リアルゲイト(5532)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。中小規模の築古ビル再生をメイン事業としている企業です。


主幹事は大和証券が務め公開株数670,000株、オーバーアロットメント100,500株です。上場規模は想定発行価格1,790円から計算すると約13.8億円になります。


親会社がサイバーエージェントになります!


リアルゲイト(5532)IPOが上場承認
※リアルゲイト公式サイト引用


同社はビルオーナーの遊休不動産の有効活用をしたいというニーズと、個性的なオフィスを適正価格で借りたいというテナントニーズのマッチングを行います。


この他に新築物件にフレキシブルワークプレイスを組み込む開発案件も手掛けます。


事業展開のエリアを広げずに渋谷区・港区・目黒区を中心とした狭域エリア内でドミナント戦略を行い安定した収益を目指しているようです。


目論見にはコロナ禍でも高稼働率を維持しているとありますが、純利益の落ち込みは激しようです。今期業績は第2四半期でコロナ前に戻っているようです!!


リアルゲイト(5532)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日6月22日
市場グロース市場
業種不動産業
事業内容不動産に関するコンサルタント業務、不動産売買業務、不動産仲介業務、不動産賃貸業務、不動産管理運営業務、建築・設計監理業務、建築及び内装工事請負業務、損害保険の代理店業務
ブックビルディング6月07日~6月13日
想定価格1,790円
仮条件1,700円~1,790円
公開価格1,790円
初値結果3,810円(公開価格2.13倍)
企業情報https://realgate.jp/
監査人三優監査法人
手取金の使途不動産取得及び設備投資を行うための設備投資資金へ充当予定


項目株数データ
公募株数670,000株
売出株数0株
公開株数(合計)670,000株
オーバーアロットメント100,500株
上場時発行済み株数2,670,000株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約47.8億円
幹事団大和証券(主幹事)
SMBC日興証券
SBI証券
岩井コスモ証券
岡三証券
マネックス証券
委託見込大和コネクト証券
DMM.com証券


リアルゲイト(5532)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,790円を基に吸収金額を算出すると約12.0億円となり、オーバーアロットメントを含めると約13.8億円規模の上場となります。


同社は「the SOHO」の運営受託を行うため株式会社トランジットジェネラルオフィスの完全子会社として2009年8月に設立されています。


2021年7月にトランジットジェネラルオフィス所有の全株式をサイバーエージェントが買付け子会社化されています。まだ数年前の話です。


同社セグメントのフレキシブルワークプレイス事業は、スモールオフィスやシェアオフィスといったフレキシブルワークプレイスを提供することで、不動産に付加価値を付与し収益性を向上させる事業となっています。


この他、ビルオーナーから不動産の運営委託やそれらに付随する設計・施工請負の受託、自社で保有している物件を直接テナントに賃貸することも行うそうです。


リアルゲイト(5532)の業績
※有価証券届出書引用


不動産の運用形態としてはマスターリース契約、プロパティマネジメント契約、保有(自社保有物件における入居テナントとの賃貸借契約)となっています。


物件の個別性や市況に応じて柔軟に運用形態を選択することで不動産価値の最大化を図っています。


また、リーシングマネジメントやイベント開催といった物件運営の附帯事業についても提供しているそうです。


リアルゲイト(5532)IPOの収益と運用形態
※有価証券届出書引用


同社のビジネスモデルは、マスターリース・保有(賃貸)におけるテナントからの賃料収受とプロパティマネジメントにおけるオーナーからの運営委託フィー収受等のストック型収入がメインになります。


2022年9月期実績で売上全体の76%を占めています。


ストック型収入の安定的な積み上げをベースとしながら、物件運営に付随して発生する設計・施工請負契約の受託や保有物件の売却といったフロー型収入が積み上がる仕組みとなっています。


リアルゲイト(5532)IPOの販売実績
※有価証券届出書引用


2023年3月末時点で累計プロジェクトは90件、稼働中プロジェクトは69件、入居済物件は55件となっています。


築30年前後で延床面積300~600坪程度のコンパクトな築古ビルが主な仕入物件になり、オフィス需要並びに収益性を鑑み東京都心部を中心に事業展開を行っているそうです。


都心でも競争力を失った築古ビルの増加が目立ち同社の収益に結びついているようです。


背景には都心の大規模開発や二次空室問題、働き方改革、大規模災害に備えた耐震基準などがあるようです。


リアルゲイト(5532)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2009年8月24日、東京都渋谷区千駄ヶ谷三丁目51番10号PORTAL POINT HARAJUKUに本社を構えます。


代表取締役は岩本裕氏(1973年9月20日生まれ)、株式保有率は12.23%(277,500株)です。五洋建設出身で大京やプロパストにも入社経験がある人物です。


従業員数90人で臨時雇用者12人、平均年齢32.5歳、平均勤続年数3.1年、平均年間給与5,662,000円です。


セグメントはフレキシブルワークプレイス事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
株式会社サイバーエージェント1,830,000株80.64%
岩本 裕277,500株12.23%
サッポロ不動産開発株式会社40,000株1.76%
渡邊 学34,500株1.52%
横山 和哉21,500株0.95%
黒川 亮11,500株0.51%
山崎 誠一9,600株0.42%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年12月18日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


