アースインフィニティ(7692)のIPOがJASDAQに新規上場承認されたので詳しく情報をご紹介したいと思います。今回も業績や上場規模などを確認し、IPO抽選に参考になるような情報を評価してみたいと思います。


主幹事はみずほ証券が務め公開株数306,000株、オーバーアロットメント45,900株です。上場規模は想定発行価格1,970円から計算すると約6.9億円になります。


上場規模が小さく公開株数も少ないため初値利益が狙えると思います。電力自由化によりアースインフィニティの業績も好調です!


アースインフィニティIPO上場承認と初値予想
※アースインフィニティ公式サイト引用


エネルギー事業では中間層を中心とした、顧客に直接働きかける営業を行うことで同業他社との差別化を図っています。


電力需給契約件数と供給電力量の増大による継続的な収益の確保ができているからこその増収増益だと思います。ここ数年の業績は目を見張るものがあります。


2017年4月にガスの小売が全面自由化され、地域間やエネルギー間の垣根をこえた競争がますます激化する中で業績拡大となっていることは評価対象でしょう。


競争力を高めるため電力とガスのセット販売を個人事業主や中小企業等を中心に行っているそうです。サービスは関西を中心に全国で販売活動を行います。


アースインフィニティ(7692)IPOの上場基本データと引受幹事

項目上場基本データ
市場JASDAQスタンダード
業種小売業
事業内容小売電気事業、ガス小売事業、電子機器の製造・販売・卸業
上場日10月16日
ブックビルディング期間9月30日~10月06日
想定価格1,970円
仮条件1,820円~1,970円
公開価格1,970円
初値結果10,410円(公開価格5.28倍)
企業情報https://earth-infinity.co.jp/
監査人仰星監査法人


【手取金の使途】

手取概算額95,482千円については、「1 新規発行株式」の(注)3.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限83,189千円と合わせた、手取概算額合計上限178,671千円について、その全額を2021年7月期の運転資金に充当します。具体的には、エネルギー事業における契約件数増加に伴い増加する電力及びガスの仕入資金に151,870千円を、人員増加に伴い増加する人件費に26,801千円を充当する予定であります。

なお、上記調達資金は、具体的な充当時期までは安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



項目株数データ
公募株数55,000株
売出株数251,000株
公開株数(合計)306,000株
オーバーアロットメント45,900株
上場時発行済み株数3,013,300株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約59.4億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
SBI証券
丸三証券
岡三証券
マネックス証券
委託見込岡三オンライン証券
DMM.com証券


アースインフィニティ(7692)上場評判とIPO分析

想定発行価格1,970円を基に吸収金額を算出すると約6.0億円となり、オーバーアロットメントを含めると約6.9億円規模の上場となります。


同社は2002年大阪市淀川区で省電力のための設備機器に関する企画・設計・販売・設置工事及びそれらのコンサルタント業務を目的として設立されています。


2013年に本社を大阪市北区に移転し、2015年に特定規模電気事業者の届出を行い、2016年に小売電気事業を事業目的に加え、商号を「株式会社アースインフィニティ」に変更しています。前身は株式会社ネオインターナショナルです。


電気の契約は特別高圧、高圧、低圧に分類され、大口と一般家庭との中間にあたる小規模工場、商店、飲食店等を中心にBtoBの営業を行っています。また、官公庁などの入札案件にも参加し、契約獲得を行うBtoGの営業も行っています。


アースインフィニティIPO評判と業績
※有価証券届出書引用


低圧の中でも1件あたりの電気料金が低い一般家庭は利益幅が小さく、逆に特別高圧・高圧などの1件あたりの電気料金が高い大口の客層は、売上ボリュームが大きく解約に至った場合や市場価格高騰の際は業績への影響が大きくなるそうです。


そのため、中間層を中心に営業を行うことで利益率を高め安定的な利益確保に努めています。


2019年6月にガス小売事業者の登録を行い、2019年10月にガスの小売に参入し電力とのセット販売を行っています。エネルギー事業は、電気及びガスを継続的に販売するストック型ビジネスです。


競争激化により他社への切り替えによる解約が毎年一定割合発生しますが、顧客との契約が継続されている限り、サービスを提供出来るため継続的な収入及び収益を見込むことができます。


アースインフィニティ(7692)事業系統図
※有価証券届出書引用


エネルギー事業の小売電気は、一般家庭や小規模工場、店舗、飲食店等を対象とする低圧及び中小規模工場や中小ビル等の高圧の需要家に対して電力の供給を行う事業です。


同社は需給管理を仲介業者に委託し、民間の発電所から調達した電力及び一般社団法人日本卸電力取引所との間で行う「市場取引」により調達した電力を、一般送配電事業者の有する送配電網を用い送電します。


