マネジメントソリューションズ(7033)IPOが東証マザーズに新規上場承認されました。主幹事はみずほ証券が務め、公開株式数450,000株、オーバーアロットメント67,500株となります。上場規模は通常サイズとなり、想定発行価格2,010円と手掛けやすい水準の銘柄です。業績も伸びているため人気となりそうです。
直近の業績は拡大傾向にあり、取引先大手にはリクルートホールディングス(6098)や東京ガスiネット(東京ガス9531)の名前があります。主なクライアント名には三菱重工(7011)やオムロン(6645)、TIS(3626)や伊藤忠テクノソリューションズ(4739)などの上場企業名がズラリと並んでいます。取引先が上場企業の場合は安定感が感じられ買い需要は多いと思われます。
マネジメントソリューションズ(7033)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | マザーズ |
業種 | サービス業 |
事業内容 | マネジメントコンサルティング、プロジェクトマネジメント実行支援、マネジメントトレーニング |
公開予定 | 7月23日 |
ブックビルディング期間 | 7月04日~7月10日 |
想定価格 | 2,010円 |
仮条件 | 2,000円~2,100円 |
公開価格 | 7月11日 |
企業情報 | https://www.msols.com/ |
【手取金の使途】
差引手取概算額 729,680千円については、「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限 124,821千円と合わせた手取概算額合計上限854,501千円について、事業拡大のための運転資金(人材採用教育費)529,000千円、子会社への投融資資金50,000千円及び残額を社債の償還に充当する予定であり、その具体的な内容は以下の通りとなります。
① 事業拡大のためコンサルタントを増員するほか、サービス品質向上を目的とした研修メニューを充実させるための人材採用教育費の一部として、平成30年10月期に30,000千円、平成31年10月期に287,000千円、平成32年10月期に212,000千円を充当する予定です。なお、不足分については、自己資金から充当いたします。
② 子会社への投融資については、経済成長に伴い、プロジェクトマネジメント市場の拡大が見込める中国において、平成30年10月期に設立する子会社の資本金として50,000千円を充当する予定です。
③ 残額については、本社移転の費用を調達するために総額引受人を株式会社みずほ銀行として発行した社債の償還に充当する予定です。
※なお、上記調達資金は、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。
項目 | 株数データ |
公募株数 | 400,000株 |
売出株数 | 50,000株 |
公開株数(合計) | 450,000株 |
オーバーアロットメント | 67,500株 |
上場時発行済み株数 | 1,718,000株(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約34.5億円 |
幹事団 | みずほ証券(主幹事) 東海東京証券 ←IPO口座は少ない エース証券 いちよし証券 SBI証券 岡三証券 岡三オンライン証券 |
マネジメントソリューションズ(7033)上場評判とIPO分析
想定発行価格2,010円を基に吸収金額を算出すると約9億円となり、オーバーアロットメントを含めると約10.4億円規模の上場となります。上場サイズはマザーズでは標準的なサイズですが、IPOが少ない7月上場となりセカンダリー狙いで人気化もありえます。同社の主力事業はプロフェッショナルサービス事業です。プロフェッショナルサービス事業では、企業が新たなシステムを導入するプロジェクトに取り組む場合、当該企業に対してシステム要件定義工程やシステム開発工程といったプロジェクトの各工程における進捗予実や課題状況を可視化して管理するなどのプロジェクトマネジメントの実行支援をするサービスを提供しています。
その他にも、コンサルティングを行っており、プロジェクトマネジメントの支援で培った経験を通じ、事業で成功を収めるために事業方針に対する決定権限を保持する人や組織のマネジメントに焦点をあて、組織風土改革や人事制度改革に関連したコンサルティングを行い、より一層の企業変革を支援するサービスを提供しています。
その他事業では、マネジメントコンサルティング及びプロジェクトマネジメント実行支援で培ったノウハウを元に、プロジェクトマネジメントの理論・方法論をベースとしながらも実践に活かすことのできる研修プログラムを提供しているそうです。
同社によると、プロジェクトマネジメントの成否が重要な経営課題として認識されており、プロジェクトマネジメントの導入、または検討する企業が増加するなど、プロジェクトマネジメント支援に対する需要は年々高まっているそうです。
