Atlas Technologies(アトラステクノロジーズ)[9563]のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。利益が見込めるIPOだと思います。
主幹事はSMBC日興証券が務め公開株数1,862,500株、オーバーアロットメント279,300株です。上場規模は想定発行価格1,320円から計算すると約28.3億円になります。
従業員数32人で平均年収1,100万円、業績急拡大中で株主は4人しかいないことに違和感も感じます。ただ凄く期待できそうな気もするのでBBは全力でしょう!
※アトラステクノロジーズ公式サイト引用
公開株数が多くFintechコンサルティングと言うことで個人投資家に人気だと思います。上場規模も適度なので小規模ファンドの参加も期待できそうです。
既存クライアントからのプロジェクト受注が拡大し、売上高全体に占める継続クライアントからの売上比率は2020年12月期が95.8%、2021年12月期が98.4%となっています。
継続クライアントの2021年12月期の売上高は前年比で78.7%の成長率となるそうです。
しかし、目論見にいろいろ書かれていても結局はNTTドコモに依存している売上になっています。上場後に提携先が増えることに期待したいと思います。
NTTドコモが倒産するとは考えにくいため収益的には安定と考えることもできそうです。IPOとしてはそこそこ期待できそうです!
Atlas Technologies(アトラステクノロジーズ)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 10月26日 |
市場 | グロース市場 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | Fintech領域のコンサルティングおよびプロジェクト実行支援 |
ブックビルディング | 10月11日~10月17日 |
想定価格 | 1,320円 |
仮条件 | 1,320円~1,440円 |
公開価格 | 1,440円 |
初値結果 | 2,320円(公開価格1.61倍) |
企業情報 | https://atlstech.com/ |
監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
手取金の使途 |
|
項目 | 株数データ |
公募株数 | 1,000,000株 |
売出株数 | 862,500株 |
公開株数(合計) | 1,862,500株 |
オーバーアロットメント | 279,300株 |
上場時発行済み株数 | 7,100,000株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約93.7億円 |
幹事団 | SMBC日興(主幹事) SBI証券 楽天証券 岩井コスモ証券 マネックス証券 松井証券 極東証券 |
委託見込 | SBIネオトレード証券 DMM.com証券 |
Atlas Technologies(アトラステクノロジーズ)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格1,320円を基に吸収金額を算出すると約24.6億円となり、オーバーアロットメントを含めると約28.3億円規模の上場となります。同社は国内及び海外のクライアントに対して、決済(ペイメント)関連分野を中心としたFintech領域のコンサルティングとプロジェクト実行支援サービスを提供しています。
独立系Fintechコンサルティング会社として、プロジェクトマネジメントに特化し、クライアントの戦略立案から実行までを一気通貫で支援しています。
具体的には、「戦略策定・事業企画」などの上流フェーズから、その後の「要件定義」「システム設計」「業務構築」などのプロジェクト実行フェーズまでを行います。
※有価証券届出書引用
コンサルティングサービスは、独立系であることの中立性及びFintech領域で蓄積した知見を活かし、事業の上流フェーズからクライアントと共創しながら戦略を立案するそうです。
各業界のリーディングカンパニーとの先進的プロジェクトを通じ、それらで獲得したナレッジなども活用し、高付加価値なサービスを提供しています。
また、グローバルレベルの専門知識とローカルレベルの知見を組み合わせ、国内案件のみならずクロスボーダー案件にも柔軟に対応しています。
※有価証券届出書引用
プロジェクト実行支援では、戦略策定後のプロジェクト実行段階において、同社チームがクライアント企業の現場で共に課題解決を推進しています。
プロジェクトに最適なシステム・オペレーションを構築するためのパートナーの選定等を支援しつつ、プロジェクト全体を通して全体最適を実現することが可能だそうです。
※有価証券届出書引用
国内の大手通信キャリアなどに強みを持つとされ、詳しく調べるとNTTドコモへの売上げに依存していることがわかりました。
さらに2022年6月期確認ではauフィナンシャルサービスにも同社サービスを提供しています。
そこで役員の経歴を調べてみるとSBペイメントサービス出身の方が多いようです。SBペイメントサービスはソフトバンクグループの決済や金融事業を担う決済代行会社です。
同社の設立が2018年1月で売上の9割がNTTドコモですよね?SBペイメントサービスで何かあったのかな??なんて考えも出てきそうです。
VCも絡んでいないためいろいろと凄さも感じますけどね。
Atlas Technologies(アトラステクノロジーズ)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は2018年1月17日、東京都千代田区平河町二丁目7番3号に本社を構えます。社長は山本浩司氏(1981年10月17日生まれ)、株式保有率は93.02%(6,000,000株)です。従業員数32人で臨時雇用者0人、平均年齢45.7歳、平均勤続年数1.1年、平均年間給与11,007,000円です。給与が高くて驚きますね。
セグメント別従業員数はデジタルソリューション事業27人、全社共通5人となっています。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
山本 浩司 | 6,000,000株 | 93.02% | ○ |
小椋 祐治 | 420,000株 | 6.51% | ○ |
