲食事業
ブックビルディング11月30日~12月06日
想定価格1,290円
仮条件1,300円~1,400円
公開価格1,400円
初値結果1,822円(公開価格1.30倍)
企業情報https://www.kairikiya.co.jp/
監査人太陽有限責任監査法人
手取金の使途
  • 直営店の新規出店のための設備投資資金に充当
  • 長期借入金の返済資金の一部に充当


項目株数データ
公募株数1,200,000株
売出株数250,000株
公開株数(合計)1,450,000株
オーバーアロットメント217,500株
上場時発行済み株数5,490,000株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約70.8億円
幹事団大和証券(主幹事)
野村證券
SBI証券
みずほ証券
西村証券
楽天証券
委託見込大和コネクト証券
DMM.com証券


魁力屋(かいりきや)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,290円を基に吸収金額を算出すると約18.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約21.5億円規模の上場となります。


同社は、京都背脂醤油ラーメンを主力商品とする「京都北白川ラーメン魁力屋」を運営する飲食事業を主に行っています。


郊外ロードサイド及び商業施設内のフードコート等に2023年9月末現在130店舗を出店しています。直営店102店舗、独立店24店舗、FC加盟店4店舗です。


また、ラーメン魁力屋以外にから揚げ専門店などを10店舗出店しています。


魁力屋(かいりきや)の業績
※有価証券届出書引用


ラーメンを提供する店舗は2022年度末現在で全国に16,000店、その市場規模は約4,090億円と推計されているそうです。


同社の看板メニューである特製醤油ラーメンは醤油と鶏ガラスープをベースにしています。


豚の背脂を落とした京都ラーメンと呼ばれる背脂醤油ラーメンで、「あっさりしていてコクがある、飽きのこない、ちょっと懐かしいラーメン」を商品コンセプトとしています。


おすすめメニューは特製醤油ラーメンに、とろっとろの半熟玉子をトッピングした「特製醤油味玉ラーメン」、シャキシャキの九条ねぎをたっぷりトッピングした「特製醤油九条ねぎラーメン」、


醤油の香りとキレが特徴のスープに背油と中細麺がよく絡み濃厚な味わいの京都漆黒醤油ラーメンに半熟玉子をトッピングした「京都漆黒醤油味玉ラーメン」などを取り揃えています。


魁力屋の店舗の特徴
※有価証券届出書引用


主力出店立地である郊外ロードサイド店舗は10台以上の駐車場を備えています。


また、150~300坪程度の敷地に建坪30坪、43席(カウンター13席・テーブル5卓)を標準型とし、お一人様からファミリー層まで幅広い顧客に利用していただき、コンパクトなレイアウトにより初期投資と賃料を抑えているそうです。


店舗レイアウトは従業員が顧客に意識を向けることができるよう、厨房と客席が一体となったオープンキッチン形式を基本レイアウトとしています。


魁力屋(かいりきや)の販売実績
※有価証券届出書引用


魁力屋(かいりきや)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2003年2月25日、京都市中京区烏丸通錦小路上る手洗水町670番地に本社を構えます。社長は藤田宗氏(1968年8月10日生まれ)、株式保有率は28.21%(1,290,000株)です。


従業員数283人で臨時雇用者684人、平均年齢36.5歳、平均勤続年数4.04年、平均年間給与4,181,000円です。


事業部門別の従業員は直営店営業部門238人(臨時676)、全社共通45人(臨時8人)となっています。セグメントは飲食事業の単一セグメントです。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
㈱マルフジコーポレーション2,948,100株64.46%
藤田 宗1,290,000株28.21%
丸本 純平48,000株1.05%
田口 剛35,000株0.77%
河原 智彦25,500株0.56%
赤松 繁男22,500株0.49%
㈱大垣書店21,200株0.46%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2024年6月11日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


新株予約権を保有する丸本純平氏、田口剛氏、赤松繁男氏およびその他16名はロックアップ期間中の売却は基本的にできません。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けは75,000株を上限として従業員持株会が要請予定となっています。


魁力屋(かいりきや)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件が1,300円~1,400円に上振れし上場による吸収金額は最大約23.3億円、時価総額は約76.9億円になります。


コロナ禍で利益を大きく落としましたが現在は回復しています。またインバウンド回復による収益が見込めるためラーメン業界全体で収益機会が到来していると観測されています。


今期は15店舗の新規出店を行い、売上ベースで100億円を超える予想が出ています。経常減益予想となっていますが四半期利益は増収予想が出ています。


ただ、仮条件上振れの好材料となっていますが業態自体は成熟しているため過熱感はそこまでなさそうです。公募組は積極的にIPO当選を狙ってよさそうです!