展示会・セミナーなどを通じ同社のプロジェクトマネジメント手法を案内することにより、従来の主要顧客の他に様々な業種・業態の新規顧客を積極的に獲得すると同時に、人材の積極採用及び教育体制の整備により、コンサルタントの安定確保を進めることで、事業領域の拡大と継続的な収益確保に向けた取り組みを積極的に推進してきたそうです。
今後の事業取り組みとして、人材の確保と育成の強化や新規顧客の充実、グローバルプロジェクトへの対応と海外進出などを進めていくそうです。また、競合企業について同社は先行企業の位置づけと認識しているため、他社よりも先行してサービスを提供できる環境にあるようです。
今期実績では、eラーニングや顧客向け集合研修受講数は前期比で10%以上増加となっているようです。また、プロジェクトマネジメントツール「ProEver」の開発においてコンサルティング及び実行支援で培ったノウハウを反映させ、進捗管理機能などを改良することを継続した結果継続的な受注に結びついたということです。市場全体は拡大傾向にあり今後も業績期待ができとのことです。
マネジメントソリューションズ(7033)の企業財務情報と配当性向
回次 | 第12期 | 第13期 |
決算年月 | 平成28年10月 | 平成29年10月 |
売上高 | 1,499,012 | 2,527,191 |
経常利益 | 100,059 | 189,282 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 90,032 | 108,376 |
包括利益又は四半期包括利益 | 85,313 | 110,086 |
純資産額 | 142,348 | 250,527 |
総資産額 | 641,913 | 930,375 |
1株当たり純資産額 | 107.35 | 190.08 |
1株当たり当期純利益金額 | 84.43 | 82.23 |
自己資本比率(%) | 22.0 | 26.9 |
自己資本利益率(%) | 124.5 | 55.3 |
株価収益率(倍) | – | – |
配当性向(%) | – | – |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 109,123 | 88,805 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △23,243 | △91,935 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 42,851 | 201,545 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 284,216 | 484,601 |
第14期第2四半期連結累計期間(平成29年11月01日~平成30年4月30日)
売上高1,373,072千円
営業利益97,681千円
経常利益97,186千円
親会社株主に帰属する四半期純利益59,878千円
※プロジェクトマネジメント実行支援の経験者28名を採用したことで、稼動工数が増加している
マネジメントソリューションズ(7033)従業員と株主の状況
会社設立は2005年7月01日、東京都港区赤坂九丁目7番1号に本社を構えます。社長は髙橋信也氏(昭和47年11月08日生まれ)、株式保有率は25.49%です。
従業員数は170人で平均年齢37.9歳、平均勤続年数2.5年、平均年間給与6,900,000円となります。連結従業員数は175人となり臨時雇用者はいないようです。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) |
株式会社ユナイテッドトラスト | 400,000 | 28.64 |
髙橋 信也 | 356,000 | 25.49 |
福島 潤一 | 104,600 | 7.49 |
後藤 年成 | 90,000 | 6.44 |
髙橋 美紀 | 50,000 | 3.58 |
早田 暸子 | 50,000 | 3.58 |
みずほ成長支援第2号投資事業有限責任組合 | 50,000 | 3.58 |
【目論見抜粋】
本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人かつ貸株人である髙橋信也、並びに当社株主である株式会社ユナイテッドトラスト、髙橋美紀、早田瞭子、福島潤一、後藤年成、赤羽具永、岡村裕之、金子啓及び大内雄司は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む。)後90日目の平成30年10月20日までの期間(以下「ロックアップ期間」という。)中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社株式の売却(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びその売却価格が「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、東京証券取引所における初値が形成された後に主幹事会社を通して行う東京証券取引所での売却等は除く。)等は行わない旨合意しております。
