オプロ(228A)がグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。2024年8月第1号のIPOになります。 


主幹事はSMBC日興証券が務め公開株数570,000株、オーバーアロットメント85,500株です。上場規模は想定発行価格1,240円から計算すると約8.1億円になります。


オプロ(228A)IPOが上場承認
※オプロ公式サイト引用


営業支援システムや顧客関係管理、会計や契約などをクラウドを利用しサービスを提供している企業です。


事業としては少し地味だと思いますが黒字化しているため一定の人気が期待できます。


同社としては知名度向上や信用力をさらに得るために上場という選択をしたようです。グロース市場を選択していますが業績に物足りなさも感じます。


今期は第2四半期で純利益が1億円超えとなっているため少し期待できそうです。クラウドサービスも増えたので以前より人気は落ちていると思います。


オプロ(228A)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日8月21日
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容帳票に関するデータオプティマイズソリューション、サブスクリプションビジネスの販売管理に関するセールスマネジメントソリューションで構成されるクラウドサービス事業
ブックビルディング8月05日~8月09日
想定価格1,240円
仮条件1,240円~1,300円
公開価格1,300円
初値結果1,673円(公開価格1.29倍)
企業情報https://www.opro.net/
監査人太陽有限責任監査法人
手取金の使途
  • 事業拡大及び収益基盤強化に伴う人材確保に関する人件費
  • 事業拡大に向けた広告宣伝費及び販売促進費


項目株数データ
公募株数564,900株
売出株数5,100株
公開株数(合計)570,000株
オーバーアロットメント85,500株
上場時発行済み株数2,205,300株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約27.3億円
幹事団SMBC日興証券(主幹事)
SBI証券
楽天証券
松井証券
マネックス証券
委託見込SBIネオトレード証券
DMM.com証券


オプロ(228A)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,240円を基に吸収金額を算出すると約7.1億円となり、オーバーアロットメントを含めると約8.1億円規模の上場となります。


同社はビジネス文書の電子化とデータ連携に取り組んできた企業です。簡単に言えばDXを推進している企業です。


データオプティマイズソリューション及びセールスマネジメントソリューションの提供を通して、幅広い分野で豊富なノウハウを蓄積しています。


その力を活用して情報伝達の在り方を変えれば、分断されていた業務が「つながって」生産性が上がることはもちろん、顧客のビジネスが様々な可能性と「つながり」、新たな価値やビジネスを生み出すと同社は考えています。


オプロ(228A)の業績推移
※有価証券届出書引用


現在の主力サービスは「クラウド売上」を中心として「製品売上」「製品保守売上」「その他売上」から構成されています。


データオプティマイズソリューション及びセールスマネジメントソリューションの売上は「クラウド売上」となっています。


製品売上とはクラウドサービス提供開始以前より販売しているオンプレミス製品の売上であり、製品保守売上とはそのオンプレミス製品に関わる保守売上です。


売上の大半は月次で計上されるクラウドサービスのライセンス利用料となるため安定した収益につながるそうです。


オプロ事業系統図
※有価証券届出書引用


同社のクラウドサービスの大部分は「Salesforce, Inc.」が提供するクラウドサービスと連携するサービスとして提供しているそうです。


セールスフォース関係のサービスと考えるとIPOでも人気があります。ただセールスフォースが出資している訳ではないため大きな資金流入期待は低そうです。


オプロIPOの販売実績
※有価証券届出書引用


データオプティマイズソリューションとは、企業が持つ取引情報や人事情報などの帳票データや行政・公共機関、組織が持つ様々な情報を処理・整理することができるソリューションです。


セールスマネジメントソリューションとは、経営や事業のゴールに対して達成のために必要な営業・販売に関する様々な情報を一元管理し、業務プロセスを支えるソリューションです。


オプロ(228A)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は1997年4月04日、東京都中央区京橋二丁目14番1号に本社を構えます。社長は里見一典氏(1962年3月22日生まれ)、株式保有率は58.01%(1,035,000株)です。


従業員数102人で平均年齢32.5歳、平均勤続年数4.6年、平均年間給与6,757,702円です。


セグメントはクラウドサービス事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
里見 一典1,035,000株58.01%
オプロ従業員持株会192,900株10.81%
株式会社たいかも160,000株8.97%
安川 貴英128,500株7.20%
朏 仁雄50,000株2.80%
吉田 順一33,500株1.88%
TSV1号投資事業有限責任組合25,000株1.40%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2025年2月16日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載はありません。


株式会社たいかもには180日間のロックアップ付与、また発行価格(売出価格)1.5倍以上でロックアップが解除されます。


TSV1号投資事業有限責任組合は90日間(2024年11月18日まで)のロックアップ付与、又発行価格(売出価格)1.5倍以上でロックアップ解除となっています。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。親引けはありません。


オプロ(228A)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件が1,240円~1,300円に決定し上場による吸収金額は最大で約8.5億円、時価総額は約28.7億円になります。


株式市場が乱高下しているためリスクが低いとされるIPOでも油断できない状況だと思います。そのため損したくない方は抽選に参加しないほうがいいと思います。


大手予想も大きく下方修正され公開価格割れの可能性も出てきました。基本的に需給不安がない銘柄だと思いますが配当などインカムゲインがないため厳しい目で見ていたほうが良いと思います。


PERなどあまりあてにならない状況ですからね。


業績好調でVC保有株が少なく人気業態なので通常であれば初値利益が得られるはずです。リスクを受け入れることができる方だけIPOに参加しておきましょう!


