AnyMind Group(エニーマインドグループ)[5027]のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。2022年12月15日に上場を予定していましたが中止となっていた再承認案件です。


主幹事はみずほ証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券が共同で務めます。公開株数2,689,500株、オーバーアロットメント403,400株と上場規模もそこそこ大きいようです。


上場による吸収金額は想定発行価格970円から計算すると約30.0億円になります。1回目の上場承認時は99.8億円だったのでかなり絞ってきました!!


AnyMind Group(エニーマインドグループ)[5027]IPOが上場承認
※エニーマインドグループ公式サイト引用


第3期まで赤字でしたが第4期は黒字化しています。それでも2回の承認取り消しはイメージが悪いです。


売上は増加傾向にありますが、エンジニア及び営業人員への先行投資を行っているためこれまで赤字だったようです。これを強気と考えて良いのかわかりませんが、初値ではあまり人気が見込めないかもしれません。


同社はブランドコマース領域におけるワンストップソリューションの強化を行い、国内向けのサービスだけでなく、海外クリエイターや法人クライアントに対する支援も行います。


上場承認時の情報では13ヶ国で事業を行っています。アジア市場での収益が見込めると考えており上場後も同じスタンスで取り組むようです。


設立から4年程度のスピード上場となりますが、前回はIPO抽選結果が出てから上場中止を発表しています。当選していた投資家は怒り心頭でしょうね。


AnyMind Group(エニーマインドグループ)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日3月29日
※3回目の上場承認です
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容ブランド企業向けマーケティング支援、パブリッシャー及びクリエイター向け収益化支援、D2C支援に関するプラットフォームとサービスの開発・提供
ブックビルディング3月13日~3月17日
想定価格970円
仮条件970円~1,000円
公開価格1,000円
初値結果1,000円(公開価格1.00倍)
企業情報https://anymindgroup.com/ja/
監査人PwCあらた有限責任監査法人
手取金の使途事業拡大のための人件費


項目株数データ
公募株数885,300株
売出株数1,804,200株
公開株数(合計)2,689,500株
オーバーアロットメント403,400株
上場時発行済み株数56,986,200株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約552.8億円
幹事団みずほ証券(共同主幹事)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(共同主幹事)
SBI証券
大和証券
野村證券
松井証券
SMBC日興証券
岩井コスモ証券
岡三証券
委託見込auカブコム証券
CONNECT
岡三オンライン


AnyMind Group(エニーマインドグループ)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格970円を基に吸収金額を算出すると約26.1億円となり、オーバーアロットメントを含めると約30.0億円規模の上場となります。新興市場では荷もたれ感が強い吸収金額で前回と同じ内容になります。


売出株は代表者の十河宏輔氏とベンチャーキャピタル複数社などになっています。


同社グループはブランド構築や生産管理、メディア運営、ECサイト構築・運営、マーケティング、物流管理等のソリューションをワンストップで支援するプラットフォームを提供しています。


地域別売上収益比率を確認すると日本45%、東南アジア40%、インド・中華圏等のその他地域14%となっています。


AnyMind Group(エニーマインドグループ)の業績
※有価証券届出書引用


AnyMindグループは13ヶ国(地域)において事業展開を行い、マーケティング支援とパブリッシャー及びクリエイターを軸に、EC戦略やECサイト構築運用、生産管理、物流管理に至るまでを提供します。