上位株主には90日間(平成30年10月20日まで)のロックアップが付与されており、ロックアップ解除倍率は発行価格の1.5倍となっています。ベンチャーキャピタル出資はみずほ成長支援第2号投資事業有限責任組合の50,000株だけとなり需給に心配はなさそうです。売出人は社長の髙橋信也氏1名となります。
マネジメントソリューションズ(7033)IPO大手初値予想と各社配分
想定発行価格は2,010円でしたが、仮条件は2,000円~2,100円に決定しています。仮条件上限の2,100円を基に吸収金額を算出すると約9.45億円、オーバーアロットメントを含めて算出すると約10.9億円となります。上場規模は通常サイズですが、かなり人気が高い銘柄のようです。2018年10月の連結業績予想では売上8.4%増、経常利益29.6%増(5,600万円増)の増収増益予想が出ています。メイン事業が好調となっていることや同社の事業への需要が増加していることから今後も業績は好調に推移しそうです。このようなことからも初値買い需要が高いと思われます。
初値予想4,400円~5,000円
初値予想(第2弾)4,200円~4,800円
PERはEPS110.85を基に算出すると約18.9倍となり、上値余地がありそうです。ベンチャーキャピタル保有株も少なくストックオプションも少ないため需給に妙味ありだと思われます。業績が予想したように進むのであれば5,000円~6,000円になる可能性も十分ありそうです。
幹事名 | 配分単位(株) |
みずほ証券(主幹事) | 382,500 |
東海東京証券 | 36,000 |
エース証券 | 9,000 |
いちよし証券 | 9,000 |
SBI証券 | 9,000 |
岡三証券 | 4,500 |
類似企業 | PER | PBR |
ULSグループ(3798) | PER22.24倍 | PBR2.7倍 |
サインポスト(3996) | PER99.43倍 | PBR23.26倍 |
フューチャー(4722) | PER18.12倍 | PBR2.55倍 |
当選を狙うならみずほ証券だと思いますが、ネット配分はなかなか期待ができないように思います。支店配分も厳しいため考えるところがあります。その他では東海東京証券やSBI証券、岡三証券(岡三オンライン証券)などからのネット申込となります。いちよし証券は電話申し込みなのでやや面倒ですが、申込だけしておきたいと思います。
東海東京証券の口座を開設される方は報告書や目論見を電子交付にしていないと口座管理料が年間3,240円かかります。電子交付は申込時、もしくは管理画面ログイン後に簡単に設定できるため電子交付を選んでおきましょう。
私も電子交付を行っているため、口座管理料は無料となっています。今後大手証券企業を中心に同様のことが行われると私は考えています。東海東京証券のIPO抽選ルールは下記の記事から確認をお願い致します。
マネジメントソリューションズのストックオプション詳細を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数(株) | 発行価格(円) |
平成24年5月01日~平成33年3月31日 | 40,000 | 100 |
平成25年6月01日~平成33年3月31日 | 10,000 | 100 |
平成30年11月01日~平成38年8月31日 | 28,800 | 500 |
上場時に関係があるストックオプション数は50,000株となります。株数は少ないため気にしなくてもよいでしょう。発行価格が低いのは気になりますが、会社設立から13年経過しており一般的な水準だと思われます。
ベンチャーキャピタル保有株も少ないことから初値は2倍以上を予想します。他のIPOと日程がはなれていると上場当日の初値決定は困難だと思います。
マネジメントソリューションズ(7033)IPO私見と申し込みスタンス
マネジメントソリューションズIPOは良いかもしれません。公開価格を割るような銘柄ではありませんし、取引先には上場企業が多数存在しています。また最近人気のコンサルティングを行っており期待できそうです。公式ページを確認すると競合不在のコンサルルティングを可能にしているとあるため、新奇性も感じられます。連結子会社は台湾に1社存在しているようですが、債務超過会社で平成29年10月末時点で債務超過額は8,244千円と少しネガティブ要素もあります。ただ業績は好調に推移しているようですし、資産も拡大しているため大きな影響はなさそうです。
毎年IPOをする企業が減る7月と8月の初値は高くなる傾向があるため心配をするよりも当選を狙ってガンガン申し込みをすることが先決でしょう。IPO投資は色々悩むよりもまずは行動することが重要だと個人的に考えています。
マネジメントソリューションズIPO幹事です! 【IPO申込は資金重複でもOK】
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