大手初値予想1,800円~2,000円
修正値1,200円~1,350円
再修正1,500円~1,700円
最終予想1,700円

※注目度B、幹事引受け価額は1,196円、再修正は2024年8月14日に追記


業績を確認すると2024年11月期の単独予想を確認することができました。売上21.32億円となり前期比31.77%増、経常利益1.84億円となり前期比68.81%増となります。


四半期利益は1.21億円となり前期比27.37%増を予想しています。


公開価格が1,300円決定の場合の指標はEPS67.39からPER19.29倍、BPS411.14からPBR3.16倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


オプロはストック型のビジネスモデルになり解約率が0.5%程度と低いため上場後に業績拡大が期待されます。業績面の心配はないと思います。


ただ株式市場が暴落したことによりIPOで利益を狙うよりもザラ場で売買したほうが儲かると考える投機筋が多いはずです。仮に高い初値が付いても資金が抜けるスピードも速いと考えられるため注意が必要だと思います。


kimukimu

公開価格割れしてそのまま保有しているとズルズル値を下げる可能性もありそうです。Faber Companyやフィットイージーは上場タイミングが悪かったとしか言いようがありません!



【追記】
日経平均が歴史的な暴落となりましたが米国株主導で持ち直し初値利益が見込めると予想が再修正されました。ビックビルディングは問題なく通過し仮条件上限に決定しています。そもそもIPOに資金が集まっていないため投資リスクはあると思いますが公募組は積極的に参加したようです。


幹事名割当株数引受割合
SMBC日興証券(主幹事)558,800株98.04%
SBI証券2,800株0.49%
楽天証券2,800株0.49%
松井証券2,800株0.49%
マネックス証券2,800株0.49%


営業支援システムや顧客関係管理などに関係するクラウドサービスを展開している企業です。


売上が拡大しているようですが純利益は横ばいとなっています。黒字を維持しているためIPOでは利益が見込めると思います。


市場からの吸収金額が小さいため初値1.5倍以上は期待できるかもしれません。ベンチャーキャピタル出資は1社で25,000株なので資金が入ればセカンダリーにも期待できるかもしれません。


当選を狙うのであればSMBC日興証券からIPO抽選に参加しておきましょう。IPOルールは下記記事でまとめています。個人的には直近でIPOが当選しているため相性が良いと思っています。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
ハンモック(173A)PER7.90倍PBR1.95倍
AI inside(4488)PER65.66倍PBR3.03倍
ファーストアカウンティング(5588)PER18.85倍PBR9.22倍
※2024年8月06日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2022年1月23日~2030年1月22日55,700株80円
2023年2月18日~2031年2月17日32,950株200円
2023年10月21日~2031年10月20日2,500株1,000円
2024年10月19日~2032年10月18日44,000株1,040円
2025年10月17日~2033年10月16日8,700株1,040円


ストックオプション(新株予約権)は91,150株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数1,640,400株に対する新株予約権の割合は8.77%に相当します。新株予約権による潜在株式数は143,850株です。


オプロ(228A)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

オプロのIPOは吸収金額が小さいため公開価格割れはなさそうです。


ロックアップ解除価格が発行価格の1.5倍なのでその辺りを意識してきそうです。地合いが良ければ上を目指す展開も期待できるかもしれません。


オプロ(228A)IPOのまとめ
※オプロ公式サイト引用


同社はセールスフォース(Salesforce)連携サービスの比率が多く市場拡大とともに成長してきたそうです。調べると売上の9割程度がセールスフォース関連だそうです。


もちろんセールスフォース・ジャパンとの間にOEMパートナー契約を行っています。また、ISVforceパートナー契約も締結しているそうです。


今後もエンタープライズ市場の開拓を行い業績拡大を狙うそうです。上場すれば顧客も増加することが見込めるため業績拡大につながると考えられます。


リスクとしては技術革新への対応や人材不足、又はセールスフォースに依存していることでしょうか。参入障壁自体は低い業界だと思います。


8月もCOZUCHI(コヅチ)とのタイアップが決定しました。口座開設だけでAmazonギフトカード2,000円分が貰えます。投資する必要はありません!


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