琉球アスティーダスポーツクラブ(7364)が株式投資型クラウドファンディングを利用し初めての上場を成功させました。ECF投資家に勇気を与えた案件だと思います。
ファンディーノ(FUNDINNO)を利用して資金調達を行っているため内容を詳しく確認してみました。上場市場は一般投資家が売買を行えない「TOKYO PRO Market」になります。
※琉球アスティーダスポーツクラブ公式サイト引用
「TOKYO PRO Market」ではリスク面から一般投資家が参加できないことになっています。その為、株式売買を気軽に行うことができません。
東京証券取引所から発表されている注意事項は以下のようになっています。
TOKYO PRO Marketは、特定投資家等を対象とした市場であり、その上場会社は、高い投資リスクを含んでいる場合があります。投資者は、TOKYO PRO Marketの上場会社に適用される上場適格性要件及び適時開示基準並びに市場価格の変動に関するリスクに留意し、自らの責任で投資を行う必要があります。また、投資者は、発行者情報により公表された情報を慎重に検討した上で投資判断を行う必要があります。
簡単に言えば、リスクが高い市場のため売買を行う際には気を付けてください!と書かれているようです。
東京証券取引所への上場となっていますが、一般投資家が売買できない状況下にあります。売買を行えるのはプロ投資家に限定されます。
プロ投資家とは、特定投資家および特定投資家に移行可能な一般投資家、非居住者を指します。特定投資家とは適格機関投資家や国、日本銀行、上場会社などを指します。
また特定投資家に移行可能な一般投資家とは、特定投資家に該当しない株式会社や3億円以上の金融資産を持つ個人を指します。
と言うことでほぼ私たちに関係がありません。しかし、よく考えてください!!
株式投資型クラウドファンディングでも上場できる道筋が出てきている事に注目して頂きたいのです。
今回の上場(IPO)実施により東京証券取引所が株式投資型クラウドファンディング案件でも上場できると認めていると言えるのではないでしょうか?
これまでは相対取引という形で未上場企業の株式が売買されたことしかありませんでしたが、一歩前に進んだと私は考えています。
というよりも今回の上場によるインパクトが大きく、益々未上場企業への投資が活性化する切欠になると考えています!大事な一歩なので非常に嬉しく思っています。
琉球アスティーダスポーツクラブ(7364)の上場内容を確認してみよう!
投資家が一番気になっている利益面についても考察してみたいと思いますが、まずは上場基本データを調べてみました。主幹事という言い方ではなく「J-Advise」という言い方になるようです。
項目 | 上場基本データ |
市場 | TOKYO PRO Market |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 卓球を中心としたスポーツ関連事業、飲食事業 |
上場日 | 2021年3月30日 |
設立 | 2018年2月23日 |
本決算 | 12月末 |
初値結果 | 700円 |
ECF取得金額 | 500円 |
発行可能株式総数 | 4,500,000株 |
上場時発行済株式総数 | 1,393,500株 |
企業情報 | https://ryukyuasteeda.jp/ |
監査人 | 監査法人ハイビスカス |
担当J-Advise | フィリップ証券 |
流動性プロバイダー | フィリップ証券 |
同社は2018年2月23日に設立されて以来、プロスポーツビジネスの新しい循環型モデルの創出のために、「卓球を中心としたプロスポーツ×沖縄」にもう一つ掛け合わせた、「プロスポーツ×沖縄×飲食」などの事業展開を行っています。
世界で戦えるプロ卓球チームを沖縄から産み出すことを掲げ、沖縄を本拠地に卓球プロリーグ(Tリーグ)に所属する琉球アスティーダをチーム運営しています。
Tリーグとは、日本の卓球を世界に向けてより強いものにしていくために2017年に発足し、2018年10月からスタートした日本の卓球新リーグになります。
上場では公募株や売出株などは存在せず、既存株主と特定投資家などの売買が行われます。
そうなんです!既存投資家は「TOKYO PRO Market」に上場した株式は売却することが可能なんです。ただ流動性が低いため売却したいと思ってもうまくいかない事も多いようです。
また気になり調べてみると上場コストは、監査証明1期分に係る費用や取引所への上場料、J-Adviser手数料等などが発生し新規上場では250万円程の費用が発生するようです。
個人的な考えになりますが、琉球アスティーダスポーツクラブは知名度引上げのために上場を行ってきたと考えています。
琉球アスティーダスポーツクラブ(7364)の財務状況はどうなっているのか?
