スマレジ(4431)IPOがマザーズに新規上場承認されました。主幹事が大和証券になり公開株数が多く当選確率が高めの銘柄です。オーバーアロットメントを含め約176万株弱が市場に出てくることになります。ベンチャーキャピタル出資はあるもののロックアップ対象となっています。
事業はスマレジなどのアプリ開発及び販売などを手掛けている企業になり、直近の業績伸び率が高く期待が持てそうな銘柄となります。同日上場銘柄がありますが、公開価格割れになるようなことはないと考えられます。この規模のIPOを狙いに行かないと当選できませんからね。
経営方針として成長性と収益性を重視している企業になり、成長性については売上高の対前期増加率、収益性については売上高営業利益率を重要な経営指標としているそうです。IPOでは人気のクラウドを取り扱っているものの類似企業も多く業績ありきになりそうです。
ICTにも特化している企業になり、上場後はスマレジクラウドサービスの機能強化に係るソフトウェア開発にも取り組むようです。
スマレジ(4431)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | スマレジなどのアプリ開発及び販売、その他周辺機器の販売 |
公開予定 | 2月28日 |
ブックビルディング期間 | 2月13日~2月19日 |
想定価格 | 1,370円 |
仮条件 | 1,200円~1,370円 |
公開価格 | 2月20日 |
企業情報 | https://corp.smaregi.jp/ |
【手取金の使途】
手取概算額1,618,520千円及び「1 新規発行株式」の(注)5に記載の第三者割当増資の手取概算額上限288,249千円については、①設備資金、②運転資金及び③借入金返済として以下の使途に充当する予定であります。
①設備資金
スマレジのクラウドサービスの機能強化に係るソフトウェアの開発及びサーバー構築の資金として130,069千円、事業拡大のため、「スマレジ4.0」のクラウドサービスに係るソフトウェアの開発の資金として451,440千円、顧客数の増加に備え、販売・顧客管理強化を目的とした顧客管理システムへの投資資金として104,828千円、管理業務の効率化を目的とした基幹システムへの投資資金として108,000千円
②運転資金
今後の事業拡大に伴い、開発部門、営業部門に係る人員増強を予定しており、人材確保のための採用活動費に80,146千円、人件費の増加分に616,496千円、「スマレジ」の新規顧客獲得及び拡大を目指すための広告宣伝費として102,662千円
③借入金返済
運転資金のために借入れた銀行からの借入金の返済資金として平成32年4月期に96,000千円を充当する予定であります。残額につきましては、将来における当社の成長に資するための設備投資及び人件費の増加分等の支出に充当する方針でありますが、当該内容について現時点で具体化している事項はなく、具体的な資金需要が発生し、支払時期が決定するまでは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。充当時期は未定であります。
項目 | 株数データ |
公募株数 | 1,300,000株 |
売出株数 | 230,000株 |
公開株数(合計) | 1,530,000株 |
オーバーアロットメント | 229,500株 |
上場時発行済み株数 | 9,061,900株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約124.15億円 |
幹事団 | 大和証券(主幹事) 野村證券 SBI証券 ←ポイントを貯めて当選可能 SMBC日興証券 エース証券 |
スマレジ(4431)上場評判とIPO分析
想定発行価格1,370円を基に吸収金額を算出すると約21億円となり、オーバーアロットメントを含めると約24.1億円規模の上場となります。新興市場への上場を考えると荷もたれ感があり初値不安も多少あるように感じます。同社は飲食店や小売店が販売情報の管理・分析を行うために使用するクラウド型POSレジ「スマレジ」をはじめ、企業が経営管理に必要な情報の管理・分析を行うためのクラウドシステムを提供しています。また、クラウドサービスでユーザーが使用するタブレットやレシートプリンター等のレジ周辺機器等の販売も行っています。
事業は各クラウドサービスの提供により月額利用料を徴収する「クラウドサービス月額利用料等」と、クラウドサービスでユーザーが利用するレジ周辺機器等の販売を行う「クラウドサービス関連機器販売等」に区分されます。
アパレルショップなどの小売店や飲食店等を主なユーザーとするクラウド型POSレジ「スマレジ」の提供がクラウドサービス事業の主たる事業内容です。スマレジは、クラウドを通してサービスを提供しているため、インターネット経由でどこからでもデータにアクセスすることができ、リアルタイムの売上情報、売上分析、商品情報など、店舗にまつわる情報をいつでも把握することが可能です。
料金体系については、BtoBを対象とするフリーミアムを採用しており、通常販売や値引・割引販売等のレジ機能を搭載した無料の「スタンダードプラン」を始め、ユーザーが必要とする機能に応じて4つの有料プランを選択できること、導入後もユーザーのニーズに合わせたプラン変更が可能な点が特徴となっています。
国内においてPOSレジシステムを提供している企業は同社以外にも複数あり、通常のレジ機能に加えて営業が収集した現場のニーズや、カスタマーサポートが収集したユーザーの要望を基に、素早く開発部門へフィードバックを行い、随時新機能を追加しているそうです。
また適切なユーザビリティを追求したサービスの提供に主眼を置いており、スマレジの解約率は0.82%と低くなっています。同社はユーザーの要望を満たし、利便性を高めることで継続契約を維持しているようです。新規契約が翌年度以降の売上拡大に貢献し、継続契約が蓄積することで収益が安定する、安定性と成長性を両立するサブスクリプション型ビジネスになります。
クラウドサービス関連機器販売等は、クラウドサービスに付随して、飲食店や小売店でスマレジを利用する際に使用するタブレットやレシートプリンター等のレジ周辺機器及びレシートロール紙等の消耗品の販売を行っています。
レジならではの初期導入費用が発生することで、月額利用料以外の収入源を確保しています。さらに、機器の販売だけでなく、初期セットアップやトレーニング、商品データの移行・登録代行、在庫管理導入サポートなどのサービスも有償で提供しています。この他、レジ周辺機器をはじめとする店舗用品を取り扱うECサイト「STORE STORE」の運営も行っています。
スマレジ(4431)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第12期 | 第13期 |
決算年月 | 平成29年4月 | 平成30年4月 |
売上高 | 938,408 | 1,393,268 |
経常利益 | 156,281 | 302,760 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 115,049 | 216,605 |
