ネットスターズ(5590)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。StarPay(スターペイ)を利用したマルチQRコード決済サービスを行う企業です。


主幹事は大和証券とSMBC日興証券が共同で務め、公開株数3,508,100株、オーバーアロットメント526,200株です。


上場規模は想定発行価格1,730円から計算すると約69.8億円になります!


ネットスターズ(5590)IPOが上場承認
※ネットスターズ公式サイト引用


海外販売も行われることになっており意外と人気が見込めるかもしれません。


ビジネスモデルは同社の決済サービス利用の対価として加盟店の決済額に応じた手数料を受領するモデルになります。


決済額に応じた加盟店の手数料から決済事業者の手数料を差し引いた純額が収益となります。


この手のビジネスは初期投資が大きく赤字となることが多いと思います。同社も赤字続きでしたがようやく黒字が見えてきたようです。そして上場ですね!※今期純利益予想が6.62億円の赤字拡大でした


有名企業や大手VCからの出資も確認できるため機関投資家に人気となる可能性があります。取引先企業はPayPay株式会社やNTTドコモ、Coltテクノロジーサービスなどの名前があります。


ネットスターズ(5590)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日9月26日
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容マルチQRコード決済サービス「StarPay」の提供等
ブックビルディング9月08日~9月14日
想定価格1,730円
仮条件1,420円~1,450円
公開価格1,450円
初値結果1,334円(騰落率-8.00%)
企業情報https://www.netstars.co.jp/
監査人太陽有限責任監査法人
手取金の使途
  • StarPay(決済システム)機能拡充のための投資
  • 審査・運用システム機能拡充のための投資
  • DX/ミニアプリ関連システム機能拡充のための投資
  • 人件費及び採用費


項目株数データ
公募株数700,000株
売出株数2,808,100株→ 2,524,100株
公開株数(合計)3,508,100株→ 3,224,100株
オーバーアロットメント526,200株→ 483,600株
上場時発行済み株数16,676,800株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約288.5億円
幹事団大和証券(共同主幹事)
SMBC日興証券(共同主幹事)
SBI証券
楽天証券
岩井コスモ証券
マネックス証券
岡三証券
松井証券
委託見込大和コネクト証券
SBIネオトレード証券
岡三オンライン
DMM.com証券


ネットスターズ(5590)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,730円を基に吸収金額を算出すると約60.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約69.8億円規模の上場となります。


同社グループはネットスターズと子会社3社(納思達科技(大連)有限公司、NETSTARS ASIA HOLDINGS PTE. LTD.およびNETSTARS VIETNAM CO., LTD.)により構成されています。


事業内容は、複数のキャッシュレス決済を1つのアプリで決済可能にするマルチQRコード決済サービス「StarPay」の提供とキャッシュレス決済に関連するミニアプリ等のDX製品の開発・販売を主たる業務としています。


kimukimu

2023年2月からクレジットカード決済、2023年7月から電子マネー決済の提供を開始しています!



キャッシュレス決済市場には多くのキャッシュレス決済ブランドあり、同社の「StarPay」を導入することで加盟店は複数の決済ブランドを一括して契約・運用することが可能となります。


特に同社はQRコード決済に強みがあり「StarPay」は現在、日本国内外合わせて25種類以上のQRコード決済ブランドを統合しているそうです。


QRコード決済ブランドのカバレッジ数は国内最大級みたいですね。


ネットスターズ(5590)の業績
※有価証券届出書引用


同社グループは決済端末を提供するだけでなく、既に店舗にあるタブレットやPOS(販売時点情報管理)システムがQRコード決済に対応できるよう、APIを使って決済サービスを提供しているそうです。


これにより形式を問わず柔軟に決済サービスを提供することが可能となっています。


また、自社での営業活動に加え、業務提携先を通じて効率的な加盟店の獲得を図っています。


業務提携先には多数の企業と提携している取次店及び同社の「StarPay」をOEMとして提供しているクレジット会社等があり、これらの業務提携先と良好な関係構築に努めています。