東京証券取引所のTOKYO PRO Marketに上場を行ったのは良いとして業績が気になります。同市場からマザーズやジャスダックなどへ昇格できるのか?と気になるからです。※東京証券取引所公式サイト引用
2020年6月の第3期中間では約4,200万円の赤字となっています。コロナ禍により登録選手や関係者は大きな負担を強いられていたはずです。
賛否あるかと思いますが多くの投資家は同社を応援していると思います。
会社設立は2018年2月23日になり、株式投資型クラウドファンディングを行ったのは2019年12月です。
そもそもスポンサー企業からの出資が行われるはずでしたが、その話がなしになり、エンジェル投資家から3,400万円、ベンチャーキャピタルとテック系の企業から4,000万円の出資が行われたそうです。そしてファンディーノで約2,200万円の調達を行います。
また、同社の上場を目指したいと感じる内容がファンディーノに掲載されていました。スポーツビジネスの課題に取り組む姿勢が見えてくるように思います。
【ファンディーノ公式抜粋】
現在、日本のスポーツビジネスに課題が3点あります。言い換えれば、この3つを解決すれば一気に成長するのです。1つはガバナンス。どんな風にお金が使われているかわからない。経理と財務が一緒の球団なんてざらにある。これでは健全な経営ができるわけがありません。
2つ目はディスクロージャーされていないことが多いこと。自分が預けたお金がどう使われているかわからない会社に出資したくはありませんよね? PLとBSが見られない会社に出資はしないのです。私が琉球アスティーダを上場できる企業にしたいのは、PLとBSをすべてオープンにし、より広く出資を集めたいからです。
3点目は、一社もIPOできた会社がない点です。イタリアのサッカーチームACミランに代表されるように、海外のプロスポーツチームの中にはIPOしている会社が少なくありません。上場などEXITが期待できるならばより多くのお金が集まります。ところが、日本のプロスポーツチームは様々な制約から上場できていません。私はそういった前例を覆していきたいのです。
ファンディーノで琉球アスティーダスポーツクラブに投資を行った投資家は儲かったのか?
ファンディーノ(FUNDINNO)を通して投資を行った投資家は151人です。そして投資家から調達できた資金は22,500,000円になります。2019年12月の資金調達のため投資を行ってから1年半経たずに上場したことになります。
株式投資型クラウドファンディング第1号のインパクトも大きいと思いますが、国内プロスポーツチームとしても初めての上場(IPO)になります!!
※上場1日目の大引け後の売買画像
初値が気になり朝から調べていました。証券会社によっては「TOKYO PRO Market」の株価を確認できないため覚えておきましょう。
初値結果は700円でした。しかも9時ジャストの約定で100株となっているためファンディーノで投資を行った投資家かな?と思いました。
ファンディーノでは最低投資額10万円となっていたようです。目論見によれば200株なので初値700円算出の利益は100株で2万円という試算ができます。
投資後短い期間での上場のためあまり利益が出ていないようです。そもそも売買できる環境に問題もあります。
株式投資型クラウドファンディング(ECF)に投資を行うと名前が目論見に載る可能性がある
株式投資型クラウドファンディングに投資を行ったからという理由ではありませんが、目論見に投資家の名前と住所が掲載されるデメリットがあります。投資家によってはメリットになるかもしれませんが株主名が公開されます。住所は番地まで公開されておらず安心できるようです。
※東京証券取引所公式サイト引用
株主名簿は上場市場や監査法人又は主幹事により考えが異なるかもしれません。
私は未上場の株式を過去に保有していたため、上場時に目論見に掲載されるのかな?と思っていましたが掲載されませんでした。以下多数の表示だったため全ての案件で公開されるのかはっきりわかりません。
株数としてはそれなりにありましたが、名前は掲載されませんでした。1回きりですけどね。
ただ今回の「TOKYO PRO Market」への上場に際し作成された目論見には個人名がほぼ書かれているように感じます。記念にはなりますけどね。
また、「TOKYO PRO Market」に上場申請を行うことを考えると1年程度さかのぼることになると思います。その為、ファンディーノで資金調達を行って数ヶ月後には上場申請を行っていたのか?と驚いています。
ECFを利用した上場は投資を行ってから3年~5年程度はかかると言われています。琉球アスティーダスポーツクラブは先を見据える力がある企業なのかもしれません。
ただ業績からもわかるように赤字企業です。2019年12月期が黒字化しているためコロナ禍となっている現状がもどかしいと感じます。
ファンディーノのイグジット(EXIT)実績が凄いけど新規上場は初めてだった
ファンディーノ(FUNDINNO)ではイグジット実績が多数あります。その理由として考えられるのは取扱い案件の多さと日本で初めて株式投資型クラウドファンディング事業を行った企業だからだと思います。実績や経験値からECFにおいて日本最大規模の企業と言えるでしょう。
2019年7月に漢方生薬研究所がはじめてEXITし、2020年4月にnommoc(ノモック)がEXITしています。その他2社がEXITし合計4社で相対取引を行っています。新規上場による事例は琉球アスティーダスポーツクラブが初めてになります。
株式投資型クラウドファンディング業界でも初の事例となるため、エンジェル投資家の間では話題になっています!
国内プロスポーツチームがIPOを行うこと自体が異例なので、かなり今回の上場(IPO)はインパクトがあると思います。
プロ卓球リーグ(Tリーグ)も盛り上がっているため、「TOKYO PRO Market」から是非昇格して頂きたいと思います。知名度があるため赤字でもスポンサーが付きやすいのではないかと考えています。
問題は新型コロナウイルス感染症ですよね。
と言うことでさらにイグジットする企業がファンディーノから登場する可能性があります。株式投資型クラウドファンディングに興味がある方は口座開設だけ行っておくといざという時に楽しめると思います。
期間限定となっていますがファンディーのさんとタイアップさせて頂いているのでAmazonギフト券をプレゼントさせて頂いています。詳しくは公式サイトでご確認ください!!
ファンディーノのことをもっと詳しく知りたい方は下記記事が参考になると思います。お時間あるときに読んで頂ければと思います。
実際に投資を行っていますし、インタビューもさせて頂いています。
FUNDINNO(ファンディーノ)に興味があるため口座を開設し投資を行ってみたいと思います。評判や評価も上々のようで案件も増えています。また、投資家の口コミを調べてみたので参考になればと思います。 …
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