日本オーエー研究所(5241)が名証ネクスト市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。既存上場がTOKYO PRO Marketになり名証ネクスト市場への昇格案件です。
主幹事はJトラストグローバル証券が務め公開株数180,000株、オーバーアロットメント27,000株です。上場規模は想定発行価格570円から計算すると約1.18億円になります。
※日本オーエー研究所公式サイト引用
公開価格割れが続いている地方案件になります。名古屋証券取引所のネクスト市場への上場ということで基本的に人気はなさそうです。
情報通信業ということで一見人気そうですが、下請けや孫請けといった流れで受注を得ているようです。
公共系事業も得意とするようですが独立系システム開発会社としてはいまいちですね。
そもそも企業規模が小さく業績規模も小さいため投資家の投資対象になりにくそうです!
日本オーエー研究所(5241)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 12月23日 |
市場 | 名証ネクスト市場 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | システム開発及び関連サービス |
ブックビルディング | 12月06日~12月12日 |
想定価格 | 570円 |
仮条件 | 510円~550円 |
公開価格 | 12月13日 |
初値結果 | 未 |
企業情報 | https://www.noar.co.jp/ |
監査人 | 有限責任大有監査法人 |
手取金の使途 |
|
項目 | 株数データ |
公募株数 | 120,000株 |
売出株数 | 60,000株 |
公開株数(合計) | 180,000株 |
オーバーアロットメント | 27,000株 |
上場時発行済み株数 | 684,000株 ※公募分を含む |
想定ベースの時価総額 | 約4.58億円 |
幹事団 | Jトラストグローバル証券(主幹事) SBI証券 楽天証券 岡三証券 丸三証券 |
委託見込 | SBIネオトレード証券 岡三オンライン |
日本オーエー研究所(5241)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格570円を基に吸収金額を算出すると約1.03億円となり、オーバーアロットメントを含めると約1.18億円規模の上場となります。同社は、独立系システム開発会社として創業以来、官公庁に向けシステム開発を行う「公共系事業」を展開しています。
また、2007年より銀行、生命保険会社、証券会社に向けシステム開発を行う「金融・法人系事業」を新たに開始し、現在はこの2事業が主力事業となっています。
※有価証券届出書引用
公共系事業、金融・法人系事業のいずれにおいても、国家機構や社会インフラを支える重要システムであることから、安定したシステム稼働が必須であり、システム開発後も継続的な保守、サポート及びシステム改修、アップデートが必要となります。
同社の主たる事業の案件受注は、日本オーエー研究所が直接クライアントから受注するのではなく、発注者である官公庁や金融機関から、資本力や実績を有するメーカーやシステムインテグレーターに発注されます。
メーカーやシステムインテグレーターが案件を受注するにあたっては、単体で受注するケースはほとんどなく、システム開発や運用、保守、サポートを行う複数のパートナー企業と共同で提案内容を構築し受注している状況となっています。
※有価証券届出書引用
同社などのパートナー企業は、メーカーやシステムインテグレーターが官公庁や金融機関より案件を一括受注後、担当領域について個別発注する形だそうです。
同社は創業以来、40年近くの官公庁システムの開発実績を有しており、同社自らが官公庁の入札に直接に参加するための入札資格を有していることから、システムインテグレーターやメーカーからも実績等含め厚い信頼を得ているそうです。
※有価証券届出書引用
日本オーエー研究所(5241)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は1983年5月11日、東京都千代田区西神田三丁目2番1号住友不動産千代田ファーストビル南館4階に本社を構えます。社長は奥山宏昭氏(1955年4月07日生まれ69歳)、株式保有率は80.50%(550,700株)です。※2024年11月20日調べ
従業員数223人で臨時雇用者0人、平均年齢37.0歳、平均勤続年数8.4年、平均年間給与5,013,000円です。
セグメントはシステム開発事業の単一セグメントになります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
奥山宏昭 | 550,700株 | 80.50% | ○ |
奥山伸子 | 98,000株 | 14.33% | ○ |
田村信裕 | 19,200株 | 2.81% | ○ |
川東卓時 | 3,200株 | 0.47% | ○ |
田中進吾 | 3,200株 | 0.47% | ○ |
関谷久 | 3,200株 | 0.47% | ○ |