包括利益 | 114,393 | 215,900 |
純資産額 | 282,783 | 498,683 |
総資産額 | 619,999 | 796,254 |
1株当たり純資産額 | 36.78 | 64.87 |
1株当たり当期純利益金額 | 15.17 | 28.17 |
自己資本比率(%) | 45.6 | 62.6 |
自己資本利益率(%) | 77.3 | 55.4 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 139,210 | 325,384 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △73,169 | △137,880 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 165,599 | △130,455 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 372,141 | 429,552 |
第14期第2四半期累計期間(平成30年5月01日~平成30年10月31日)
売上高875,177千円
経常利益176,029千円
当期利益124,065千円
1株当たり当期純利益28.43円
※単体経営指標になります
わが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されますが、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。また、当該期間に発生した自然災害の経済に与える影響にも十分留意する必要があると考えており、引き続き注視して参る所存でございます。
POSレジ市場におきましては、同業他社や、他業態との競争激化が進む中、POSレジ導入に伴う軽減税率対策補助金の申請期間の延長に伴い、引き続き成長が見込まれ、競合他社との競争も激しさを増してゆくものと思慮しております。このような市場環境のもと、軽減税率対策補助金制度の代理申請事業者として、より厳格で円滑な申請業務の実現に向け、8月より「軽減税率対策補助金申請申し込みフォーム」の実装と運用を開始いたしました。
スマレジ(4431)従業員と株主の状況
会社設立は2005年5月24日、大阪府大阪市中央区本町四丁目2番12号に本社を構えます。社長は山本博士氏(昭和52年11月14日生まれ)、株式保有率は6.29%です。従業員数79人で平均年齢32歳、平均勤続年数2.5年、平均年間給与4,045,000円です。連結子会社のPLUGRM USA, Incについては会社解散の決議を行い、平成30年5月02日に清算が結了し現在における連結子会社は存在しません。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
徳田 誠 | 1,823,000 | 21.87 |
株式会社山本博士事務所 | 1,645,600 | 19.74 |
株式会社徳田 | 1,000,000 | 12.00 |
三菱UFJキャピタル5号投資事業有限責任組合 | 650,000 | 7.80 |
株式会社MOCCI | 605,000 | 7.26 |
株式会社MINATO | 580,000 | 6.96 |
山本 博士 | 524,000 | 6.29 |
【目論見抜粋】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である徳田誠、売出人である望月拓也、当社の株主である山本博士、株式会社山本博士事務所、株式会社徳田、三菱UFJキャピタル5号投資事業有限責任組合、株式会社MOCCI、株式会社MINATO、湊隆太朗、地引一由、SMBCベンチャーキャピタル2号投資事業有限責任組合、海老根智仁、Mistletoe Partners株式会社、株式会社オークファン、坂田拓也、株式会社nomad、株式会社insprout、PLANT BASE株式会社、門脇英晴及び関厚志は、保有する普通株式について、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日後90日目(平成31年5月28日)までの期間、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと等及びその売却価格が本募集等における「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う株式会社東京証券取引所取引での売却等を除く。)を行わない旨を合意しております。
当社の第一回新株予約権者である徳田誠、山本博士、湊隆太朗、地引一由、川上知己、宮崎龍平、前田利一、坂田秀一、杉本聡介、清水稔文、原幸弘、望月拓也、湯田真仁、大崎徳秀、新田秀幸、石倉玲爾、松下弘樹、竹村大、佐藤圭、梶本裕介、城下未央、梶原由景、清本英昇、山田創介、安井信也及び玉山直季は、保有する第一回新株予約権について、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場日(当日を含む)後90日目(平成31年5月28日)までの期間、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社第一回新株予約権及び同新株予約権を行使して取得した普通株式の売却等(ただし、同新株予約権を行使して取得した普通株式の売却価格が本募集等における「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事会社を通して行う株式会社東京証券取引所取引での売却等を除く。)を行わない旨を合意しております。
上位株主には90日目(平成31年5月28日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率は発行価格の1.5倍になります。また、第一回新株予約権者には別途同様のロックアップが行われ、株数は296,000株になるようです。気になり親引けを調べると行われないようです。
スマレジ(4431)IPO大手初値予想と各社配分
想定発行価格を上限として仮条件は1,200円~1,370円に決定しています。上場による吸収額は約21億円、オーバーアロットメントを含めて算出すると約24.1億円と上場承認時と変わりありません。2019年4月の単独業績予想は売上31.9%増、経常利益23.2%増(7,000万円増)の増収増益となり、EPS32.45からPERを算出すると約42.22倍、BPS267.54からPBRを算出すると約5.12倍となります。業績を織り込んだ初値になればよいですが、あまり高すぎると急落する可能性は高いように思いまう。
また、VCが仕掛けてくれば大きな下落を招く恐れもあります。ロックアップ解除倍率は1.5倍なので2,055円あたりになれば解除を意識したほうが賢いでしょう。株数も多くファンドが仕掛けやすい環境でもあるため乱高下も?