法人クライアントや個人の事業支援を行うテクノロジーカンパニーになります。


同社プラットフォーム上で様々なデータを活用し、一気通貫で事業支援を行える特徴があります。利用者はビジネスをよりシンプルに行えるようになります。


AnyMind Group(エニーマインドグループ)IPOの実績
※有価証券届出書引用


同社はインターネット関連事業の単一セグメントになりますが「ブランドコマース」「パートナーグロース」の2つの領域を行います。


ブランドコマース領域では、インフルエンサーマーケティング等のマーケティングに加えて、ECとD2C領域を中心にブランドの設計・企画を行います。


また、生産管理やECサイトの構築・運用、物流管理に至るまでのバリューチェーン全体を「ブランドコマース」と定義し、その各プロセスでサービスを提供しています。


AnyMind Group(エニーマインドグループ)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


パートナーグロース領域では、インターネットメディアやモバイルアプリ運営事業者などのパブリッシャーやクリエイターを中心とするパートナーに対して、データ解析や収益化支援、ユーザーエンゲージメント向上支援を行っています。


この2つの事業の他には「その他」があり、タイ国で従業員の勤怠管理ツール提供やエンジニア人材等の採用支援を行う人事部門向けソリューションの運営を行っています。


AnyMind Group(エニーマインドグループ)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2019年12月26日、東京都港区六本木六丁目10番1号に本社を構えます。社長は十河宏輔氏(1987年4月07日生まれ)、株式保有率は37.22%(23,400,000株)です。


従業員数8人で臨時雇用者0人、平均年齢34.6歳、平均勤続年数2.8年、平均年間給与9,100,000円です。連結従業員数は1,312人で臨時雇用者は0人です。


セグメントはインターネット関連事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
十河 宏輔23,400,000株37.22%
小堤 音彦6,000,000株9.54%
株式会社SMBC信託銀行4,260,000株6.78%
JATF VI (Singapore) Pte. Ltd.4,171,800株6.64%
JAFCO Asia Technology Fund VII Pte. Ltd.3,023,400株4.81%
JIC ベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合2,463,100株3.92%
JPインベストメント1号投資事業有限責任組合1,799,700株2.86%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には360日間(2024年3月22日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


売出人やベンチャーキャピタル等に対しては180日間(2023年9月24日まで)のロックアップ付与、ロックアップ解除倍率設定なしとなっています。


さらに、売出人の「JATF VI (Singapore) Pte. Ltd.」「JAFCO Asia Technology Fund VII Pte. Ltd.」は180日間のロックアップと発行価格の1.5倍以上のロックアップ解除設定が設けられています。双方とも1,352,100株が上限となります。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けは行われません。


AnyMind Group(エニーマインドグループ)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


前回承認時は仮条件970円~1,000円となり、初値予想は公開価格1,000円に対して1,100円~1,200円予想となっていました。


仮条件は970円~1,000円に決定し前回と同じです。吸収金額は最大で約30.9億円、時価総額約569.9億円です。


前回承認時では開示されていなかった業績予想が出ているため安心感があります。しかも赤字から黒字転換しています。


上場内容が同じで業績が好転しているため大手では買われると予想されています。12月決算のため3月中の上場を急いだとの観測もあります。


また、前回上場を試みた12月よりは買いが強まると観測されています。米シリコンバレー銀行破綻の影響はあると思いますが買い優勢の予想みたいです!


大手初値予想1,150円~1,500円
修正値1,350円~1,500円
再修正1,300円~1,500円
直前予想1,400円

※注目度A


業績を確認すると2023年12月の連結予想を確認することができました。売上収益327.44億円となり前期比32.09%増、経常利益2.78億円となり前期比14.72%減となります。


四半期利益は0.84億円となり前期比64.85%減を予想しています。


前期は為替差益があり約2.4億円がプラスされたようです。前期の四半期利益が約2.39億円なので為替差益がなければ損益トントンとなるようですね。


公開価格が1,000円決定の場合の指標はEPS1.48からPER675.67倍、BPS215.53からPBR4.64倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


同日上場には住信SBIネット銀行(7163)とノイルイミューン・バイオテック(4893)があり、同社が一番安心できると観測されています。マジか!


AnyMind Group(エニーマインドグループ)はロックアップを外しに行く展開もあり得るようです。結局は黒字化し上場条件が前回と同じなので評価されているようです。


公募組は株式市場の動向を確認しながら参加しておくとよさそうです!!


