SBIリーシングサービス(5834)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。個人的に魅力の低いIPOだと考えています。


主幹事は共同主幹事になり大和証券とみずほ証券、SBI証券が共同で務めます。公開株数2,200,000株、オーバーアロットメント330,000株です。


上場規模は想定発行価格2,980円から計算すると約75.4億円になります。ボリュームがある上場規模が続きますね。


SBIリーシングサービス(5834)IPOが上場承認
※SBIリーシングサービス公式サイト引用


しばらく前に東京証券取引所に上場承認申請したとメディアで取上げられていた案件です。そして早い段階で上場承認となっています。


船舶業界は新型コロナウイルス感染症による急激な経済活動の縮小等によって大きなダメージを受けています。同社の業績を確認すると2021年3月期は大きな赤字計上となっているため業績に影響があったものと考えられます。


コロナ禍となった後は、経済活動の再開に伴い、製品・原料輸送ともに荷動きは回復基調が続いています。


それに伴い、世界の船腹量も増加しつづけているため今後は需要の増加がさらに見込まれているようです。他のウイルス系の話もニュースで取上げられることがあり、完全回復までもう少しかかりそうな気がしています。


また、航空業界と海運業界では脱炭素化への取り組み目標が掲げられているため、燃費効率の低い古い機材から環境性能に優れた新しい機材へのリプレイス需要が増えることが想定されています。


なんだかんだで新型コロナウイルス感染症のパンデミックを人類は乗り越えたように思いますが、航空業界の業績悪化が本格的に回復したとは言いにくい状況だと思います。日本は特にそのように感じます。


SBIリーシングサービス(5834)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日10月19日
市場グロース市場
業種証券、商品先物取引業
事業内容航空機、船舶等を対象としたオペレーティング・リース事業に投資するファンドの組成・販売
ブックビルディング10月03日~10月07日
想定価格2,980円
仮条件2,800円~2,980円
公開価格2,980円
初値結果3,300円(公開価格1.11倍)
企業情報https://www.sbils.co.jp/
監査人有限責任監査法人トーマツ
手取金の使途ファンド組成にかかる販売用航空機の購入資金に全額充当する予定


項目株数データ
公募株数350,000株
売出株数1,850,000株
公開株数(合計)2,200,000株
オーバーアロットメント330,000株
上場時発行済み株数7,446,800株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約221.9億円
幹事団大和証券(共同主幹事)
みずほ証券(共同主幹事)
SBI証券(共同主幹事)
SMBC日興証券
松井証券
岩井コスモ証券
極東証券
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券


SBIリーシングサービス(5834)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格2,980円を基に吸収金額を算出すると約65.6億円となり、オーバーアロットメントを含めると約75.4億円規模の上場となります。


金融商品仲介業や住宅ローン・保険等の取り扱いを行うSBIマネープラザ株式会社が、2016年9月に開始したオペレーティング・リースファンド事業を同社から当該事業を担っていたファンド組成部門を独立させ、2017年4月に設立されています。


主に航空機、船舶等を対象としたオペレーティング・リース事業に投資するファンドの組成・販売を行います。


事業セグメントはオペレーティング・リース事業の単一セグメントとなっていますが、「ファンド事業」と「ゼネラルアビエーション事業」の2つに細分化しています。


SBIリーシングサービス(5834)の業績
※有価証券届出書引用


ファンド事業では同社子会社(SPC)が業務執行組合員となる任意組合契約における投資家からの出資金、もしくは匿名組合契約を通じた投資家からの出資金及び金融機関からの借入金にて、航空機、船舶等の大型の償却資産を購入し、航空会社や海運会社等の借り手にオペレーティング・リース形式で賃貸する事業を行っています。


リース満了時には、リース物件を市場で売却する等によりキャピタルゲインの獲得を目指します。


リース事業案件の組成及び管理並びに任意組合へのリース物件売却、投資家への匿名組合出資持分の販売を行うことで、手数料や売却の収益を得ています。


SBIリーシングサービス(5834)IPOの事業内容と取組実績
※有価証券届出書引用


ゼネラルアビエーション事業では、ゼネラルアビエーション業界の運航会社等を借り手としたリース事業案件の組成及び管理並びに投資家への販売までの一連の業務を行い、手数料等の収益を得ています。


