プロレド・パートナーズ(7034)IPOが東証マザーズに新規上場承認されました。主幹事はみずほ証券となり公開株数620,000株、オーバーアロットメント93,000株、市場からの吸収金額は想定発行価格算出で約29.2億円となります。新興市場に上場する規模は大きく荷もたれ感が生じます。
事業は「成功報酬型の経営コンサルティングの提供」を行っている企業になり、最近多くなってきたコンサルティング銘柄です。IPOでは人気が高くクライアントや株主により人気がわかれるところです。同社の場合は、上場企業との関係が深く設立10年を考えると勢いが感じられます。公開株数は多くありませんが、設定株価が高いため少し注意が必要だと思います。
プロレド・パートナーズ(7034)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 成功報酬型の経営コンサルティングの提供 |
公開予定 | 7月27日 |
ブックビルディング期間 | 7月10日~7月17日 |
想定価格 | 4,100円 |
仮条件 | 4,100円~4,250円 |
公開価格 | 7月18日 |
企業情報 | https://www.prored-p.com/ |
【手取金の使途】
手取概算額1,743,980千円については、「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限350,796千円と合わせた、手取概算額合計上限2,094,776千円を、以下のとおり充当する予定であります。
①事業及び人員拡大に伴う本社オフィス移転に係る資金として567,392千円
②コンサルティング・サービスのさらなる自動化、品質向上を目的としたシステム及び新規コンサルティング・サービスの開発を目的としたシステムの構築に係る資金として850,000千円
③海外進出のための調査費として42,540千円
④残額については、事業拡大のための運転資金としてコンサルタント等の人件費及び人材採用費に充当予定
※なお上記調達資金は、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針
項目 | 株数データ |
公募株数 | 465,000株 |
売出株数 | 155,000株 |
公開株数(合計) | 620,000株 |
オーバーアロットメント | 93,000株 |
上場時発行済み株数 | 2,465,000株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約101億円 |
幹事団 | みずほ証券(主幹事) SMBC日興証券 SBI証券 東海東京証券 ←ネット申込可能 岡三証券 岡三オンライン証券 岩井コスモ証券 マネックス証券 楽天証券 ←また幹事入りです いちよし証券 エース証券 |
プロレド・パートナーズ(7034)上場評判とIPO分析
想定発行価格4,100円を基に吸収金額を算出すると約25.4億円となり、オーバーアロットメントを含めると約29.2億円規模の上場となります。上場規模が大きいため少し不安もあります。直近で上場をしたライトアップ(6580)の株価値動きも参考になりそうです。同社の事業は、戦略コンサルティングファームで提供されている主な経営コンサルティングをパッケージ化し、企業再生ファンドや大手・上場企業に成果報酬型のコンサルティング・サービスとして提供しています。特に成果算定に基づいて収益を収受するローコスト戦略などを主軸に成果と報酬が連動する経営コンサルティングを確立し、マーケティングからコストマネジメントまで、財務に直結する成果を実現するコンサルティングを行います。
具体的には間接材のコストマネジメントを提供しており、共同購買の仕組みの活用によるボリュームディスカウントや原価推計から導かれたターゲット金額の推定に基づく単価の削減、購買量の分析及び削減施策の立案並びに効果検証に基づく量の削減を実現するコンサルティングを実施しています。
※間接材とは、直接材以外のコスト全般を指し、多くが企業会計における勘定科目で「販売費及び一般管理費」に区分されている費目となります。光熱費、広告宣伝費、事務消耗品費、施設保守料金、通信費、印刷費、清掃や警備などの業務委託費、リース料など多岐にわたる。
逆に直接材は、メーカーであれば商品を製造する際の原材料や部品、工場での製造コスト、小売であれば仕入れ商品といった、直接製品製造に係る費用を指します。
一般的な経営コンサルティング会社が対象とする間接材コストが主なサービス対象となりますが、同社では難易度が高いとされるエネルギーや金融系コスト、マーケティングROIの観点が必要な広告宣伝費などの専門的な費目も得意とし、さらには直接材コストに分類される原材料や副資材なども対象としたコストマネジメントも提供しているそうです。
同社の特徴として、経営コンサルティングにおいて一般的な報酬形態がコンサルタントの人件費に利益を上乗せした固定報酬であるのに対して、成果報酬を導入しクライアントの企業価値向上にコミットしているそうです。
具体的には、コンサルティング導入前後の単価に過去の実績(使用量)を乗じた金額が成果となり、その成果をクライアントが確認した時点で契約に基づき成果の一定割合を報酬として受領する仕組みです。さらに、成果確認時点でサービス終了ではなく、契約に基づいた期間を継続サポートするため報酬は成果確認時点では全額受領せず、提供する役務内容に応じてサポート期間内で分割して成果報酬を受け取る仕組みとなっています。
取引先大手も上場企業が多く存在し、上記以外でもリコー(7752)や大幸薬品(4574)、テイクアンドギヴ・ニーズ(4331)、コメ兵(2780)などの上場企業がクライアントとしているようです。
プロレド・パートナーズ(7034)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第9期 | 第10期 |
決算年月 | 平成28年10月 | 平成29年10月 |
売上高 | 515,380 | 1,013,702 |
経常利益 | 45,741 | 279,377 |
当期純利益 | 33,053 | 198,741 |
持分法を適用した場合の投資利益 | – | – |
純資産額 | 147,592 | 346,998 |
総資産額 | 372,569 | 724,417 |
1株当たり純資産額 | 147.59 | 346.33 |
1株当たり当期純利益金額 | 33.05 | 198.74 |
自己資本比率(%) | 39.6 | 47.8 |
