プロパティデータバンク(4389)IPOが東証マザーズに新規上場承認されました。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券が務め、事業は不動産・施設等の運用管理に関するクラウドサービスの提供となっています。公開株数は378,000株、オーバーアロットメントは56,700株と株数が少なく妙味あるIPOです。
上場に際する市場からの吸収額は約7.2億円と規模は小さく、業績も一定の評価があると思います。筆頭株主が清水建設(1803)ということでターゲットはお金持ちだと考えています。資産管理をクラウドを利用して管理する企業のようです。IPO的には悪くないため全力申し込みで構わない銘柄でしょう。
店頭から申込んでもこの株数では配分は私にはないでしょう(涙)メルカリの配分によってはネットから細々と申し込みになるかもしれません。実は担当者が外れたので色々と難しい事情があります。預入金はそのままですが取引が少なくなると駄目ですね。それでもしつこく申込むのもありですが、メンタルが必要でしょう。
プロパティデータバンク(4389)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | 不動産・施設等の運用管理に関するクラウドサービスの提供 |
公開予定 | 6月27日 |
ブックビルディング期間 | 6月11日~6月15日 |
想定価格 | 1,660円 |
仮条件 | 1,660円~1,780円 |
公開価格 | 6月18日 |
企業情報 | http://www.propertydbk.com/ |
【手取金の使途】
手取概算額310,712千円及び「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限86,592千円については、当社の提供するサービスである、顧客の保有する不動産・施設の運用管理の支援を目的とした不動産・施設管理のための統合資産管理クラウドサービス「@プロパティ」(注)1に関連するソフトウェア開発資金に充当する予定です。具体的内容は以下①~④に記載しております。
①統合資産管理クラウドサービス「@プロパティ」のシステムにかかるセキュリティ向上を目的とした開発のために要する人件費、外注費の一部資金として257,304千円(平成31年3月期:189,114千円、平成32年3月期:68,190千円)
②契約書等の重要書類や竣工図面などの電子データを保管することのできる現行の電子書庫機能を刷新し、蓄積した文書等情報の共有化により、情報の活用を促進させる新電子書庫機能の開発にかかる人件費、外注費の一部資金として70,000千円
③国際会計基準(IFRS)を適用する企業は、新リース会計基準であるIFRS第16号「リース」への対応が求められ、旧リース会計基準において貸借対照表に計上されていない借手のリース取引(不動産賃貸借契約、オフィス機器、車両など)を貸借対照表に計上する必要がありますが、現行当社システムは対応できていないため、こういった企業のニーズに対応した開発にかかる人件費、外注費の一部資金として45,000千円
④「@プロパティ」に関連する新機能・新サービスとして不動産施設に関連する情報分析クラウドサービス(データサイエンス)開発にかかる人件費、外注費の一部資金として25,000千円
項目 | 株数データ |
公募株数 | 210,000株 |
売出株数 | 168,000株 |
公開株数(合計) | 378,000株 |
オーバーアロットメント | 56,700株 |
上場時発行済み株数 | 1,886,500株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約31.3億円 |
幹事団 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券(主幹事) auカブコム証券 みずほ証券 SMBC日興証券 SBI証券 極東証券 |
プロパティデータバンク(4389)上場評判とIPO分析
想定発行価格1,660円を基に吸収金額を算出すると約6.3億円となり、オーバーアロットメントを含めると約7.2億円規模の上場となります。上場規模から考えて公開価格割れはないでしょう。売上は横ばいですが、利益はやや伸びているようです。事業は不動産や施設管理のためのソフトウェアを提供しており、統合資産管理クラウドサービス「@プロパティ」を提供しています。昨今は何でもクラウド化が進んでいますが、一昔前は自分のパソコンにソフトウェアーをインストールする方法でした。便利になる反面ついていけない企業は収益の機会を失うことになりそうです。
同社の場合はITツールとして統合資産管理クラウドサービス「@プロパティ」を提供し、顧客からは月額で登録建物データ数に応じた従量課金による月額利用料及び保守サービス料を受領しています。いわゆるストック型売上計上のビジネスモデルになります(クラウドサービス事業)
クラウド化のメリットは多大なシステム投資や開発リスクを負担することなく、IT化を実施することが可能になり顧客はコストを軽減できることにあります。ではどんな顧客がいるのか調べてみるとやはり対象はある一定の層にいる事業者のようでした。