北海道電力株式会社・東北電力株式会社・東京電力ホールディングス株式会社・中部電力株式会社・北陸電力株式会社・関西電力株式会社・中国電力株式会社・四国電力株式会社・九州電力株式会社の各営業地域において顧客に対し電力の供給を行います。


アースインフィニティIPOの販売実績
※有価証券届出書引用


電子機器事業は、主に中小企業を対象とする電子ブレーカー(コンピューター内蔵式ブレーカー)の製造・販売・設置によるエネルギーコスト削減提案及びコンサルティングを行う事業です。


電子ブレーカーは同社の特許技術に基づき協力会社で製品を製造し、販売・設置を行うファブレスメーカーとして事業活動を展開しています。


同社にて電子ブレーカーの販売に伴うリースの事務代行やクレジットの取次から、設置工事に伴う電力会社への申請代行業務までを行うこと、さらに取引契約を交わしている販売店へ卸販売することにより収益を獲得しています。


現在はリース契約期間が終了する既存顧客に対して、過去に導入した電子ブレーカーと同様の機能を持った新しい電子ブレーカーに入れ替える販売を中心とした営業を行っているそうです。


アースインフィニティ(7692)の企業財務情報と配当性向

回次第17期第18期
決算年月2018年7月2019年7月
売上高2,481,6813,465,186
経常利益101,408229,761
当期純利益64,784166,738
資本金87,25087,250
純資産額146,101311,939
総資産額841,4261,150,984
1株当たり純資産額48.77104.77
1株当たり当期純利益金額21.6355.68
自己資本比率(%)17.427.1
自己資本利益率(%)57.072.8
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー△4,357122,296
投資活動によるキャッシュ・フロー△2,574△1,020
財務活動によるキャッシュ・フロー70,92485,276
現金及び現金同等物の期末残高128,441334,993
※数値は千円単位



第19期第3四半期累計期間(2019年8月01日~2020年4月30日)
  • 売上高2,817百万円
  • 営業利益429百万円
  • 経常利益433百万円
  • 四半期純利益304百万円



【第19期第3期のチェックポイント!】

エネルギー事業では売上を継続的に獲得できる基盤作りを目指し、電子機器事業の営業ノウハウを活かして中間層を中心とした営業の結果、公的機関及び中小企業との契約獲得数を伸ばしています。

日本国内では消費税率引き上げによる消費者マインドの低下、海外では米中通商問題の長期化、そして新型コロナウイルスが世界経済に与える影響など様々な問題が起きているため今後も注意が必要だそうです。


アースインフィニティの特徴は?どんな会社のか動画を探してみた

アースインフィニティのテレビCM動画を探すことができました。大阪にある企業なので地方では流れていないと考えられます。





この他にもCMがあるので見たい方は公式サイトを訪れてみましょう。


公式サイトの電力供給エリアを確認すると公共機関の名前がズラリと出てきました。年々提携企業が増えているため今後も業績期待ができそうです。


アースインフィニティ(7692)の株主状況とロックアップについて

会社設立は2002年7月18日、大阪府大阪市北区堂島浜二丁目2番28号に本社を構えます。社長は濵田幸一氏(1970年11月20日生まれ)、株式保有率は73.76%(2,181,900株)です。


従業員数46人で平均年齢34.2歳、平均勤続年数4.0年、平均年間給与4,317,000円です。臨時雇用者は確認できませんでした。


セグメント別従業員数はエネルギー事業31人、電子機器事業7人、全社共通8人となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
濵田 幸一2,181,900株73.76%
坂本 守孝120,000株4.06%
上田 朝雄90,000株3.04%×
浅原 香織75,000株2.54%
津田 真奈美60,000株2.03%×
一氏 亮佑51,000株1.72%
亀田 純51,000株1.72%×
※株主上位7名の状況


【ロックアップについて】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である濵田幸一及び売出人である坂本守孝、当社株主である浅原香織、一氏亮佑及び白川功は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の2021年4月13日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等を行わない旨合意しております。

※有価証券届出書(新規公開時)引用



上位株主には180日間(2021年4月13日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。よってロックアップ対象者は180日間株式を売却できません。


親引けの設定はありません。


アースインフィニティ(7692)IPOの初値予想と幹事引受け株数

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件は想定発行価格を下限として1,820円~1,970円に決定しました。下限方向に広げられていますが人気が見込める案件ため公開価格は上限の1,970円に決定すると思います。


