フロンティア・マネジメント(7038)IPOがマザーズに新規上場承認されました。主幹事はみずほ証券が務め、公開株数520,000株、オーバーアロットメント78,000株、上場による市場からの吸収額は約13.5億円となります。業績は赤字から一転し急激に良くなっているようです。
事業はここ最近多い「経営コンサルティング、M&Aアドバイザリー、経営執行支援、事業再生支援」となっています。同社の大きな特徴として弁護士や会計士、税理士などの士業の専門家や、経営コンサルタントや産業アナリスト、そして投資銀行出身者など専門的な人員をそろえているそうです。
同社では、10年から20年に渡り一つのセクターをウォッチしてきた業界スペシャリストからなる産業調査部があり、業界知見をフル活用することによって、経営コンサルティングやファイナンシャル・アドバイザリーのサービス品質を向上するすです。その他、メガバンクや地方銀行などの金融法人との関係構築や維持を専任する事業開発部もあるようです。
フロンティア・マネジメント(7038)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 経営コンサルティング、M&Aアドバイザリー、経営執行支援、事業再生支援 |
公開予定 | 9月28日 |
ブックビルディング期間 | 9月10日~9月14日 |
想定価格 | 2,260円 |
仮条件 | 2,160円~2,260円 |
公開価格 | 9月18日 |
企業情報 | http://www.frontier-mgmt.com/ |
【手取金の使途】
手取概算額551,384千円については、「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当による自己株式の処分の手取概算額上限162,177千円と合わせた、手取概算額合計上限713,561千円につきましては、以下のとおり充当する予定であります。
①人材採用に要する資金
当社は人材が資産の会社であり、優秀な人材の確保が事業継続のために必要であることから、採用費として336,000千円を充当します。充当時期は、平成31年12月期において112,000千円、平成32年12月期において112,000千円、平成33年12月期において112,000千円を予定しております。
②業容拡大に伴う本社事務所の移転等のための資金
当社オフィスを1フロアに集約することによる営業効率及び業務品質の向上を企図し、本社事務所の移転を計画しております。当該移転に伴い、平成31年12月期において、設備投資211,000千円、移転費用51,000千円及び現オフィスの原状回復費用15,561千円を充当します。
③FCDパートナーズ株式会社が組成するファンドへの出資資金
株式会社日本政策投資銀行と共同で設立いたしましたFCDパートナーズ株式会社が新たに組成するファンドへの出資資金として、平成32年12月期において100,000千円を充当します。
※なお、上記調達資金は具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります
項目 | 株数データ |
公募株数 | 270,000株 |
売出株数 | 250,000株 |
公開株数(合計) | 520,000株 |
オーバーアロットメント | 78,000株 |
上場時発行済み株数 | 2,853,000株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約64.48億円 |
幹事団 | みずほ証券(主幹事) SMBC日興証券 SBI証券 岡三証券 岡三オンライン証券 岩井コスモ証券 ←後期型IPO抽選 いちよし証券 丸三証券 ←口座がない方多いです |
フロンティア・マネジメント(7038)上場評判とIPO分析
想定発行価格2,260円を基に吸収金額を算出すると約11.75億円となり、オーバーアロットメントを含めると約13.51億円規模の上場となります。上場規模は多少荷もたれ感があるように思います。同日上場にはワールド(3612)の上場が行われますが、参加者の層が違い同社は個人投資家が中心になりそうです。9月後半は上場する銘柄が多くなり、すべての銘柄が公開価格を超える結果を残せるわけではないと思われるため、慎重に精査したほうがよさそうです。
グループ企業は、同社と連結子会社1社(上海企業)及び持分法適用関連会社1社(FCDパートナーズ)の計3社で構成されています。事業は「経営コンサルティング」「ファイナンシャル・アドバイザリー」「再生支援」といった各種経営支援サービスの提供を主たる業務としています。
経営コンサルティング事業は、顧客企業の経営戦略の立案、中期経営計画の策定から実行支援、常駐型で実行支援を行う経営執行支援、M&Aに関連して実施される事業デュー・ディリジェンス(事業等に関する調査・分析)などのサービスを提供しています。
