トリプルアイズが上場中止を発表しました。2022年3つ目のIPO中止になります。公開価格割れから始まった年になり不安定な環境が続いています。
2020年に新型コロナウイルス感染症により株式市場が暴落した以来の多さになります。先行き不安な年だと思いますがIPO承認は止まらないようです。
※トリプルアイズ公式サイト引用
いちよし証券主幹事で公開株数482,000株、オーバーアロットメント72,300株になり上場規模は約10億円でした。
10億円規模の上場ができない環境は異常だと思います。その要因は新興市場の下げが止まらないことだと考えています。
トリプルアイズはマザーズ上場となっており、現在のマザーズ指数は800ポイント割れの状況です。まるで2020年前半を思わせるような環境です。
日経平均は27,000円~28,000円あたりを推移しているためそこまで悪くありません。こんな環境が続くと個人投資家は疲れると思います。モヤモヤ感が残り投資も上手くいかない方が多い気がします。
2021年を振り返れば125社が上場し3社が上場中止となりました。リーマンショック以前の承認数に戻り2022年は期待されていましたが厳しい環境となっています。
同社の場合はオファリングレシオが10%以下だったのでかなり上場を絞ってきたと思いますが、結局上場中止となっています。主幹事の考えもあったことでしょう。
上場承認記事とプレ初値予想記事は別記事でまとめています。
トリプルアイズの上場データと初値予想を考察
トリプルアイズIPOのプレ初値予想
トリプルアイズが上場中止になった理由は何だったのか?
東京証券取引所のホームページを確認しトリプルアイズの上場中止(延期)を知りました。そこで公式サイトで確認を行うと上場中止の内容が掲載されていました。2022年1月26日開催の当社取締役会において決議いたしました当社普通株式の東京証券取引所マザーズへの上場に伴う、公募による募集株式発行及び引受人の買取引受による株式売出し並びにオーバーアロットメントによる株式売出しにつき、最近の株式市場の動向などの諸般の事情を総合的に勘案し、当社として慎重な検討を重ねた結果、公募による募集株式発行及び株式売出しの中止並びに東京証券取引所への上場手続きを延期する決議いたしましたので、お知らせ申し上げます。
募集株式発行と株式売出しの中止内容を確認すると「株式市場の動向などの諸般の事情を総合的に勘案」という文字が書かれています。
これはマザーズ指数の暴落や新興市場に買いが入らないためだと思います。
10億円規模の吸収ができないほどIPO市場が低迷していると考えてよいと思います。続くIPOも慎重に申込を行ったほうがよいと思います。
IT系で吸収金額が少ないIPOを狙うことでリスク回避ができると個人的に考えています。ライトワークス(4267)は初値後に買われストップ高連発となっていますが、続く銘柄が買われるとは限らないため慎重にブックビルディングを行いましょう。
また機関投資家が今年はIPO株を買っていない気がしています。年度末までまだ日数がありますが、どうも買いが入っていないように感じます。
例年であればIPOに当選することに必死なんですけど、2022年は落選して喜ぶこともあるかもしれません。大手予想も予想値がブレているため上場日まで疑心暗鬼となるIPOが多そうです。
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