ジェイ・イー・ティ(6228)[JET]のIPOがスタンダード市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。既存上場はTOKYO PRO Marketになります。
主幹事はSBI証券が務め公開株数1,400,000株、オーバーアロットメント210,000株です。上場規模は想定発行価格4,630円から計算すると約74.5億円になります。
若干不安なIPOだと考えています!
※ジェイ・イー・ティ公式サイト引用
ジャスダック(JASDAQ)に上場していたエス・イー・エスが前身になります。過去のニュースによれば負債総額142億7,300万円となっています。民事再生案件ですね。
親会社は韓国企業の「ZEUS Co., Ltd.」です。
半導体関連の株は5月~6月あたりに人気となりましたが今回はどうでしょうか。半導体洗浄装置に特化した企業となっています。
主幹事がネット証券となっていることが不安なんですよね。
2021年度の全世界の半導体バッチ式洗浄装置市場で同社のバッチ式洗浄装置は約11%の市場シェアを占めているそうです。ただこれが買われる材料になるのか?と考えています。
ジェイ・イー・ティ(6228)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 9月25日 |
市場 | スタンダード市場 ※既上場市場はTOKYO PRO Market |
業種 | 機械 |
事業内容 | 半導体洗浄装置の開発・設計、製造、販売及びこれらに付帯する保守・サービス等 |
ブックビルディング | 9月07日~9月13日 |
想定価格 | 4,630円 |
仮条件 | 4,300円~4,630円 |
公開価格 | 4,630円 |
初値結果 | 4,420円(騰落率-4.54%) |
企業情報 | https://www.globaljet.jp/ |
監査人 | ACアーネスト監査法人 |
手取金の使途 | 全額を設備資金に充当する予定 |
項目 | 株数データ |
公募株数 | 600,000株 |
売出株数 | 800,000株 |
公開株数(合計) | 1,400,000株 |
オーバーアロットメント | 210,000株 |
上場時発行済み株数 | 4,490,000株 ※公募分を含む |
想定ベースの時価総額 | 約207.9億円 |
幹事団 | SBI証券(主幹事) 大和証券 ひろぎん証券 みずほ証券 SMBC日興証券 岩井コスモ証券 松井証券 むさし証券 |
委託見込 | SBIネオトレード証券 大和コネクト証券 |
ジェイ・イー・ティ(6228)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格4,630円を基に吸収金額を算出すると約64.8億円となり、オーバーアロットメントを含めると約74.5億円規模の上場となります。同社グループは、ジェイ・イー・ティ[JET]と連結子会社4社により構成されています。事業は半導体製造の前工程で使用される半導体洗浄装置の開発や設計、製造、販売を主な事業として取り組んでいます。
また、リーマン・ショック後の半導体不況時に破産手続きを開始した「エス・イー・エス株式会社」を前身としています。
エス・イー・エスは韓国のSamsung Electronics等の半導体メーカー向け洗浄装置でバッチ式洗浄装置では10%強の市場シェアを有していたそうです。
現親会社の「ZEUS Co., Ltd.」は同社の韓国エージェントのため、顧客から納品済み装置の保守や今後の投資計画に基づく装置購入の対応を求められ全額出資により親会社となりました。
※有価証券届出書引用
同社はより洗浄能力を求められる前工程の各プロセスでの処理前後において実施される洗浄工程における装置の開発、製造、販売を行っています。
洗浄工程は各プロセスで実施されるため、半導体製造の前工程の30~40%が洗浄工程となり前工程における重要な役割を担っているそうです。
半導体製造工程ではウエハに回路を形成するまでの「前工程」と、回路が形成されたウエハを半導体チップに切り出して製品化する「後工程」にわかれます。
※有価証券届出書引用
同社グループの半導体洗浄装置は、バッチ式洗浄装置(BW3700、BW3000、BW2000)においては、標準的な装置前面に搬入搬出機器を配置したタイプ(I-Type)と独自の装置前面に搬入機器、装置後面に搬出機器を配置したタイプ(F-Type)の2種のタイプがあるそうです。