新株予約権を保有する岩本裕氏、渡邊学氏、横山和哉氏及びその他33名にもロックアップ期間中の売却等を行わない合意がなされています。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けは行われません。


リアルゲイト(5532)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が1,700円~1,790円に決定し想定発行価格が上限となっています。上場による吸収金額は約13.8億円、時価総額約47.8億円のままになります。


シェアオフィスやコワーキングスペース等により業績を伸ばしている企業になります。


親会社サイバーエージェントの買収単価は3,250円となっていることから、仮条件上限の1,790円で上場するならば大幅値引きのダウンラウンド案件と言えます。


ただ不動産業のPERとしては高いため上値も限定的だと考えています。2桁成長でストック収益という好材料もありますが所詮は不動産業ですからね。


2023年3月期の既存物件稼働率は96.8%だと観測されています。稼働率は高いと言えます。


大手初値予想2,300円~2,700円
修正値2,000円~2,500円
直前予想2,500円

※注目度B


業績を確認すると2023年9月期の単独予想を確認することができました。売上69.00億円となり前期比18.09%増、経常利益4.35億円となり前期比12.40%増となります。


四半期利益は2.92億円となり前期比711.11%増を予想しています。


公開価格が1,790円決定の場合の指標はEPS133.82からPER13.38倍、BPS812.86からPBR2.20倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


配当は内部留保充実による財務体制の強化を実施しているためすぐには難しそうです。


また、ダウンラウンドなのは安心感がありますが、不動産業で無配なのはイメージが悪いです。


しかし大手情報によればコワーキングスペース専業の不動産株上場は初めてになると観測されています。そこまで人気があるとは感じませんが、とりあえず申込んでおいて当選してから判断しても良いかもしれません!!


幹事名割当株数引受割合
大和証券(主幹事)603,100株90.01%
SMBC日興証券20,100株3.00%
SBI証券20,100株3.00%
岩井コスモ証券10,000株1.49%
岡三証券10,000株1.49%
マネックス証券6,700株1.00%


不動産に特化した企業で業績に波があります。親会社がサイバーエージェントのため公開価格割れはなさそうです。利益は出ていますからね。


不動産業はIPOにおいて人気が高いとは言えませんが、今の地合いであれば利益が狙えると思います。売出株もないため個人的には積極的に抽選に参加する予定です。


当選を狙うには主幹事大和証券と委託販売を行っている大和コネクト証券からの申込みが中心となりそうです。


公開株数が少ないため下位証券で当選を狙うには厳しそうです。多くの方が全ての証券会社から抽選に参加するはずです。


大和コネクト証券のIPOルールをご存知ない方は下記記事でまとめています。優遇抽選も用意されています!




IPOが当たらないと考えている方は未上場の企業に投資を行ってみる方法も良いかもしれません。


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詳しい内容は下記記事にまとめています。公式サイトにも同様の内容が書かれています。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
プロパスト(3236)PER3.29倍PBR0.64倍
ソーシャルワイヤー(3929)PER307.5倍PBR7.49倍
サンフロンティア不動産(8934)PER5.99倍PBR0.82倍
※2023年6月06日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2021年3月01日~2029年1月28日52,000株158円
2021年10月18日~2029年10月16日14,000株158円
2022年11月01日~2030年10月15日2,800株808円
2023年7月01日~2026年6月30日200,500株1,846.69円


ストックオプション(新株予約権)は68,800株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数2,000,000株に対する新株予約権の割合は13.4%に相当します。新株予約権による潜在株式数は269,300株です。



リアルゲイト(5532)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

リアルゲイトのIPOはなんだかんだで初値1.5倍くらい行きそうな気がしています。


親会社の存在はありますが売出株がないためイメージはそれほど悪くありません。逆にサイバーエージェントの名前で初値買いする方もいるのでは?と感じます。


リアルゲイト(5532)IPOのまとめ
※リアルゲイト公式サイト引用


コロナ禍により稼働率の低下したホテルをオフィスに用途変更したい、また商業施設や住居内にオフィスを組み合わせたいなどの依頼が増えているそうです。


今期業績からも不動産の活況が伺えます。


特に渋谷区を中心とした狭域で事業を行うことで競合他社との差別化を図っているようです。渋谷区はますます需要が高いエリアとして今後も期待できると考えられています。


ただ全体的にみれば供給ストックの過剰さから競争が激化すると考えられています。同社にとっては収益機会となりそうですね。


東京都心部のコンパクトな築古ビルにこだわり事業展開することで優位性があるとリアルゲイトは考えているようです!


上場後は親会社による株式放出の懸念はあるものの、目論見には「上場後も長期保有を目的」と書かれています。IPO組には関係がない話だと思いますが、中長期投資の方は頭に入れておいたほうがよさそうです。


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