ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(4266)のIPOがマザーズに新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。事業はIT系なのでIPOで好まれるようですが上場規模が大きいため不安もあります。略称銘柄はBTCです。


主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券と大和証券が共同で務め公開株数3,716,100株、オーバーアロットメント557,300株です。上場規模は想定発行価格5,000円から計算すると約213.7億円になります。


公募組は2021年12月のIPOで痛い目を見ているため大型の上場には慎重になっていると思います。私もIPOに複数銘柄当選していますが、まったく儲かりませんでした!


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(4266)IPOが上場承認
※ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング公式サイト引用


同社はDXを中心としたビジネスを行っており、「攻めのIT」へ注力しているそうです。運用維持を目的としたIT投資ではなく、市場の流れに合わせた企業価値を向上させるITが顧客のDX実現につながると考えています。


人材も自社で調達できるため優秀な人材確保も行えるようです。HRセグメントでは人材プラットフォーム事業を行います。


人材教育では入社後すぐにエンジニアとコンサルタント双方を経験させ、他社人材と差別化されたスキルセットの習得を行うようです。


ITスキル技術の習得促進や人材教育を行い、他社との差別化を行うスタイルは事業として魅力があります。しかし一番気になることはベンチャーキャピタルの売出株が公開株数の多くを占めていることです。


VC2社で公開株数の93.5%程度を占めています。これは大きな懸念材料になると思います。また業績に対して吸収金額が大き過ぎると思います。


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(4266)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日上場中止
市場マザーズ
業種情報・通信業
事業内容クラウド・AI・RPA・デジタルマーケティングなどの最新技術を活用した、ITコンサルティング・システム開発によるDX推進支援
ブックビルディング1月20日~1月26日
想定価格5,000円
仮条件1月19日
公開価格1月27日
初値結果
企業情報https://www.bigtreetc.com/
監査人EY新日本有限責任監査法人
手取金の使途コンサルタントやエンジニアの採用により増加を見込む労務費として


項目株数データ
公募株数60,000株
売出株数3,656,100株
公開株数(合計)3,716,100株
オーバーアロットメント557,300株
上場時発行済み株数7,028,856株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約351.4億円
幹事団三菱UFJモルガン・スタンレー証券(共同主幹事)
大和証券(共同主幹事)
SMBC日興証券
野村證券
SBI証券
マネックス証券
岩井コスモ証券
あかつき証券
楽天証券
岡三証券
松井証券
いちよし証券
丸三証券
極東証券
委託見込SBIネオトレード証券


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(4266)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格5,000円を基に吸収金額を算出すると約185.8億円となり、オーバーアロットメントを含めると約213.7億円規模の上場となります。年明けの1発目IPOでこれだけ大きな上場規模は珍しいと思います。大丈夫なの?と思う気持ちが先行しています。


グループ企業は同社と連結子会社1社で構成され、DXセグメントとHRセグメントの2つのセグメントがあります。


顧客が求めるDX化は中規模案件を高スピードで実現する必要があり、近年ではプロジェクトの難易度が高まっているそうです。


同社では顧客のDX実現において、汎用ツールやパッケージソフトを提供するのではなく、顧客独自の最適なシステムをクラウドを活用して構築をすることを得意としています。


そのため顧客の先にいるエンドユーザーの行動変化を意識しているようです。


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティングIPOの業績
※有価証券届出書引用


同社は攻めのITを行い、DXでは顧客ニーズ対応への速いスピードと高い難易度に特徴がある企業です。


また、「Codebase」という独自の開発環境を有し、開発やテスト、リリースまでを一元管理することで開発の生産性を高めています。


Codebaseは人工知能による品質判定と開発環境へのフィードバックの実施、テスト時のログの集約作業の自動化、リリース時のコードの集約作業の自動化等の特長を有しています


これらは開発プロセスの高速化によるビジネススピードの最大化に寄与しているそうです。


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティングIPOの成長実績とセグメント別売上
※有価証券届出書引用


一般的な国内ITサービスではコンサルティングと開発を別部署としています。しかし同社グループでは「コンサル×開発」の二刀流人材を育成しているそうです。


収益の特徴としては、大手SIerが積極的に取り扱わない1~10億円程度の案件をターゲットとしているそうです。


顧客調整能力、技術力や開発スピードの観点で準大手SIerが手掛けにくい難易度の高い案件を中心に手掛けることで、DX市場の拡大をリードすることが可能だと同社は考えているようです。


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティングの販売実績
※有価証券届出書引用


IPOでは人気のクラウドサービスやAI(人工知能)、ビッグデータなどを取扱います。さらにRPAやコンサルティングなどの事業も人気です。


OCRのRPAによる効率化技術も持ち合わせているため話題性もありそうです。組み合わせ最適化や画像認識・解析、自然言語処理なども行うそうです。


この他、IT人材調達を支援するBTCエージェントという人材調達サイトを運営しています。高度なスキルを持つフリーランス向けの人材紹介・マッチングサービスになります。