近年経営の高度化、さらには事業承継の増加などを背景に、経営執行の機会が多様化し、この経営執行の多様化に対応するためCEOやCFOを含むマネジメントチームを派遣し、常駐型の経営執行支援を行うサービスの業務が拡大しているそうです。
ファイナンシャル・アドバイザリー事業は、顧客企業が行うM&Aや組織再編に関して、M&A戦略の立案や対象企業の選定・アプローチ、各種デュー・ディリジェンス(調査・分析)、企業価値算定、取引条件・契約書交渉、クロージング(資金決済等)手続きといった業務全般に関する助言と補佐業務を行っています。
ファイナンシャル・アドバイザリー事業は、Bloomberg日本M&Aマーケットレビュー アドバイザー・ランキングの過去7年間においてM&A件数で概ね10位以内にランキングされ、大手金融機関と並ぶ実績を残しているようです。
再生支援事業は、再生支援を必要とする企業に対し事業再生計画策定から実行支援、金融機関との利害調整、経営改革のための経営参画、各種再生手続き上の支援までトータルサポートを行っています。
その他事業は、再生支援事業やファイナンシャル・アドバイザリー事業に関連し、弁護士、会計士及び税理士などの各種制度関連の専門家による調査業務を行う他、事業再生計画、M&A及び組織再編の実行局面において、当該制度関連の助言業務を行っています。
フロンティア・マネジメント(7038)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第10期 | 第11期 |
決算年月 | 平成28年12月 | 平成29年12月 |
売上高 | 3,337,027 | 3,880,452 |
経常利益 | 6,466 | 254,237 |
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失 | △21,824 | 144,213 |
包括利益 | △18,306 | 142,915 |
純資産額 | 599,063 | 741,979 |
総資産額 | 1,569,580 | 1,970,827 |
1株当たり純資産額 | 239.33 | 296.43 |
1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額 | △8.71 | 57.61 |
自己資本比率(%) | 38.2 | 37.6 |
自己資本利益率(%) | – | 21.5 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | △276,304 | 358,334 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △36,517 | △13,684 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 162,955 | △175,000 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 691,156 | 860,870 |
第12期第2四半期連結累計期間(平成30年1月01日~平成30年6月30日)
売上高2,495,241千円
営業利益445,854千円
経常利益451,300千円
親会社株主に帰属する四半期純利益278,104千円
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、好調な企業業績を背景に雇用や所得環境の改善が続き緩やかな回復基調で推移しております。しかしながら、米国の保護主義的な経済政策や中東、東アジアなどにおける地政学的なリスクの存在などの影響により、先行きは不透明な状況であります。
このような経営環境の下、当社グループは、経営コンサルティング、ファイナンシャル・アドバイザリー、再生支援、その他の機能を活かした包括的なサービス提供により、一気通貫で企業の課題解決を図る提案に引き続き注力いたしました。
フロンティア・マネジメント(7038)従業員と株主の状況
会社設立は2007年1月04日、東京都千代田区九段北三丁目2番11号に本社を構えます。代表取締役は2名となり大西正一郎氏(昭和38年9月25日生まれ)株式保有率29.87%、松岡真宏氏(昭和42年9月20日生まれ)株式保有率29.87%となります。従業員数は141人で平均年齢39.0歳、平均勤続年数3.3年、平均年間給与12,841,000円とかなり高い給与設定になっているようです。連結従業員数は142人になります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
大西 正一郎 | 877,210 | 29.87 |
松岡 真宏 | 877,210 | 29.87 |
フロンティア・マネジメント株式会社 | 350,000 | 11.92 |
矢島 政也 | 187,970 | 6.40 |
村田 朋博 | 65,970 | 2.25 |
合田 泰政 | 60,000 | 2.04 |
西田 明徳 | 37,050 | 1.26 |