特に「F-Type」では洗浄槽の設置数を変更することにより時間当たりのウエハ処理枚数を最適化する等、顧客ニーズに沿ったカスタマイズが可能ということです。
半導体洗浄装置は主に韓国や中国、台湾の半導体メーカーへ販売しています。
半導体洗浄装置に関連するフィールドサービスとして、装置の改造、部品の販売、顧客の工場における保守サービス等の対応も行います。
※有価証券届出書引用
同社グループの半導体洗浄装置の開発・設計、製造、販売については「ジェイ・イー・ティ」が行います。
装置の一部では顧客への販売支援業務や顧客工場での装置立上業務等を連結子会社の2社及び同社親会社の「ZEUS Co., Ltd.」に業務委託するそうです。
また、その他の事業として株式会社OSMICがFC展開するオスミック農産物生産事業を採用した農産物の生産・販売等を行っています。
ジェイ・イー・ティ(6228)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は2009年4月24日、岡山県浅口郡里庄町大字新庄字金山6078番に本社を構えます。社長は房野正幸氏(1958年7月04日生まれ)、株式保有率は0.48%(18,000株)です。従業員数167人で臨時雇用者18人、平均年齢43.11歳、平均勤続年数9.3年、平均年間給与7,207,000円です。連結従業員数は293人で臨時雇用者は40人です。
連結のセグメント別従業員数は半導体事業276人(臨時15人)、その他の事業1人(臨時22人)、全社共通16人(臨時3人)となっています。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
ZEUS Co., Ltd. | 3,700,000株 | 98.14% | ○ |
房野 正幸 | 18,000株 | 0.48% | ○ |
平井 洋行 | 13,600株 | 0.36% | ○ |
増田 隆 | 11,000株 | 0.29% | ○ |
HiCAP3号投資事業有限責任組合 | 10,000株 | 0.27% | ○ |
問田 宗寿 | 9,000株 | 0.24% | ○ |
小野 保 | 5,000株 | 0.13% | ○ |
上位株主には180日間(2024年3月22日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
HiCAP3号投資事業有限責任組合には90日間(2023年12月23日まで)のロックアップ付与、ロックアップ解除倍率は発行価格1.5倍以上となっています。
親引けはありません。
ジェイ・イー・ティ(6228)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。仮条件が4,300円~4,630円に決定し上場による吸収金額は約74.5億円、時価総額は約207.9億円になります。想定発行価格算出と変わりません。
半導体市場が持ち直し、同社の株価にも期待ができると観測されています。ただネット証券主幹事のため早売りとなり公開価格を割る可能性もあるようです。
本当に悩むIPOだと考えています!!
半導体洗浄装置メーカーと言っても韓国企業が出資している背景があります。そして再上場案件で割安感もあまり感じられないと観測されています。
親会社が韓国に上場し親子上場とう材料もデメリットとなっています。公開規模が大きく本来であればパス案件だと思います。上場後は業績に合わせジワジワ右肩上がりかもしれません。
某紙でも長期目線が必要だと考えているようです。短期的な需要だと公開価格を多少超える程度で終わりそうな雰囲気だと思います。
修正値4,600円~5,000円
最終予想4,630円
※注目度A
業績を確認すると2023年12月期の連結予想を確認できました。売上265.36億円となり前期比14.80%増、経常利益25.81億円となり前期比36.13%増となります。
四半期利益は17.47億円となり前期比45.95%増を予想しています。
公開価格が4,630円決定の場合の指標はEPS444.46からPER10.42倍、BPS2,853.09からPBR1.62倍になります。配当金は76円なので配当利回り1.64%になります。
市場の雰囲気から公開価格を超えそうな気がしています。
ただ資金が入らない場合は数万円の損失は覚悟が必要だと思います。シンジケートカバーで初値が成立することも考えておきましょう。
数万円を狙うか数万円の損失となるのか難しいIPOだと思います!