また、需要家である航空会社に向けて、ヘリコプターを含む小型航空機等の機材の販売及びリースを行っているそうです。これら各取引における収益を得ているそうです。


SBIリーシングサービス(5834)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


リース事業案件は、運航会社等の借り手にオペレーティング・リース形式で償却資産であるヘリコプターを含む小型航空機を賃貸するスキームを組成し、投資家に対して譲渡を行っています。


リース期間中のリース料収入によるインカムゲイン、リース満了時のリース物件売却等によるキャピタルゲインが投資家に帰属する仕組みだそうです。


SBIリーシングサービス(5834)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2017年4月03日、東京都港区六本木一丁目6番1号に本社を構えます。社長は久保田光男氏(1962年10月05日生まれ)、株式保有率は0.48%(35,800株)です。


従業員数34人で臨時雇用者29人、平均年齢44.8歳、平均勤続年数2.3年、平均年間給与9,071,986円です。連結従業員数は34人で臨時雇用者は29人です。


セグメントはオペレーティング・リース事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
SBIホールディングス株式会社6,784,200株91.32%
株式会社オートパンサー165,600株2.23%
久保田 光男35,800株0.48%
辻・本郷税理士法人35,000株0.47%
越智会計コンサルティング株式会社35,000株0.47%
株式会社ティーアンドエイネットワーク35,000株0.47%
小栗 正次35,000株0.47%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年4月16日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。代表の久保田光男氏保有分は新株予約権となっています。


親引けは行われません。


SBIリーシングサービス(5834)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件が2,800円~2,980円に決定し吸収金額は約75.4億円、時価総額約221.9億円のままになります。


大手情報では機関投資家の評価がいまいちだったことに驚いているようです。個人投資家のスタンスはご存知の通り消極的な判断となっています。


この情報をまとめると、公開価格前後の初値となる可能性が高いと感じます。直近の地合いも悪く積極的に初期投資を行うのは一部の投資家だけでしょう。


また、読者からの問合せでSBIインシュアランスグループ(7326)のIPOで爆損しているとご連絡がありました。大手でも情報が取り上げられているようです。思うところはありますが今回は「株価設定が低いため大丈夫だろう」と考えられているようです。


仮条件の下振れはサプライズだったようですね。ただ機関投資家が高い評価をしていない時点で個人投資家は更に弱気に転じそうです。


SBIホールディングスが公開株式の84.1%を売出していることも警戒感が強くなる要因の一つだと思います。私の個人的な考えになりますが、迷ったらブックビルディングに参加しないほうがいいと思います。


IPOはこれからも続くため、自分の判断に自信がもてない場合はスルーでいいと思います。


大手初値予想3,500円~4,500円
修正値3,000円~3,300円
直前予想3,130円

※注目度A


業績を確認すると2023年3月期連結で売上371.69億円となり前期比25.76%増、経常利益38.17億円となり前期比35.69%増となります。


四半期利益は26.08億円となり前期比74.83%減の予想が出ています。


公開価格が2,980円決定の場合の指標はEPS359.51からPER8.29倍、BPS2,292.66からPBR1.30倍になります。また配当金が10円出ることになっており、配当利回りが0.34%になります。


前期の四半期利益は賃貸資産等売却益を特別利益に計上しているため大きくなっています。


実質的に航空機の所有権を含む当該リース取引にかかわる権利、義務等の一切を米国ファンドに売却したためのようですね。


また、SBIリーシングサービスのIPOは親子上場になるためよく思わない投資家もいそうです。大型の出口案件となることは間違いないですからね。


企業規模的にはFPG(7148)とジャパンインベストメントアドバイザー(7172)の中間に位置するそうです。


上場時の株価設定は割安観測が出ているため下値は限定的のようです。


上場時の地合いにもよりますが、投資情報紙を複数見る限り公開価格前後の発進になるのでは?と個人的に感じています。


類似企業比較では割安な株価設定でも仮条件が上振れしていないことで難しいIPOになりそうです。同じようなことを考えている投資家も多いみたいです。


セカンダリーではやや期待されているみたいです。ただ個人投資家の皆さんとお話した幹事では積極的に投資を行わないスタンスの方が多いようです!


