ベルトラ(7048)IPOが新規上場承認されました。上場市場はマザーズになり、野村證券が主幹事を務めます。公開株式が3,120,000株となり株数がかなり多い銘柄です。オーバーアロットメントは468,000株、想定発行価格ベースの吸収額は約12.9億円と上場規模はそれほど大きくありまあせん。


普段当選できないと感じている方は積極的に申し込みを行ってよいと思います。事業は「海外・国内の現地体験型オプショナルツアー専門のオンライン予約サイトの運営」を行い、売上は増加しています。


ベルトラ(7048)新規上場と初値予想


ただし、四半期利益が28.2億円の売上に対して3,500万円と低いようです。一時的に大きな赤字に転落していることも気になります。類似企業との差は何なのか気になりますが、簡単に言えばバリエーションの広さと奥行きの両方を追求することだそうです。


バリエーションの広さとは旅行者の数に関わらず世界各国の現地体験ツアーをジャンル別に幅広く提供すること、奥行きとは個性豊かな商品を漏れなく、かつ、重複なく提供することだそうです。


ベルトラ(7048)IPOの詳細データ

項目上場基本データ
市場マザーズ
業種サービス業
事業内容海外・国内の現地体験型オプショナルツアー専門のオンライン予約サイトの運営
公開予定12月25日
ブックビルディング期間12月06日~12月12日
想定価格360円
仮条件360円~384円
公開価格12月13日


【手取金の使途】

手取概算額489,800千円については、「1 新規発行株式」の(注)4.に記載の第三者割当増資の手取概算額上限155,001千円と合わせて、設備資金(基幹システムの開発・改良)に300,000千円、運転資金(プロモーション費用、人材採用・育成)に340,000千円充当する予定であります。具体的には、下記の通りであります。

①基幹システムの開発・改良
当社グループの提供するサービスは、インターネットを通じたオンラインでの販売が中心であります。技術革新が急速に進行し、市場規模も拡大しているインターネット市場においては、継続的なシステム開発・改良が必要不可欠であると認識しております。つきましては、当社グループが提供するサービスの利用拡大と、多くの旅行者及びツアー催行会社等のニーズに応えるため、当社運営サイトに係る開発及び改良のシステム投資資金として300,000千円(平成31年12月期100,000千円、平成32年12月期200,000千円)を充当する予定であります。

②プロモーション費用
当社グループの提供するサービスの利用拡大並びに継続的な企業価値向上を遂げるためには、当社グループの認知度向上、信頼性及び信用力の向上が必要であると認識しております。そのための広告宣伝費として250,000千円(平成32年12月期150,000千円、平成33年12月期100,000千円)を充当する予定であります。

③人材の採用・育成
当社グループが持続的な成長を遂げるためには、当社運営サイト及び当社システムの継続的な開発、並びに当社グループの提供するサービスの利用拡大のためのマーケティング活動、管理体制の更なる強化が重要な経営課題であると認識しております。

上記の経営課題を克服するために、優秀な人材の獲得が必要であると考えており、採用費用も含めた人員採用に係る費用、社員教育への投資として90,000千円(平成31年12月期50,000千円、平成32年12月期40,000千円)を充当する予定であります。また、残額につきましては、事業展開に伴い将来的に必要となる運転資金に充当する方針でありますが、具体的内容、金額及び支払時期は確定しておりません。なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用していく方針であります。



項目株数データ
公募株数1,500,000株
売出株数1,620,000株
公開株数(合計)3,120,000株
オーバーアロットメント468,000株
上場時発行済み株数28,110,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約101.2億円
幹事団野村證券(主幹事)
SMBC日興証券
SBI証券
みずほ証券
マネックス証券
松井証券


ベルトラ(7048)上場評判とIPO分析

想定発行価格360円を基に吸収金額を算出すると約11.2億円となり、オーバーアロットメントを含めると約12.9億円規模の上場となります。上場規模的にはやや荷もたれ感がありますが、問題ないと思います。


同社グループは、同社及び連結子会社8社により構成されており、国内及び世界145ヶ国の現地体験型オプショナルツアー(以下、現地体験ツアー)専門のオンライン予約サイト「VELTRA(ベルトラ)」等を運営しています。