町野公彦 | 3,200株 | 0.47% | ○ |
上位株主には180日間(2025年6月20日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
親引けはありません。
日本オーエー研究所(5241)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。
- 第一弾600円~800円
- 第二弾550円~600円
仮条件が510円~550円に決定し上場による吸収金額は最大で約1.1億円、時価総額は約4.4億円になります。
想定発行価格から仮条件範囲が引き下げられ人気がないと感じます。ただ最近の地方上場は上場後に値を上げる銘柄がポツポツ出ているため気になります。
もし公開価格割れするようであれば購入してみるのも面白いかもしれません。理由としてはかなり割安だからです。
業績規模を考えると買えませんが四半期利益は伸びています。それに配当も一応出ますからね。競合を考えると某社も超割安だと考えているようです。
東証だと競合のPERが15倍~20倍ですからね。地方上場と考えてもディスカウントし過ぎなのでは?と観測されています。
修正値550円前後
※注目度C
業績を確認すると2024年12月期の単独予想を確認することができました。売上29.15億円となり前期比6.74%増、経常利益1.09億円となり前期比194.59%増となります。
四半期利益は0.71億円となり前期比173.08%増を予想しています。
公開価格が550円決定の場合の指標はEPS104.12からPER5.28倍、BPS841.76からPBR0.65倍になります。配当金が18円予想なので配当利回り3.27%になります。
地方上場でもこの水準なら問題ないと思います。たた心配なのは主幹事がJトラストグローバル証券ということです。
個人的なことになりますが、Jトラストグローバル証券には残金があるためIPO抽選に申込めば当選確率は高いと思います。しかし公開価格前後の発進予想ならメイン証券で買い直したほうが良いため主幹事からはBBしないことにします。
SBI証券がメイン証券なのでSBI証券で当選したら文句なしに購入します。初値で数千円儲かってもバカらしいので違うことをしたほうが良いと思いました。
株式移管などに抵抗がなければ資金効率的に良いかもしれません。株式移管もボチボチ面倒ですからね。
IPOの内容は悪くなさそうなので気になる方はよく考えてブックビルディングに参加しておきましょう!
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
Jトラストグローバル証券(主幹事) | 153,200株 | 85.11% |
SBI証券 | 10,300株 | 5.72% |
楽天証券 | 6,200株 | 3.44% |
岡三証券 | 6,200株 | 3.44% |
丸三証券 | 4,100株 | 2.28% |
公開規模が小さめなので少し期待したいIPOかもしれません。ただ地方上場は公開価格割れリスクが高いため同社も注意しておきましょう。
業績も低いためスルーでも良いかもしれません。地合いを判断して参加してみたいと思います。情報通信業なので若干期待しています。
ただJトラストグローバル証券案件は連続公開価格割れなので気を付けてね!!
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類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
アルファシステムズ(4719) | PER15.02倍 | PBR1.11倍 |
DTS(9682) | PER18.54倍 | PBR2.93倍 |
NSD(9759) | PER23.69倍 | PBR4.32倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
該当事項なし | -株 | -円 |
ストックオプション(新株予約権)は該当事項なしとなっています。
日本オーエー研究所IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
日本オーエー研究所のIPOは悩みます。1年前なら利益が狙える銘柄だと思います。業績規模が小さく波がある事は不安ですけどね。
※日本オーエー研究所公式サイト引用
会社設立の目的が「官公庁システムの受託開発」となっていることから代表者とのつながりもあるのかもしれません。
公共システム開発に強みを持ち、国内最大手のシステムインテグレーター企業との連携を強化することにより新規開発領域の開拓を行うそうです。
メガバンクのインターネットバンキングやその周辺のシステム等も開発しているそうです。一応、DX化を国が勧めているため受注の心配は現時点でなさそうです。
DX化により既存システムの維持・保守業務から、最先端のデジタル技術分野に資金をシフトさせるそうです。
引受先を調べるとNTTデータグループから8割程度仕事を得ているようでした。2023年12月期で84.1%となっています。
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