大手初値予想1,500円~1,900円
修正値1,550円~1,900円
最終予想1,700円

※注目度B


業績を確認すると2023年12月期の単独予想を確認することができました。売上103.81億円となり前期比17.77%増、経常利益6.06億円となり前期比5.61%減となります。


四半期利益は3.57億円となり前期比13.69%増を予想しています。


公開価格が1,400円決定の場合の指標はEPS81.44からPER17.19倍、BPS783.54からPBR1.79倍になります。配当金が13円なので配当利回り0.93%です。株主優待の設定は現時点でありません。


原材料等のコストが高くなっているため値上げを行う企業も出ている外食産業です。同社の場合は利益が出ているため値上げリスクは低そうです。


kimukimu

値上げで客足が遠のく可能性がありますからね。リンガーハット(8200)が良い例でしょう。



上場規模が少し大きいため初値パフォーマンスは低いかもしれませんが公開価格割れはなさそうです!


幹事名割当株数引受割合
大和証券(主幹事)1,305,100株90.01%
野村證券72,500株5.00%
SBI証券29,000株2.00%
みずほ証券29,000株2.00%
西村証券7,200株0.50%
楽天証券7,200株0.50%


力の源ホールディングス(3561)や幸楽苑ホールディングス(7554)あたりが意識されそうな銘柄です。


売上は横ばい傾向みたいですが利益が拡大しているため好感できます。株主優待期待もあり個人投資家に人気かもしれません!


関東や東海、関西地方に強い企業のため株主優待があれば人気でしょうね。私は九州なのでほぼ関係がありません。九州には3店舗しかありませんからね。しかも福岡県です。


IPO的には盛り上がりに欠ける小売業となっています。割安であれば利益が出ている企業なので買われるかな?と考えています。


ブルーイノベーション(5597)に続き、大和証券が主幹事のため大和コネクト証券でもIPO抽選が行われると思います。公開株数が多めなので当選を狙って申し込みしておきたいと思います!


IPOルールは下記記事にまとめています。当選後のキャンセルも可能ですからね。




上場企業が直接運営するCREAL(クリアル)さんから当サイト経由の特典を付けていただきました。


口座開設ベースでAmazonギフト券1,000円分が貰えます。投資を行うと最大5万円分なのでお得だと思います。


業界を代表する企業なので安心して投資できると思います!下記記事で詳しくまとめているのでよかったらご利用ください。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
ワイエスフード(3358)PER413.75倍PBR1.40倍
丸千代山岡家(3399)PER22.64倍PBR5.45倍
力の源ホールディングス(3561)PER20.89倍PBR5.51倍
※2023年11月30日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2020年1月01日~2027年11月30日37,500株473円
2020年12月28日~2028年11月30日58,500株553円
2024年4月01日~2032年2月29日187,500株720円


ストックオプション(新株予約権)は96,000株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数4,290,000株に対する新株予約権の割合は6.61%に相当します。新株予約権による潜在株式数は283,500株です。


魁力屋(かいりきや)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

魁力屋のIPOは割安であれば買われそうな気がしています。上場サイズがやや大きめなのでその辺りは気になります。


オファリングレシオは標準的だと思います。


魁力屋(かいりきや)[5891]IPOのまとめ
※魁力屋公式サイト引用


2023年下半期は小粒上場が減ったので悲しさもあります。本来ならオファリングレシオ20%強くらいで上場する案件かもですね。


公募株数が多いため企業側にメリットがありそうです。


投資家にもわかりやすいIPOなので、初値売却益が見込めるようであれば積極的に抽選に参加しておきましょう。


kimukimu

京都北白川ラーメン魁力屋ブランドによる長期的な国内店舗数の目標は700店舗だそうです。現在は130店舗なので遠いですね。



上場したら信用力が高まるため出店が加速する可能性があるそうです。年収が高いわけではないため人材集めが課題でしょうか。


企業規模が大きくなるとコロナ禍のようなイレギラーな事が起きると大変でしょうけどね。


LEVECHY(レベチー)で10%利回りのファンドが登場しました!先着式となっていますが募集金額が大きいため今から申込んでも投資できそうです。


倒産隔離スキームが特徴の企業になりレバレッジを掛けた投資ができます。信託保全もあるのでかなり凄いことをやっている事業者なんですよね。しかも今回は10%利回りです。


詳しい内容は下記記事にガッツリまとめています。よかったら参考にしてください。


上場企業のCREAL(クリアル)で「当サイト経由の特典」が付きました

新規登録を行うとAmazonギフトカード1,000円分プレゼント、さらに初回投資に応じて最大5万円分貰えます。劣後出資とマスターリース契約、さらに信託銀行活用の分別管理は業界随一!

CREAL(クリアル)

1万円から投資でき「ほったらかし」で資産運用できます。賃料収入をもとに配当、想定利回り4.0%~5.5%で償還実績は元本割れ0件。最強スペック企業なので下記記事でまとめました。