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(共同)1,741,700株64.76%
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(共同)773,200株28.75%
SBI証券53,800株2.00%
大和証券26,900株1.00%
野村證券26,900株1.00%
松井証券20,100株0.75%
SMBC日興証券20,100株0.75%
岩井コスモ証券13,400株0.50%
岡三証券13,400株0.50%


人気があるとは考えていませんが、当選を狙うのであれば主幹事のみずほ証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券からの申込みを優先しておきましょう。


三菱UFJモルガン・スタンレー証券のほうが個人投資家に優しいイメージがあります。特に店頭だと配分の可能性が高いでしょう。また委託経由でauカブコム証券でも取り扱が期待できます。


後期型抽選なので気になる方は申込んでおきましょう。抽選参加と購入申込の2段階が必要なのでとりあえず抽選に参加しておくことも可能です。岩井コスモ証券も同様に後期型抽選になります。


抽選参加後に利益が見込めないと思ったら購入申込を行わなければ良いだけです!




株式で利益を狙えない時は他の取引で楽しむこともできます。ヒロセ通商だと取引数によりにより食品などを頂くことができます。


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ポンド円取引やタイアップ特典などを利用すると7,000円~9,000円が貰えます。取引量を増やせば数十万円分のキャッシュバックも可能です。


詳しくは下記記事で説明しています。ゾロ目キャンペーンは裏技を利用しておきましょう!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
プレイド(4165)PER-倍PBR6.18倍
Appier Group(4180)PER261.97倍PBR7.21倍
Birdman(7063)PER30.95倍PBR14.6倍
※2023年3月14日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
普通株式が東京もしくはそれ以外の金融商品取引所に上場された日から4年間1,434,600株81円
普通株式が東京もしくはそれ以外の金融商品取引所に上場された日から4年間61,800株81円
2022年12月29日~上場後4年間を経過した日まで1,588,800株81円
2022年12月29日~上場後4年間を経過した日まで150,600株81円
2022年9月30日~上場後4年間を経過した日まで93,600株81円
2022年9月30日~上場後4年間を経過した日まで27,600株81円
2021年12月01日~2028年11月30日2,594,400株81円
普通株式が東京もしくはそれ以外の金融商品取引所に上場された日から4年間346,800株1円
2023年7月15日~上場後4年間を経過した日まで7,200株195円
2024年10月07日~2032年9月21日167,400株885円
2024年10月07日~2032年9月21日206,400株885円
2024年10月07日~2032年9月21日84,000株885円
※前回承認時と株数が変更されており最新情報に更新しています


新株予約権による潜在株式数は6,763,200株となっています。また、発行済株式総数及び潜在株数の合計62,864,100株の10.8%に相当するそうです。


潜在株数が多く投資妙味はあまり感じられません。


AnyMind Group(エニーマインドグループ)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

AnyMind Group(エニーマインドグループ)のIPOは消極的参加になると思います。


唯一無二的な何かがあれば良いのですが上場ゴール感があります。黒字化した好材料はありますが住信SBIネット銀行(7163)と上場日が同じなので資金を奪われると思います!


AnyMind Group(エニーマインドグループ)[5027]IPOの評価
※エニーマインドグループ公式サイト引用


Saasやサブスクリプションのビジネスではないため投資を行うには不安があります。


また、取引先の多くが年度末に予算配分を行うことが多く、年度末に売上収益が集中する傾向にあるそうです。日本国内とインドは主に3月、その他海外では12月に売上収益が集中するそうです。


さらに、各国の現地通貨で資産・負債を保有しているため、連結財務諸表を作成する場合は現地通貨を円換算する必要があるそうです。為替予約等は行っていないそうです。


そのため地政学リスクなどによる為替の影響も多少考えておいたほうがよさそうです。個人的にはあまり乗り気にならないIPOだと感じています。


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