主な顧客は、不動産投資ファンド等のアセットマネジメント事業者、資産の管理を担う不動産管理会社等のプロパティマネジメント事業者、ビルメンテナンス会社等のファシリティマネジメント事業者、不動産オーナー企業や事業を営むにあたり不動産を利用する自動車会社等のメーカー、インフラ企業等の一般事業会社及び国や地方自治体等の公共事業者であります
ソリューションサービス事業では、既に「@プロパティ」を導入している顧客等に対して、初期コンサルティングサービス、データ登録代行、教育・講習会やオプション販売、カスタマイズなどを行っています。少しわかりにくいですが、上記の画像が参考になります。メイン事業はクラウドサービスになります。
プロパティデータバンク(4389)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第16期 | 第17期 |
決算年月 | 平成28年3月 | 平成29年3月 |
売上高 | 1,130,728 | 1,081,884 |
経常利益 | 172,370 | 141,088 |
当期純利益 | 113,933 | 90,519 |
資本金 | 100,000 | 100,000 |
純資産額 | 850,239 | 940,758 |
総資産額 | 1,163,987 | 1,243,323 |
1株当たり純資産額 | 567.58 | 628.01 |
1株当たり当期純利益金額 | 76.06 | 60.43 |
自己資本比率(%) | 73.0 | 75.7 |
自己資本利益率(%) | 14.4 | 10.1 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 347,902 | 203,756 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △183,901 | △178,681 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △5,664 | △4,707 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 456,129 | 476,497 |
第18期第3四半期累計期間(平成29年4月01日~平成29年12月31日)
売上高851,173千円
営業利益144,355千円
経常利益142,456千円
四半期純利益94,830千円
※クラウドサービスの売上高は699,330千円、ソリューションサービスの売上高は151,843千円
プロパティデータバンク(4389)従業員と株主の状況
会社設立は2000年10月02日、東京都港区浜松町一丁目29番6号に本社を構えます。社長は板谷敏正氏(昭和38年4月24日生まれ)、株式保有率は10.39%です。
従業員数は53人で平均年齢40.9歳、平均年齢5.9歳、平均給与7,140,404円となります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
清水建設株式会社 | 568,400 | 33.22 |
株式会社ケン・コーポレーション | 294,000 | 17.18 |
板谷 敏正 | 177,800 | 10.39 |
高橋 秀樹 | 170,800 | 9.98 |
投資事業組合 オリックス6号 | 140,000 | 8.18 |
SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合 | 126,000 | 7.36 |
日本ヒューレット・パッカード株式会社 | 70,000 | 4.09 |
【目論見抜粋】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である清水建設株式会社及び株式会社ケン・コーポレーション、貸株人である板谷敏正、売出人かつ貸株人である高橋秀樹、当社株主である日本ヒューレット・パッカード株式会社、日本生命保険相互会社、大田武、武野貞久、プロパティデータバンク従業員持株会、小出理美及び杉原隆、並びに当社新株予約権者である堀之内はる代、牧裕志、遠藤良夫、勝山隆之、青木幸和、山田美成、鷺谷敦子、戸塚まゆこ、阿部峰子、亀尾扶希子、石川陽子、松本文子、谷道理恵、鈴木身奈、本間啓介、水口義隆、髙松裕子、小島久仁子、中村佳史及び阿部良平は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後180日目の平成30年12月23日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等は除く。)等は行わない旨合意しております。