自己資本利益率(%) | 25.2 | 80.5 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | △21,743 | 360,333 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | 6,868 | 4,237 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 95,549 | △48,191 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 248,439 | 564,212 |
第11期第2四半期累計期間(平成29年11月01日~平成30年4月30日)
売上高804百万円
営業利益387百万円
経常利益389百万円
四半期純利益は253百万円
プロレド・パートナーズ(7034)従業員と株主の状況
会社設立は2008年04月23日、東京都港区芝大門1-10-11芝大門センタービル4階に本社を構えます。社長は佐谷進氏(昭和51年5月13日生まれ)、株式保有率は21.24%です。従業員数は72名で臨時雇用者は年間3名、平均年齢31.6歳、平均勤続年数1.9年、平均年間給与6,052,000円です。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
株式会社SHINKインベストメント | 1,200,000 | 56.65 |
佐谷 進 | 450,000 | 21.24 |
株式会社カプセルコーポレーション | 180,000 | 8.50 |
山本 卓司 | 170,000 | 8.02 |
遠藤 昌矢 | 40,000 | 1.89 |
安藤 一郎 | 10,000 | 0.47 |
大谷 眞五 | 6,000 | 0.28 |
【目論見抜粋】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である佐谷進及び山本卓司並びに当社株主である株式会社SHINKインベストメント及び株式会社カプセルコーポレーションは、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後180日目の平成31年1月22日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し及びオーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等は行わない旨合意しております。
上位株主には180日間(平成31年1月22日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。株主名簿にはベンチャーキャピタル出資も確認ができないため需給面にプラスの効果がありそうです。
※筆頭株主がファンドになります
プロレド・パートナーズ(7034)IPO大手初値予想と各社配分
仮条件は想定発行価格を下限に4,100円~4,250円に決定しました。仮条件上限による市場からの吸収額は約25.4億円、オーバーアロットメントを含めて約30.3億円となります。本来なら荷もたれ感がかなりありますが、IPO人気が継続しているため初値利益は狙えそうです。前日に上場するアクリート(4395)の初値が持ち越しとなった場合は、資金分散となり初値買い需要が減る可能性があります。逆に公開価格あたりで初値決着となればセカンダリー資金の注入も考えられるでしょうか。
初値予想4,500円~5,500円
初値予想(第2弾)5,000円~6,000円
2018年10月単体業績予想では売上41.4%増、経常利益101%増(2.81億円の増加)と驚異的な数字が予想されています。EPS213.72を基にPERを算出すると約19.9倍、BPS1,018を基にPBRを算出すると約4.17倍となります。業績からは買いだと思いますが、某サイトによるとファンドによる売り圧力がやや心配されているようです。
幹事名 | 配分単位(株) |
みずほ証券(主幹事) | 548,700 |
SMBC日興証券 | 18,600 |
SBI証券 | 15,500 |
東海東京証券 | 6,200 |
岡三証券 | 6,200 |
岩井コスモ証券 | 6,200 |
マネックス証券 | 6,200 |
楽天証券 | 6,200 |
いちよし証券 | 3,100 |
エース証券 | 3,100 |
類似企業 | PER | PBR |
山田コンサルティンググループ(4792) | PER29.19倍 | PBR5.57倍 |
タナベ経営(9644) | PER27.43倍 | PBR1.77倍 |
船井総研ホールディングス(9757) | PER37.52倍 | PBR5.6倍 |
株数的に当選期待ができそうな水準にありますが、みずほ証券主幹事なので当選者は支店攻略組になるでしょうか。幹事も多いですが、個人的にエース証券を除いてたすべての証券会社から申し込みが出来そうです。
東海東京証券証券の口座は無料で開設できますが、電子交付を申込んでいないと年間に3,240円かかることになっています。先日手違いで私のもとにも徴収の案内が届きましたが、その後お詫びのご連絡も頂きました。IPO口座でも電子交付を選んでおけば口座管理料などは発生しません。
IPO抽選ルールは下記の記事が参考になると思います。楽天証券もMTG(7806)から幹事に名前があるため今後の取扱いも期待ができそうです。一般信用売建も可能なので優待タダ取りにも使えます。
プロレド・パートナーズのストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
平成31年8月18日~平成39年8月17日 | 99,700 | 269 |
平成31年2月01日~平成39年10月20日 | 24,600 | 296 |
ストックオプションの行使期限から上場時点で関係がありそうな株はありません。株数も多くないようです。
プロレド・パートナーズ(7034)IPO私見と申し込みスタンス
プロレド・パートナーズは少し微妙なIPOだと感じますが、微妙なIPOでも狙って申込をしたいと考えています。コンサルティングを行う企業は数年前よりも市場評価が高い反面、上場する企業も増え面白みは過去ほどないように思います。ありきたりという言葉が当てはまるかもしれません。コンサルティングにおいて間接材から直材・電力コスト削減まで、幅広いコストマネジメントを成果報酬で一括提供する強みを持ち、各業務の標準化及びRPA・OCR・AI等のシステム化を進めていることから類似企業との差別化を図りたいようです。
コンサルティングは営業の力も必要になり優秀な人材確保などが今後の課題となりそうです。今期の業績見通しなども参考にしながら申込を検討することをお勧めします。
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