登録人材数は2021年9月末時点で3,335名と年々増えています。同社でもBTCエージェントを活用し人材確保に活用しているそうです。


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(4266)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2018年7月31日(実質上2002年2月07日)、東京都港区三田三丁目13番16号に本社を構えます。社長は杉山健氏(1970年11月06日生まれ)、株式保有率は4.01%(348,442株)です。


従業員数341人で臨時雇用者0人、平均年齢33.6歳、平均勤続年数2.8年、平均年間給与7,347,000円です。連結従業員数は380人で臨時雇用者は0人です。


連結のセグメント別従業員数はDXセグメント322人、HRセグメント33人、全社共通25人となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
インテグラル3号投資事業有限責任組合5,084,977株58.55%
大木 塁975,639株11.23%
Innovation Alpha L.P.807,113株9.29%
杉山 健348,442株4.01%
インテグラル株式会社310,193株3.57%
巻口 祐樹63,958株0.74%
水本 健太郎63,958株0.74%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


インテグラル3号投資事業有限責任組合、Innovation Alpha L.P.、大木塁及と杉山健、インテグラル株式会社は180日間(2022年8月02日)のロックアップとなっています。


また、発行価格又は売出価格の1.5倍以上だとロックアップが解除されます。


この他、上場前の第三者割当等による募集株式の割当等で割当人は継続保有の確約を行っています。親引けは行われません。


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(4266)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。


最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


幹事名割当株数引受割合
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(共同)-株-%
大和証券(共同)-株-%
SMBC日興証券-株-%
野村證券-株-%
SBI証券-株-%
マネックス証券-株-%
岩井コスモ証券-株-%
あかつき証券-株-%
楽天証券-株-%
岡三証券-株-%
松井証券-株-%
いちよし証券-株-%
丸三証券-株-%
極東証券-株-%


当選を狙うのであれば主幹事の三菱UFJモルガン・スタンレー証券と大和証券からの申込を優先したほうがよさそうです。


また三菱UFJモルガン・スタンレー証券の委託販売がauカブコム証券で今回も行われると思います。公開株数が多いため委託販売も期待できそうです。


さらに大和証券からの委託販売でCONNECT(コネクト)でも取扱いが行われるはずです。2021年12月のIPOラッシュではコネクトで当選した方をたくさんお見かけしました!


IPOルールは下記記事でまとめています。IPOの優遇条件があるため利用してみると良いかもしれません。




この他、資金不要でIPO抽選に参加できる野村證券松井証券からの申込みも案外当選確率が高いかもしれません。


大型の上場なので警戒している投資家もいると思います。また、同社はセイファート(4266)と上場日が被っています。


これからIPOに参加される方は資金不要でIPO抽選に参加できる企業はチエックしておきましょう。別記事にまとめています。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
PER-倍PBR-倍
PER-倍PBR-倍
PER-倍PBR-倍

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2021年1月23日~2029年1月19日274,000株500円
2021年1月23日~2029年1月19日957,508株500円
2022年1月23日~2030年1月21日137,000株700円
2022年1月23日~2030年1月21日40,000株700円
2023年1月23日~2031年1月21日206,206株930円
2023年1月23日~2031年1月21日101,000株930円


ストックオプション(新株予約権)は1,368,508株が上場時に行使期限を迎えます。


新株予約権による潜在株式数自体は1,715,714株あり、発行済株式数6,968,856株の25%に相当します。


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(4266)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

ビッグツリーテクノロジー&コンサルティングのIPOは大手予想を見ながら決めたいと思います。


ただ情報に頼るだけではなく、自分でもう少し参加スタンスを考えたほうが良いかもしれません!!


ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(4266)IPOの評価
※ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング公式サイト引用


日本国内では海外に比べるとDX関連への投資金額が低いとされています。そのため今後もDX市場は拡大すると考えられています。


またビッグツリーテクノロジー&コンサルティングでは、大手SIerや準大手SIerのターゲット層から外れるような開発案件でも積極的に受け入れています。


IPO的に事業内容は問題ありませんが、吸収金額が大きいことでIPO抽選に申込むことを躊躇します。さらにベンチャーキャピタル売出株の餌食になる可能性があり気持ち的に良いとは言えません。


競合も多く存在し、同社に企業価値が何処まであるのかわかりにくい気がします。DX(デジタルトランスフォーメーション)のIPOは基本的に人気ですがVCが売出人なので抵抗感があります。


仮に人気だと某社がデータを出しても全てを信じないほうがよいかもしれません。また、2020年12月末における「のれん」は連結総資産の71.6%を占めているとありました。


さらに総資産額に占める有利子負債額は45.9%となってます。インテグラルグループが儲かるIPOなだけにどうなんでしょうね。


詳しいデータがわかり次第、この記事に追記したいと思います。


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詳しい内容は下記記事でまとめています。また口座開設の特典としてアマギフ1,000円分をプレゼントしています。当サイト独自の特典なので公式サイト経由だと貰えないため注意してください。


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