事業は民間発電所や日本卸電力取引所の電力を一般送電線を使って関西中心に電力を供給しています。ここ最近はこのような事業者が確認でき、意外に業績が好調だと感じています。同社でもそれは同じのようです。


大手初値予想3,000円~5,000円
修正値5,000円~6,000円

※注目度B、修正値は10月07日に追記


直近にIPOを行った企業の初値が高く推移していることからアースインフィニティにも資金が流入すると考えられます。吸収額は約6.9億円と軽量級なうえ、ベンチャーキャピタル保有株がありません。


業績が好調となっていますが、中間層を中心とした顧客は営業が主流となっているため営業人員の確保や育成が重要な課題となっているそうです。


2021年7月期の業績予想は売上36.6億円となり前期比5.7%増、経常利益5.5億円となり前期比139.3%増になります。四半期利益は3.7億円で前期比125.3%増と驚異的な伸び率です。


契約件数が伸びれば収益が増えるため今後も業績期待ができそうです。ただし新しく電力供給を行う競合が出てきた場合はその限りではないでしょう。最終的に顧客が求めているのは電気代金が安く済む事業者です。


EPS140.69からPERを計算すると約14.00倍、BPS399.27からPBRを計算すると約4.93倍になります。また配当金が43円出るため配当利回りを計算すると約2.18%になります。上場直後からこの数値はよいと思います。PER的には20倍程度が妥当水準でしょう。※2020年9月29日計算


電力自由化の規制緩和で誕生した事業者になり、今後も新規参入を行う企業が現れてくると言われています。上場を考えている競合は早めにIPOを行ったほうがよさそうですね。


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(主幹事)
284,700株93.04%
SBI証券6,100株1.99%
丸三証券6,100株1.99%
岡三証券6,100株1.99%
マネックス証券3,000株0.98%


業績安定のイメージ企業です。しかもここ数年の売上・利益の伸び率に勢いがあります。IPOとしては魅力が薄れる小売業ですが、イーレックス(9517)のように育つ可能性もあると思います。


当選を狙うならみずほ証券からの申込みは必須だと思います。またマネックス証券は引受けた株数を全て抽選に回すため申し込んでおきましょう。




また、前受け金不要で参加できる岡三オンライン証券も岡三証券の委託でIPO取扱いが行われると思います。岡三証券が主幹事を引受けた時は当選確率が高いと考えられます!


IPOの取扱いは多いため口座を開設していない方は準備だけ行っておきましょう。




さらに当サイト限定でキャンペーンコードを入力すると1,500円分のAmazonギフト券を貰えるキャンペーンが始まりました。


ユニコーンに口座開設するだけなので未上場株に投資をしてみたい方はご検討ください。口座だけ準備しておけばすぐに投資ができますからね。詳しくは下記記事でまとめています。




類似企業のPERやPBRを調べてみました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
アストマックス(7162)PER53.59倍PBR0.49倍
ミツウロコグループホールディングス(8131)PER17.09倍PBR1.06倍
イーレックス(9517)PER11.25倍PBR2.15倍
※2020年9月29日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
該当事項なし-株-円


ストックオプション(新株予約権)は該当事項なしとなっているため上場承認段階ではありません。


またベンチャーキャピタルや金融機関名は株主名簿で確認できません。全て個人名義となっています。


ツイッターでもIPO記事のチェックができます!

最新情報を手に入れたい方やレア情報、気になったことをツイートしています。IPO投資歴は15年と長くソーシャルレンディングも6年目突入!安定の利益でブログも15年目に突入。


アースインフィニティ(7692)IPOの評価と申し込みスタンス

アースインフィニティのIPOは利益が出ると思うので抽選申込を徹底しておきましょう。


新型コロナウイルス感染症が蔓延し生活が困難にならない限り業績への影響はあまりないと考えています。対面営業はできなくなると思いますがこれまでの実績があるため急な赤字転落も考えにくいと思います。


アースインフィニティ(7692)IPO評価
※アースインフィニティ公式サイト引用


業績への懸念は電気料金販売単価やガス料金販売単価が下落した場合などが考えられます。また顧客の電気料金及びガス料金削減効果が希薄化した場合には業績に影響が出ることがあるようです。


インフラ事業は安定した電力やガスの供給を行い、顧客が納得できる価格でサービスを提供すれば解約率は低くなるはずです。


アースインフィニティの場合は業績が拡大しているため上場時点でデメリット的な要因はないと思います。


上場後は顧客開拓に拍車がかかると考えられるため長期的な業績拡大に期待ができそうですね。


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