【目論見抜粋】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である大西正一郎及び松岡真宏並びに当社株主である矢島政也、村田朋博、西田明徳、光澤利幸、彦工伸治、西澤純男、佐伯俊介、森口輝来、長森洋志、栗山史、梅本武、工藤友紀、竹下薫、中村暁高、近藤俊明、梅村崇貴、加藤浩司、山川寛之、中村哲、中村達、西山千晶、栗田弓子及び山崎拓は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後90日目の平成30年12月26日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等は行わない旨合意しております。
上位株主には90日間(平成30年12月26日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。株主にベンチャーキャピタルなどはなく殆どが個人所有となっています。
フロンティア・マネジメント(7038)IPO大手初値予想と各社配分
仮条件は想定発行価格を上限として2,160円~2,260円に決定しました。市場からの吸収金額は約11.8億円となり、オーバーアロットメントを含めて約13.5億円となります。上場規模はやや大きいサイズですが、初値利益は取れると思います!2018年12月連結業績予想では売上11.3%増、経常利益81.5%増(2.07億円増)の増収増益見込みとなります。EPS107.67を基にPERを算出すると約20.99倍となります。配当はありません。
初値予想3,500円~4,000円
初値予想(第2弾)3,500円~4,000円
産業再生機構出身者が中心となる、独立系コンサルティングファームになります。同社では多様な知識を持った専門家を一つのコンサルティングファームに集めた特徴があり、様々なノウハウを組み合わせて「全体最適」な答えを導き出すそうです。
VC保有株はなく、ストックオプションも行使期限を迎えておらず公開株式以外の株が流通する可能性は少ないようです。上場日程的に損をしている銘柄ですが類似企業のプロレド・パートナーズを見ていると初値人気は健在だと考えられます。
幹事名 | 配分単位(株) |
みずほ証券(主幹事) | 452,400 |
SMBC日興証券 | 26,000 |
SBI証券 | 15,600 |
岡三証券 | 10,400 |
岩井コスモ証券 | 5,200 |
いちよし証券 | 5,200 |
丸三証券 | 5,200 |
類似企業 | PER | PBR |
日本M&Aセンター(2127) | PER53.44倍 | PBR20.55倍 |
山田コンサルティンググループ(4792) | PER20.82倍 | PBR4.16倍 |
プロレド・パートナーズ(7034) | PER66.81倍 | PBR27.37倍 |
みずほ証券からの申込みを中心に、大体の方はすべての証券会社から申し込むことができると思います。個人的にもすべての銘柄で申込みを予定しています。SMBC日興証券からの申し込みも忘れないようにしましょう。
また、丸三証券は引受株数が少ないとネット申し込みが出来ないようですが、今までに3回~4回くらい当選しています。資金が余る方は申し込みをしておくと当選チャンスがあるかもしれません。
またソーシャルレンディングに興味があればOwnersBookの企業情報を見ていただけると嬉しいです。不動産のプロが運用してくれます。運用企業はロードスターキャピタル(3482)となっており増収増益中となっています。
フロンティア・マネジメントのストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
平成32年5月16日~平成40年5月15日 | 83,800 | 300 |
上場時点ではストックオプションの行使期限を迎えていないため関係がないようです。
フロンティア・マネジメント(7038)IPO私見と申し込みスタンス
フロンティア・マネジメントIPOは申し込みをしたいと思います。コンサルティング銘柄ではプロレド・パートナーズ(7034)が高値圏にあり、同社も意識されるのではないでしょうか。エクスモーション(4394)も公開価格よりも高く推移しています。M&A事業も最近のIPOでは注目されているため初値期待はできると思います。ただ、IPOが集中している時期になるため予想するよりも結果が悪くなる可能性もあると思われます。難しい銘柄が続きますが、このような状況だと申し込みもバラバラになることから当選確率が通常よりも高くなることが考えられます。
当サイトも初値予想記事を書いていますのでよかったら参考にして申し込みを行って頂ければと思います。結局IPOは口座と資金の掛け算になりますが、運による当選もかなりあると思いますので、最後まであきらめないことが大事だと思います。
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