旅行者は、同社グループと契約した催行会社が提供する現地体験ツアーの商品情報を、「VELTRA」で検索・閲覧します。旅行者は、体験したい現地体験ツアーを見つけたら、「VELTRA」に会員情報を登録しその予約申込を行います。旅行者は、現地体験ツアーに参加し終了後は体験談を投稿することができます。


ベルトラ(7048)上場評判


同社の収益構造は、現地体験ツアーを専門に販売する日本最大級の旅行オンラインサービスを展開し、国内及び海外で現地体験ツアーを運営する現地の催行会社と直接契約を締結し受託販売を行います。


主な収益源は、催行会社からの手数料収入であり、収入金額はツアー代金、手数料率及び当社グループが運営する予約サイトにてご予約いただいた予約数によって決まります。また、検索キーワード連動型広告による宣伝活動、Google等の検索エンジンの最適化、SNSによるコンテンツマーケティングを実施しています。


ベルトラ(7048)IPOの会員数と月間ビジット数


運営する「VELTRA」は、日本語、英語、中国語(簡体字及び繁体字)、韓国語の4言語に対応したウェブサイトを展開し、現地体験ツアーの催行地は世界各地に対応しています。同社の強みは、国内及び世界145ヶ国、約5,000社の催行会社と直接契約し、観光ツアー、文化体験、グルメツアー、ショー・エンターテインメント、美術館・博物館、クルーズ、レストラン、スパ・エステ、ゴルフ、マリーンスポーツなど幅広いラインナップで提供しております。


主力である日本語サイトを運営している海外旅行部門では1万3千点以上の商品を提供し、全言語3万点以上の商品を掲載しているそうです。この他、ITを活用した独自のマーケティング力と商品企画力があり、旅行者のニーズを分析した商品を企画し、現地の催行会社と共同で制作したオリジナルの商品提供もおこなっているそうです。


ベルトラ(7048)商品別販売実績画像


さらに、旅行者のロイヤリティを向上させるとともに、会員向けにリピート率を向上させる一環として、購入代金に応じたポイント付与することや、体験談を投稿したときにもポイントを付与することで、次のツアー参加時の代金の一部として利用できるようなインセンティブも提供しています。


会員数は平成30年12月期第3四半期累計期間発表で273万人となり、月間平均Visit数推移365万訪問、体験談数推移39万件となっています。


多言語に対応したグローバルでの顧客サービス向上や旅行関連企業へのITインフラ供給なども提供しているそうです。旅行会社と言えば「てるみくらぶ」など悪質な企業も話題となりイメージが良くないかもしれません。最近の上場では旅工房(6548)などが類似企業としてあてはまりそうです。


株価は初値ではそれなりに高くなるはずですが、その後は業績次第でしょう。アドベンチャー(6030)のようなタイプの銘柄ではないと思います。


ベルトラ(7048)の企業財務情報と配当性向

回次第27期第28期
決算年月平成28年12月平成29年12月
営業収益2,312,5852,825,708
経常利益又は経常損失△169,33935,668
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失△714,95435,000
包括利益△703,73842,769
純資産額317,760538,441
総資産額3,663,6943,672,993
1株当たり純資産額12.1120.23
1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額/td>
△24.981.46
自己資本比率(%)7.914.7
自己資本利益率(%)8.4
株価収益率(倍)
配当性向(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー151,031311,570
投資活動によるキャッシュ・フロー△454,776△380,776
財務活動によるキャッシュ・フロー1,162,02032,143
現金及び現金同等物の期末残高2,315,9742,277,116
※数値は千円単位


第29期第3四半期連結累計期間(平成30年1月01日~平成30年9月30日)
営業収益2,465,288千円
経常利益又は経常損失202,059千円
親会社株主に帰属する当期純利益73,627千円
包括利益又は四半期包括利益73,276千円


旅行業界におきましては、平成30年1月から9月における日本人出国者数が前年同期比4.4%増の1,400万人となり堅調に推移いたしました。また、訪日外客数は前年同期比10.7%増の2,346万人と、引続き高い伸びを示しております。また、平成29年の世界全体の観光客は前年比7.0%増の13億2,200万人となり、平成30年以降も増加傾向が続くとされております。