幹事名割当株数引受割合
大和証券(共同)1,210,000株55.00%
みずほ証券(共同)550,000株25.00%
SBI証券(共同)330,000株15.00%
SMBC日興証券44,000株2.00%
松井証券22,000株1.00%
岩井コスモ証券22,000株1.00%
極東証券22,000株1.00%


3社で共同主幹事なのは異例だと思います。上場サイズは大きめとなっていますが需給不安があるのかもしれません。


2022年3月期の業績は急回復となっており、2021年3月期に赤字処理まで行っているのか?と感じるところがあります。航空機への出資が大きな割合を占めるようですね。


SBIグループとなっていることで公開価格割れはさせないと思いますが、IPOとしての人気は限定的だと思います。「証券、商品先物取引業」は基本的にIPOで人気が見込めません。


と言うことで利益を得られる可能性が高い社債みたいなクラウドファンディングの提供を行うFunds(ファンズ)のご紹介です。


Amazonギフト券が最大1.5万円貰えるためこの機会に利用してみると面白いと思います。投資を行うと「ほったらかし投資」ができます。優待付きのファンドも用意されているため利回り以外でも楽しめます。


数日前に私も投資を行いました!キャンペーンなどについては下記記事でまとめています。※現在はキャンペーン内容が変更されています




この他、口座開設でアマギフとVプリカを1,000円分ずつ貰えるAGクラウドファンディングもリターン期待が高い企業です。


1円から投資できるスキームを搭載しているため分配金の再投資を考えると効率が良いと思います。


ちなみにファンズも1円から投資できます。口座開設だけで2,000円分の特典を貰えるため興味があればこの機会を利用しておくとお得です。Amazonギフト券はタイアップ特典になります!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
FPG(7148)PER12.79倍PBR3.07倍
ジャパンインベストメントアドバイザー(7172)PER6.27倍PBR0.84倍
※2022年10月03日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2024年7月01日~2028年6月30日159,400株2,360円
2024年7月01日~2028年6月30日66,400株2,250円
2024年7月01日~2028年6月30日106,200株2,250円


上場時に行使期限を迎えるストックオプション(新株予約権)はありません。


発行済株式総数7,096,800株に対する新株予約権の割合は4.68%に相当します。新株予約権による潜在株式数は332,000株で計算しています。


SBIリーシングサービス(5834)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

SBIリーシングサービスのIPOは個人的な意見だと無理して申込まなくて良いと考えています。


10月のIPOはこれまでとは異なり大型の上場が続くため、公開価格割れとなるIPOも出てくると思います。しばらく前に上場規模が大型化すると一部のメディアに出ていたので「これか?」と感じているところです。


SBIリーシングサービス(5834)IPOのまとめ
※SBIリーシングサービス公式サイト引用


競争の優位性では、特定業界へ過度に依存しない商品ラインナップの構築を行うようです。そして投資家ニーズの多様化に応える必要がありそうです。目論見には書いてあるだけでしょうか。


IPO的にはSBIグループのネットワークを活用した全国販売網による収益期待があります。2022年3月期にSBIグループとなった新生銀行グループ各社との関係も強化されているそうです。


事業としての心配はしていませんが、IPOとしては初値利益を得にくいと考えています。


取り扱い商品は組合契約満了までの期間が約10年と長期運用の設定が多いようです。船舶・航空機においては機関投資家向けファンド事業への事業展開を検討しているようです。新たな投資家層へのアプローチも積極的に行っているようですね。


SBIグループのため投資先としての安心感はありますが、今期業績予想を確認してから本格的な申し込みスタンスを考えたいと思います。


前期は100億円以上の利益が出ているようなので気にはなりますけどね!!


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