導入・運用のいずれも人的・金銭的負担が少ないキャッシュレス対応ツールとして、店舗や自動販売機を含め国内40万アカウント以上に導入されています。


ネットスターズIPOの事業内容
※有価証券届出書引用


また、事前注文や出前サービスなどスマートフォンを利用した様々なDX化の取り組みを行いたい加盟店に対して、ミニアプリ等のDX製品を開発・提供しクロスセルを図っています。


加盟店はミニアプリを利用することで、QRコード決済アプリのユーザーにアプローチすることが可能になり、またネイティブアプリに比較して開発費や決済金額に対する手数料が比較的安価となるそうです。


ネットスターズIPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


その他に海外向けの通信サービスとインバウンドプロモーションサービスを行っています。通信サービスは祖業になり海外向けの通信サービスのシステムを提供しています。


ユーザーの利用量に応じて、通信事業者からシステム利用料を受領しているそうです。


インバウンドプロモーションサービスは主に「StarPay」の顧客向けに中国観光客向けのプロモーションを企画・運営の受託をしています。


ただし、2023年4月をもって当該海外向け通信サービスのシステム提供は終了しているそうです。


ネットスターズ(5590)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2009年2月12日、東京都中央区八丁堀三丁目3番5号に本社を構えます。社長は李剛氏(1974年4月08日生まれ)、株式保有率は18.34%(3,360,000株)です。


従業員数140人で臨時雇用者25人、平均年齢36.4歳、平均勤続年数2.9年、平均年間給与6,224,000円です。連結従業員数は233人で臨時雇用者は29人です。


セグメントはフィンテック事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
李 剛3,360,000株18.34%
KJP2 L.P.2,051,200株11.20%
日本郵政キャピタル株式会社1,111,000株6.06%
NTTイーアジア株式会社1,000,000株5.46%
LINE株式会社856,000株4.67%
株式会社SBI新生銀行846,200株4.62%
JD Fountain Technology(Hong Kong)Limited820,000株4.48%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2024年3月23日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


「KJP2 L.P.」と「SAI GLOBAL JAPANFUND I, LLLP」には90日間(2023年12月24日まで)のロックアップ付与、ロックアップ解除倍率は発行価格(売出価格)の1.5倍以上となっています。


また、新株予約権者の多くに180日間(2024年3月23日まで)は、共同主幹事の事前の書面による同意なしに売却は行わないことになっています。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けはありません。


ネットスターズ(5590)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件が1,420円~1,450円に決定し吸収金額は最大約58.5億円、時価総額は約241.8億円となります。想定発行価格1,730円からの大幅ダウンとなっています。また売出株数とオーバーアロットメントの削減が行われています!


このパターンは不人気銘柄として考えて良さそうです。大手予想でも売り気配スタートになる可能性があると考えているようです。


代表の李剛氏が中国大連の出身であり中国のQRコード決済サービスに創業当初から特化していた特徴があるそうです。そのためなのかクレジットカードや電子マネーに対応したのは2023年からとなっています。


大手VC資本が入っているため物言う株主もいたと思いますが、国内サービスとしては遅れをとっているようです。市場観測ではGMOフィナンシャルゲート(4051)の一強なのでは?と思われているようです。


売出株数の削減と弱気な仮条件により投資家の買い意欲は低下すると考えられます。しかも黒字化が近いとされながら今期は減益予想のためIPOにも参加しにくいと思います。


大手初値予想1,000円~2,000円
修正値1,300円~1,450円
最終予想1,450円

※注目度A


業績を確認すると2023年12月期の連結予想を確認することができました。売上37.25億円となり前期比24.71%増、経常利益-6.54億円となり前期-5.66億円から赤字拡大となります。


四半期利益は-6.62億円となり前期-5.72億円から赤字拡大予想となっています。


公開価格が1,450円決定の場合の指標はEPS-41.01からPERは算出不可、BPS402.55からPBR3.60倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


