神戸天然物化学(6568)IPOが新規上場承認されました。
マザーズ上場となり市場からの吸収はやや大きめの約61億円規模となります。ベンチャーキャピタル出資も無く、ストックオプションの採用もありません。大手製薬企業などとの取引もあり、バイオ的なイメージもある事業となっています。
顧客は大手企業が多く取引期間も長いことから安定的な収益をもたらしそうです。顧客の売上規模は1兆円を超える企業が52.5%と安定しているようです。興味深いIPOになるため、初値もきっと上向くと思います!仮条件発表後に独自初値予想も出しているため参考になればと思います。
神戸天然物化学(6568)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 有機化合物の受託研究、受託製造・分離精製及び技術開発 |
公開予定 | 3月15日 |
ブックビルディング期間 | 2月28日~3月06日 |
想定価格 | 2,340円 |
仮条件 | 2,140円~2,340円 |
公開価格 | 3月07日 |
企業情報 | http://www.kncweb.co.jp/ |
【手取金の使途】
手取概算額2,947,864千円及び本第三者割当増資の手取概算額上限729,819千円を合わせた、手取概算額合計上限3,677,683千円については、うち3,390,000千円を設備投資資金に充当する予定であり、残額を借入金の返済に充当する予定であります。
設備投資の具体的な使途としましては、出雲第一工場における医薬製造設備の増設等に対し平成31年3月期に220,000千円、平成32年3月期に1,000,000千円、出雲第二工場における機能材料製造設備の増設等に対し平成31年3月期に300,000千円、平成32年3月期に70,000千円、神戸市における機能材料製造のための新工場建設に対し平成31年3月期に1,000,000千円、平成32年3月期に800,000千円を充当する予定であります。
また、過去に実施した、KNCバイオリサーチセンターにおけるGMP培養設備、出雲第一工場における核酸・ペプチド医薬品製造設備建設等のための金融機関からの借入金の返済資金に、平成31年3月期に残額を充当する予定です。
項目 | 株数データ |
公募株数 | 1,380,000株 |
売出株数 | 888,000株 |
公開株数(合計) | 2,268,000株 |
オーバーアロットメント | 340,200株 |
上場時発行済み株数 | 7,380,000株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約172.7億円 |
幹事団 | SMBC日興証券(主幹事) 野村證券 SBI証券 ←まず初めに口座を作りましょう エース証券 |
神戸天然物化学(6568)上場評判とIPO分析
想定発行価格2,340円を基に吸収金額を算出すると約53億円となり、オーバーアロットメントを含めると約61億円規模の上場となります。新興市場のマザーズ上場を考えると規模が大きいため荷もたれ感がありますが、利益は好調のようです。
国内大手化学会社や製薬会社が売上の95.3%を占めることから安定した収益構造となります。化学会社が占める割合は55.9%、製薬会社は39.4%となります。取引先大手を調べると東レ株式会社が16.6%、東和薬品株式会社が4.7%の売上を占めるようです(今期の3四半期累計期間ベース)
有機化学品の研究や開発、生産ソリューション事業を主たる業務としています。
顧客が製品開発及び製造販売のために行う研究、開発及び生産活動において必要なサンプルや製品を供給、製造方法の検討を実施し、顧客と協力しながら製造方法等の課題を解決して、顧客の求めるサンプルや製品を供給する企業です。
対象としている有機化学品は主に医薬分野、情報電子分野で用いる機能性を持った化学品及びその中間体であり、一般的な化学品を原料として製造しているそうです。
製品を開発する場合、開発する会社が製品機能評価も化合物合成も全て自社で行っていた研究開発を合成の部分を同社が請け負うことによって、製品開発会社は機能評価研究に経営資源を集中できることになります。その後ステージに合わせ研究や開発、量産などのデータを提示し具体化させてい行きます。
同社は有機化学、バイオテクノロジー、分析の技術を保有し専門家を多数擁しており、設備は研究・開発・量産の各ステージの顧客要望に対応した研究設備、中規模実験設備、生産工場を保有しています。技術、人材、設備に支えられた有機化学品の研究・開発・生産ソリューションを提供してきた結果、顧客の信頼を得てパートナーの地位を占めることができているそうです。
神戸天然物化学(6568)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第33期 | 第34期 |
決算年月 | 平成29年03月 | 平成29年12月 |
売上高 | 4,768,008 | 4,641,476 |
経常利益 | 740,797 | 1,085,809 |
当期純利益(四半期) | 484,329 | 717,461 |
持分法を適用した場合の投資利益 | – | – |
純資産額 | 4,183,827 | 4,834,035 |
総資産額 | 8,838,708 | 9,260,748 |
1株当たり純資産額 | 697.30 | – |
1株当たり当期純利益金額 | 80.72 | 119.58 |
自己資本比率(%) | 47.3 | 52.2 |
自己資本利益率(%) | 12.2 | – |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | 18.6 | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 1,247,319 | – |