髙橋 みのり | 20,000株 | 0.31% | △ |
福田 貴史 | 10,000株 | 0.16% | △ |
上位株主には180日間(2023年4月23日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。小椋祐治氏保有分の420,000株のうち320,000株は新株予約権となっています。
親引けはありません。
Atlas Technologies(アトラステクノロジーズ)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。仮条件範囲が1,320円~1,440円に上振れし、上場による吸収金額は最大で約30.8億円、時価総額約102.2億円になります。グロース株としては荷もたれ感あるサイズになります。
同社事業のキャッシュレス決済は国策にもなっておりIPOとしては人気が見込めます。ただ上場後は業績判断となり業績が拡大しなければ大きく下落することもありそうです。
仮条件が上振れしたことで機関投資家の評価は高いと考えられます。吸収金額は荷もたれ感がありますが業績はしっかりした数値が出ています。
ITコンサルタントと考えた場合に獲得競争が激しいと考えらますが、同社はクロスボーダー案件にも対応しているため収益機会も多そうです。
修正値1,700円~2,000円
直前予想2,000円
※注目度B
業績を確認すると2022年12月期の単独予想を確認することができました。売上26.99億円となり前期比23.41%増、経常利益6.47億円となり前期比36.79%増となります。
四半期利益は4.24億円となり前期36.77%増を予想しています。
公開価格が1,440円決定の場合の指標はEPS67.49からPER21.34倍、BPS331.29からPBR4.35倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。
新規クライアントの獲得も進み業績拡大が期待されます。ただし独立系Fintechコンサルティング会社といえど地合いにはかなわないため初値2,000円前後になるようです。
類似企業のPERも下げているためPER的には20倍~30倍の範囲でおさまりそうです。目標株価は2,000円が濃厚のようですね。
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
SMBC日興(主幹事) | 1,676,500株 | 90.01% |
SBI証券 | 46,500株 | 2.50% |
楽天証券 | 46,500株 | 2.50% |
岩井コスモ証券 | 37,200株 | 2.00% |
マネックス証券 | 18,600株 | 1.00% |
松井証券 | 18,600株 | 1.00% |
極東証券 | 18,600株 | 1.00% |
SMBC日興証券から当選を狙う感じでよさそうです!今期が第5期なのにかなり稼いでいる企業みたいですね。
従業員の平均年収も1,100万円を超えています。しかもVC出資がないため売り圧力が軽減されます。公開株数が多いため公募組も当選が狙えそうです!
SMBC日興証券からの申込みを忘れないようにしておきましょう。公開株数が多いため主幹事引受け証券を調べると単独で引受けることになっていました。
東京証券取引所の公開データでは主幹事引受けの詳細は厳密にはわからないんですよね。
SMBC日興証券は銘柄毎に資金拘束される仕組みとなっています。IPOルールは下記記事でまとめています!!
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類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
ジィ・シィ企画(4073) | PER270.00倍 | PBR2.36倍 |
シンプレクス・ホールディングス(4373) | PER22.73倍 | PBR2.85倍 |
ベイカレント・コンサルティング(6532) | PER30.65倍 | PBR14.58倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
2022年6月20日~2030年6月18日 | 320,000株 | 45円 |
2023年5月01日~2031年4月22日 | 20,000株 | 220円 |
2023年5月01日~2031年4月22日 | 10,000株 | 220円 |
ストックオプション(新株予約権)は320,000株が上場時に行使期限を迎えます。
発行済株式総数6,100,000株に対する新株予約権の割合は5.7%に相当します。新株予約権による潜在株式数は350,000株です。
ベンチャーキャピタルからの出資はありません。
Atlas Technologies(アトラステクノロジーズ)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
Atlas Technologies(アトラステクノロジーズ)のIPOは人気が見込めそうです。株価設定が割安なのかは後日調べて掲載したいと思います。※アトラステクノロジーズ公式サイト引用
NTTドコモの他には、カード会社・決済代行会社・総合商社・総合サービス企業・SIer・小売企業・国際ブランド企業・国際送金企業などの多くのプロジェクト実績があるそうです。
上場を機に提携企業が増えると株主も安心できそうです。1社に売上を依存していると怖さもあります。
同社では新たな業種・業態のクライアントを今後獲得していくことで、クライアントポートフォリオの多様化を図るそうです。将来的にはそうなると思います。
取引先が増えないのであれば何か問題があるはずです!
Fintech領域のコンサルティング市場は、市場規模が順調に拡大している観測があります。また直接的に競合する企業は少ないとアトラステクノロジーズは考えているようです。
給与が高いことから能力が高い人材の確保もしっかりできているように感じます。
上場後は海外展開も行い、シンガポールに支店を設置し事業活動を行う予定があるそうです。業績を伸ばすには優秀な人材の確保が必須と言えそうですね。
上場による手取金の使途も人材関連費用で10.8億円程度が使われる予定です。このことから人材がポイントだと言えそうです。
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