今後も業績期待はあるものの競合は既に黒字となっているため同社を買う理由が今一つ見当たらないようです。


PSR比較ではスマレジがターゲットになると考えられますが普通に考えてスマレジ(4431)を買ったほうが安心できそうです。


一応、国策関連になると思いますが新味がなく業績と上場による吸収金額が見合っていないようです。今期黒字で来期も業績の伸長が期待できれば人気だったと思いますが現実は異なります。


ネットスターズのIPOには少し期待していましたが見送ったほうが良いのかもしれません。海外販売が好調であることを期待するしかなさそうですね。


幹事名割当株数引受割合
大和証券(共同主幹事)2,079,800株64.51%
SMBC日興証券(共同主幹事)1,018,800株31.60%
SBI証券74,100株2.30%
楽天証券32,200株1.00%
岩井コスモ証券6,400株0.20%
マネックス証券6,400株0.20%
岡三証券3,200株0.10%
松井証券3,200株0.10%


共同主幹事なので割れさせない?と言った意気込みも感じます。今期業績予想を早く知りたいところですね。


事業的にはIPOで好まれますが売出株中心となっているためリサーチが必要だと思います。


想定発行価格1,730円だと直近の取得者確認でダウンラウンドになるようです。IPOがイケイケ状態であれば海外勢の買いが期待できる銘柄なんですけどね。


kimukimu

IPOに申込む準備だけはしておきたいと思います!



資金が銘柄毎に拘束されるSMBC日興証券から申込んでおけば当選しやすいと思います。当選後にキャンセルすると1ヶ月間抽選に参加できないペナルティーがありますからね。


SMBC日興証券のIPOルールは下記記事でまとめています。また、大和証券や大和コネクト証券からの申込みも有効だと思います。




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投資を行うと最大10万円分のVプリカが別にプレゼントされることになっています。短期運用のアイフルファンドでキャンペーンを早期にクリアーする方もいるようです。


1円から投資が可能なので分配金の再投資も簡単です。詳しい内容は下記記事でまとめています。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
GMOフィナンシャルゲート(4051)PER138.81倍PBR20.40倍
スマレジ(4431)PER71.86倍PBR9.82倍
トランザクション・メディア・ネットワークス(5258)PER52.14倍PBR6.27倍
※2023年9月08日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2020年12月29日~2028年12月28日728,000株500円
2021年8月01日~2029年7月31日68,000株500円
2022年4月01日~2030年3月31日352,000株1,500円
2023年3月01日~2030年12月25日56,000株1,950円
2023年4月10日~2030年12月25日2,800株1,950円
2024年3月19日~2032年1月31日100,400株2,000円
2022年3月19日~2032年1月31日681,000株2,000円
2025年1月22日~2032年12月31日112,600株2,025円
2023年1月22日~2032年12月31日244,000株2,025円


ストックオプション(新株予約権)は2,131,800株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数15,976,800株に対する新株予約権の割合は14.68%に相当します。新株予約権による潜在株式数は2,344,800株です。


ネットスターズ(5590)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

ネットスターズのIPOは情報通信業なので気になります。ただ赤字が何処まで縮小できるかですよね。


StarPay(スターペイ)の決済手数料は3.24%~4.00%になり、キャッシュレス決済市場は今後も期待されています。長期的には面白いのかもしれません。


ネットスターズ(5590)IPOのまとめ
※ネットスターズ公式サイト引用


急速にQRコード決済アプリのユーザー数が増えており、2023年時点ではチェーン店を中心に多くの店舗で導入が進んでいるそうです。


政府の後押しもあり国内QRコード決済市場規模は今後も拡大が見込まれています。


また、同社はQRコード決済業界において海外QRコードブランドの取扱い数に強みがあり、空港等インバウンド向け施設の顧客も多くなっているそうです。この他、海外事業も加速しているようです。


便利なサービスだと思いますが先行投資により赤字が続いているため懸念材料があります。黒字であれば投資しやすいんですけどね。


売上の伸長が見られ収益力も高まっているため成長スピードや黒字化の目処がポイントとなりそうです。競合は存在します。


ネットスターズのIPOは申込み予定ですが、大手予想を確認してから申し込みスタンスを決定したいと思います!!


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