投資活動によるキャッシュ・フロー | 57,561 | – |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △877,268 | – |
現金及び現金同等物の期末残高 | 1,232,993 | – |
神戸天然物化学(6568)従業員と株主の状況
会社設立は1985年1月22日、兵庫県神戸市西区高塚台3丁目に本社を構えます。社長は広瀬克利氏(昭和16年12月20日まれ)、株式保有率は30.70%です。
従業員数は244人で平均年齢は40.6歳、平均勤続年数11年、平均年間給与6,235,000円となります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
広瀬 克利 | 1,842,000 | 30.70 |
KNC興産(株) | 1,512,000 | 25.20 |
宮内 仁志 | 1,062,000 | 17.70 |
岩本 定義 | 240,000 | 4.00 |
広瀬 正幸 | 240,000 | 4.00 |
【目論見抜粋】
本募集及び引受人の買取引受による売出しに関し、貸株人かつ売出人である広瀬克利、売出人である宮内仁志、岩本定義、広瀬正幸、吉田忠嗣、吉田正博、乾由月、田中孝一、髙木良博、当社株主であるKNC興産株式会社、松長紀義、純正化学株式会社、中野公介及び中野亜希子は、SMBC日興証券株式会社(以下「主幹事会社」といいます。)に対して、本募集及び引受人の買取引受による売出しに係る元引受契約締結日に始まり、上場(売買開始)日から起算して180日目の平成30年9月10日までの期間(以下「ロックアップ期間」といいます。)中は、主幹事会社の事前の書面による承諾を受けることなく、元引受契約締結日に自己の計算で保有する当社普通株式の売却等を行わない旨を約束しております。
上位株主には180日間(平成30年9月10日)のロックアップが付与されています。
ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
神戸天然物化学(6568)IPO大手初値予想と各社配分
仮条件は2,140円~2,340円となり、想定価格が上限となっています。吸収額はオーバーアロットメントを含め約61億円となります。また、EPS117.82を基にPERを算出すると約19.9倍、BPS1,053.99を基にPBRを算出すると約2.22倍となります。2018年3月(単独)予想は売上22%増、経常利益36%増の見込みになります。
医療やバイオ系の銘柄を強く意識しているため場合によってはマネーゲーム化する恐れもあります。荷もたれ感はあるものの需給は個人的に良いのではないかと感じています。
大手初値予想は2,700円~3,000円!
幹事名 | 配分単位(株) |
SMBC日興証券(主幹事) | 2,086,700 |
野村證券 | 113,400 |
SBI証券 | 45,300 |
エース証券 | 22,600 |
SMBC日興証券からの当選以外は難しそうです。
SBI証券のIPOチャレンジポイントを貯めながら、野村證券も期待をせずに申し込みといった感じです。エース証券は口座さえも持っていません。エース証券は大阪府大阪市にある企業ですがインターネット口座の開設はできないはずです。支店口座なら近県の方は開設できるでしょう。私は九州なので関係がありません(涙)
類似企業 | PER | PBR |
シミックホールディングス(2309) | PER29.32倍 | PBR2.15倍 |
大阪油化工業(4124) | PER22.13倍倍 | PBR2.45倍倍 |
大阪有機化学工業(4187) | PER14.63倍倍 | PBR1.19倍倍 |
神戸天然物化学のストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
ストックオプション無し | – | – |
ストックオプションの採用は無く需給面へのプラス作用が考えられます。
神戸天然物化学(6568)IPO私見と申し込みスタンス
神戸天然物化学の公開株数は2,268,000株となるため、IPO当選を狙えそうです。問題は吸収金額が大きいことですが、ベンチャーキャピタル出資やストックオプションが無いため地合いが悪くなければ初値利益は出るように思います。
取引先や安定した売り上げから今後も業績に期待ができるように思います。
医薬品市場は現在10兆円を超え、抗腫瘍剤や抗ウイルス剤、糖尿病薬等が売上上位を占めています。機能材料では電子材料分野における半導体市場は、前年比-8.9%とマイナス成長に転じ、市場規模は約3兆4,318億円となる予想がでています。研究開発費は医薬品製造業で1兆4,577億円、情報通信機器器具製造業で1兆5,476億円となります。
神戸天然物化学は化合物合成のPDCAサイクルを行い、取引先の企業コストも下げることが可能のようです。
顧客のメリットは研究効率化や製造効率化になり、神戸天然物化学は得意分野に特化した情報や製品を提供することが可能となっています。設備も備わっているため工程ごとに対応可能です。
個人的には初値を超えてくると思いますが、少し難しいIPOかもしれません。
公開株式以外の株が流通することは基本的にありませんが、仮条件発表までIPO申込スタンスは決め難いですね。地合いの変化もあるため市場が落ち着けば問題ないと思います。
神戸天然物化学(6568)IPO主幹事です! 【私はネット口座だけで当選しています】
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