また、当社株主である投資事業組合オリックス6号及びSMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成30年9月24日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社株式のうち投資事業組合オリックス6号は70,000株、SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合は63,000株の売却(ただし、その売却価格が「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、東京証券取引所における初値が形成された後に主幹事会社を通して行う東京証券取引所での売却等は除く。)等は行わない旨合意しております。
上位株主には90日間(平成30年9月24日まで)と180日間(平成30年12月23日まで)のロックアップが付与されています。ベンチャーキャピタルには90日間のロックアップの他、ロックアップ解除倍率1.5倍が適用されます。VC保有株は2社で266,000株となりウエイトは大きくありません。
プロパティデータバンク(4389)IPO大手初値予想と各社配分
仮条件は1,660円~1,780円に決定し、想定発行価格を下限にして上限方向へ広げられました。これに伴い吸収金額も引き上げられ約6.7億円、オーバーアロットメントを含め約7.7億円、想定発行価格から5千万円増えることになりました。同社は不動産や施設の運用管理を行えるサービスをクラウド化させており、珍しいサービスということです。個人的に意外性がありましたが、同社システムである統合資産管理クラウドサービス「@プロパティ」を使うことでコストを軽減できるそうです。IPOは新奇性で買われる市場なので初値は高くなりそうです。
初値予想3,500円~4,100円
初値予想(第2弾)3,500円~4,100円
2019年3月の業績単体予想は売上22.3%増、経常利益4.6%増と増収増益(1,100万円増)になる予想が出ています。EPS88.82を基にPERを算出すると約20.04倍となります。ベンチャーキャピタル保有株が推定266,000株存在しますが、ロックアップの対象となります。ロックアップ解除倍率は発行価格の1.5倍です。
株数が少ないため当選期待はやや低いですが、大きく公開価格を超えてきそうです。筆頭株主が清水建設(1803)となっているためゼネコンによる買いも入るのか?関連企業が保有するのか?などの思惑もありそうです。
幹事名 | 配分単位(株) |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(主幹事) | 340,400 |
みずほ証券 | 15,100 |
SMBC日興証券 | 7,500 |
SBI証券 | 7,500 |
極東証券 | 7,500 |
類似企業 | PER | PBR |
情報企画(3712) | PER16.5倍 | PBR2.45倍 |
エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート(3850) | PER23.32倍 | PBR2.98倍 |
ナレッジスイート(3999) | PER57.77倍 | PBR8.91倍 |
完全に三菱UFJモルガン・スタンレー証券狙いのIPOだと思います。また、auカブコム証券への委託も行われるはずですから申し込みを忘れないようにしておきましょう。店頭系の配分はほぼ期待ができないかもしれませんが、資金の余裕があれば必ず申込んでおきましょう。
当選確率1%以下でも当選する人には当選します!下記はauカブコム証券のIPO抽選ルール詳細になります。メルカリからIPOに参加されている方はもう口座を開設されていることでしょう。
プロパティデータバンクのストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
平成21年7月01日~平成33年6月23日 | 18,200 | 200 |
平成25年7月01日~平成33年6月23日 | 16,100 | 343 |
ストックオプションは全て行使期限を迎えていますが、34,300株と少ないため上場日あたりの株価にはそれほど影響がないでしょう。
プロパティデータバンク(4389)IPO私見と申し込みスタンス
プロパティデータバンクの事業のターゲット層が良いため顧客を獲得すれば業績が伸びるはずです。登録した後にもソリューションサービスによりコンサルティングなどを行っているため継続した収益も上がりそうです。これと言って新しい事業とも思えませんが、それなりに需要はありそうです。IPOの申込みスタンスとしては、公開価格割れはなく初値2倍を目指す展開だと思います。他の銘柄と上場日が密集してきているため日程には気を付けたいところです。プロパティデータバンクと上場日が重なっているのは現在のところエーアイ(4388)だけとなっています。
小粒上場が続いているためどれも魅力的なIPOですが、当選しないとIPOブログとしても面白くないのでどれか獲得したいと思っています。国際紙パルプ商事(9274)やコーア商事ホールディングス(9273)あたりは人気があまりなさそうですが、初値利益もそれほどなさそうです。やはりマザーズなどの銘柄を狙わないと大きな利益は難しいでしょう。
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