競合の株価は直近で伸びているようなのでそれほど悲観的な感じではないと思いますが、上場前日のNY市場が大きく崩れると個人投資家の早売りが顕著化しそうです。
SBI証券主幹事は個人投資家のリスク回避により値を下げることが度々ありますからね。特に「値がさ株」の場合は逃げ足が速いと思います。
銘柄や業績を分析してIPOに参加する投資家も少ないですからね。
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
SBI証券(主幹事) | 1,190,000株 | 85.00% |
大和証券 | 70,000株 | 5.00% |
ひろぎん証券 | 42,000株 | 3.00% |
みずほ証券 | 42,000株 | 3.00% |
SMBC日興証券 | 28,000株 | 2.00% |
岩井コスモ証券 | 14,000株 | 1.00% |
松井証券 | 7,000株 | 0.50% |
むさし証券 | 7,000株 | 0.50% |
業績拡大中とは言え値がさ株なので躊躇する投資家も多そうです。
TOKYO PRO Marketの売買価格を確認すると2021年3月29日に100株売買が行われており価格は2,850円となっています。
2023年12月予想の年間配当は76円でした。最新の情報は追記したいと思います!
大手予想を確認し利益が見込めるようであればIPO抽選に参加したいと思います。主幹事のSBI証券と委託販売が行われるSBIネオトレード証券からは申込を行いたいと思います。
SBIネオトレード証券は資金不要でIPO抽選に参加できます。当選後に入金を行えばよいためとりあえず申込みしておきたいと思います。IPOルールは下記記事にまとめています。
SBIネオトレード証券がIPOの取扱いを開始することを発表しました。なんと前受金不要でIPOに申し込めるため誰にでも当選する可能性があります。しかも取扱い数が増加傾向にあり、SBI証券が主幹事や平幹事を引き受ける場合に同社でも取扱 …
ジェイ・イー・ティのIPOチャレンジポイントのボーダーラインを予想してみました
ジェイ・イー・ティ[JET]のIPOチャレンジポイントのボーダーラインは低いと考えています。そもそもポイントを利用して当選を狙う方は少ないと思います。株価が2倍になるような銘柄ではなさそうですからね。
想定ベースの吸収金額は約74.5億円と上場サイズも大きめです。しかも過去に上場廃止となった経緯があります。このIPOが成功すれば素直にSBI証券を称えたいと思います。
IPOチャレンジポイント枠で当選を狙うというよりもポイントの使い方や価値がわからず利用する方がいる程度だと思います。
ボーダーライン的には200P以下でしょうか?
10万円~20万円程度の利益が見込めるのであれば400Pあたりだと思います。多くの方はポイントを使わないと思います!
ロボアドを利用したETF投資が1万円からできるTHEO+docomoをご紹介したいと思います。円安効果で利益の上乗せがヤバイです。
毎月1万円だけ積み立てを行いコツコツ投資を行っています。THEOグリーンモードにしてから調子が良い気がします。詳しく下記記事に投資内容をまとめました。
THEO(テオ)+docomoが凄い勢いで伸びています。ドコモユーザー限定のサービスになり大手通信事業者が投資環境を提供しているため手軽に始めることができます。そして最大の魅力はdポイントが貰える事とおつり投資ができるこ …
類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
タツモ(6266) | PER21.52倍 | PBR2.42倍 |
芝浦メカトロニクス(6590) | PER20.30倍 | PBR3.20倍 |
SCREENホールディングス(7735) | PER12.13倍 | PBR2.35倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
該当事項なし | -株 | -円 |
ストックオプション(新株予約権)で上場時に行使期限を迎える株はありません。
ジェイ・イー・ティ(6228)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
ジェイ・イー・ティのIPOは仮条件まで様子を伺いたいと思います。2023年下半期のIPOは微妙な銘柄が多くなり公開価格割れも出てきています。少し慎重に参加したほうが良いかもしれません。
※ジェイ・イー・ティ公式サイト引用
半導体洗浄装置は、半導体製造過程において複数回の処理を必要とするプロセスに使用されているため必要不可欠と言えます。
他の装置では置換不能のため半導体市場規模の拡大と比例して業績に期待ができそうです。
これまで1,000台以上の半導体洗浄装置を半導体メーカーに納入し、Samsung Electronicsには400台を超える台数の納入があるそうです。ただ地域別販売を確認すると直近では中国への売上が大きいようです。
親会社が想定ベースで約37億円を手に入れ、保有割合を考えると上場後も売ってくると思います。親会社の「ZEUS Co., Ltd.」は韓国取引所KOSDAQに上場しています。
取り合えず大手予想を確認してみたいと思います!!
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