初値予想2,000円~3,000円
レンジ幅も広いためセカンダリーは注意が必要でしょう。公募組は100株狙いで最大限の努力を行っておきたいところです!
幹事名 | 配分単位(株) |
大和証券(主幹事) | 1,377,000 |
野村證券 | 76,400 |
SBI証券 | 61,200 |
SMBC日興証券 | 7,700 |
エース証券 | 7,700 |
類似企業 | PER | PBR |
プリメックス(2795) | PER13.20倍 | PBR0.80倍 |
アルファクス・フード・システム(3814) | PER18.10倍 | PBR4.10倍 |
NECキャピタルソリューション(8793) | PER8.60倍 | PBR0.40倍 |
当選できそうなIPOの登場です!公開株式数は1,530,000株あるため運が良ければ当選できそうです。業績は好調ですが、ベンチャーキャピタル出資があり9.68%保有になるようです。この他ぐるなびやオークファンなど売却してきそうな株主もいます。上場規模が大きめなのでやや警戒しますが、公開価格は超えてくると思います。
地合いが悪くなければ公開価格の1.5倍は付けてもおかしくないでしょう。2018年年末に上場をしたポート(7047)の件があるため大和証券が頑張ってくれるかもしれません。
またクラウドファンディング比較サイトを運営していたクラウドポートにインタビューをさせて頂きました。下記はその時の詳細になります。第一回目の募集は16分で完売し私も30万円投資してみました。
Funds(ファンズ)に50万円入金し実際に投資を行いました。なぜ評判や評価が高いのか?どうしてリスクが低いのかを調べたので参考になればと思います。上場企業に資金を貸し出す形なので投資家の背負うリスクが低くなり、デフォルト …
スマレジのストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
平成30年5月01日~平成38年2月28日 | 296,000 | 40 |
平成32年5月01日~平成40年3月31日 | 234,000 | 370 |
平成32年12月01日~平成40年9月30日 | 45,500 | 680 |
上場時点で関係があるストックオプションは第一回の296,000株だけになります。発行価格が40円なので株価設定とだいぶ開きがあります。初値1.5倍だと売ってくる可能性が高いでしょう。需給がやや心配ですがそれなりに人気だと思います。
ただ、同日上場にはフロンティアインターナショナル(7050)があり資金分散が起こる可能性が高いように思います。
スマレジ(4431)IPO私見と申し込みスタンス
スマレジは直近の上場承認銘柄よりも当選しやすそうです。また同日上場になり申し込みを行う方も資金分散が起きることになります。大きな利益は見込めないと考えられますが、同社のサービスを利用した店舗数増加が続いていることやインバウンド需要によるサービス拡大が後押しとなり人気になると思います。デメリットとして気になることは、運営するクラウド型POSレジ「スマレジ」は、Apple Inc.が展開するiOS上で稼働するアプリになることです。日本国内でのiOS端末のシェアはスマートフォン及びタブレット双方において上位に位置していますが、今後市場変動が起きると業績に大きく影響しそうです。
この他スマレジVER4.0の開発には、数億円単位のコスト及び認知広告費用等を要すると見込んでいるため、追加費用が発生すると業績に関係がありそうです。売上139億円で利益は1.2億円となっています。また上記画像の業績棒グラフ売上高の第12期と第13期は数字がダブっているため考慮して見てください。私が悪いのではありません。
初値が低い場合はセカンダリー投資も期待できそうです!
スマレジ(4431)IP主幹事に決定しました! 【IPOを始めるなら口座は絶対に必要です】
SBI証券は主幹事多い
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