そのような事業環境のもと、当社グループは、現地体験ツアー専門のOTA企業として、主に日本人の海外旅行向けのサービスを提供する「海外旅行部門」、訪日旅行者向けのサービスを提供する「インバウンド部門」、グローバルな旅行者向けに世界各地のサービスを提供する「グローバル部門」に組織編成をおこなうとともに、それぞれの部門がターゲットとしている旅行者に現地体験ツアーを販売してまいりました。



ベルトラ(7048)従業員と株主の状況

会社設立は1991年11月13日、東京都中央区八重洲1-6-6に本社を構えます。社長は二木渉氏(昭和46年4月10日生まれ)、株式保有率は7.62%です。従業員数142人で臨時雇用者は43人、平均年齢34.87歳、平均勤続年数2.82年、平均年間給与5,448,605円です。連結従業員数は239人、臨時雇用者は49人になります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)
Paxalan S.à r.l.9,810,00035.11
齊藤 精良4,260,00015.25
株式会社プレンティー3,770,00013.49
永島 徹三3,270,00011.70
二木 渉2,130,0007.62
澁谷 剛1,430,0005.12
SBI Ventures Two株式会社1,090,0003.90
※株主上位7名の状況


【目論見抜粋】

本募集並びに引受人の買取引受による売出しに関連して、売出人である齊藤精良及び当社株主である池田哲司、白石徹、野田泰司は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成31年3月24日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し等を除く。)を行わない旨合意しております。

また、売出人及び貸株人である株式会社プレンティ―並びに売出人である永島徹三及び当社株主であるPaxalan S.à r.l.、澁谷剛、SBI Ventures Two株式会社、マルタスインベストメント1号投資事業有限責任組合は、主幹事会社に対し、元引受契約締結日から上場(売買開始)日(当日を含む)後90日目の平成31年3月24日までの期間中、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、引受人の買取引受による売出し、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと及びその売却価格が「第1 募集要項」における発行価格の1.5倍以上であって、主幹事を通して行う売却等を除く。)を行わない旨合意しております。



上位株主には90日間(平成31年3月24日まで)のロックアップが付与されています。別途、売出人やベンチャーキャピタルにロックアップ解除倍率1.5倍が適用されます。


ベルトラ(7048)IPO大手初値予想と各社配分

仮条件は想定発行価格を下限とし、360円~384円に決定しました。上限384円のよる市場からの吸収額は約11.98億円、オーバーアロットメントを含め約13.78億円となります。新興市場の上場規模としてはやや大きいようです。


2018年12月の連結業績予想は18.44%増、経常利益717.14%増になります。今後この勢いが続くのかはわかりませんが、直近の業績は良い結果が出ています。EPS5.30からPERを算出すると約72.45倍、BPS41.58からPBRを算出すると約9.24倍となります。


初値予想800円~1,000円


幹事名配分単位(株)
野村證券(主幹事)2,714,400
SMBC日興証券124,800
SBI証券124,800
みずほ証券93,600
マネックス証券31,200
松井証券31,200


類似企業PER
PBR
アドベンチャー(6030)PER98.02倍PBR53.51倍
エボラブルアジア(6191)PER34.88倍PBR7.76倍
旅工房(6548)PER45.04倍PBR4.11倍


野村證券からの申し込みを行いつつ、他の証券会社からの申し込みを行うパターンでしょう。当選確率は高いと思いますが、初値利益はそれほど無いかもしれません。株単価が低いため驚きの結果もあると思います。野村證券以外はIPOが混雑しているため資金拘束がポイントになるマネックス証券からの申し込みも忘れないようにしましょう。


SMBC日興証券は主幹事銘柄に注力したほうが得策です。単価が低いため、資金が余れば申し込みのスタンスでしょう。SBI証券やみずほ証券からも申込忘れがないようにしましょう。松井証券は前受け金不要なので抽選申し込み必須です。


kimukimu

1枚あたりの単価が低い銘柄の初値は高くなる傾向があります。しかも、想定発行価格ベースの上場規模は約12.9億円なので公開価格割れはないと思います。同日上場の銘柄があるけど、当選狙いで申し込みたいと思います。100株当選で1万円GETできればうれしい銘柄ですよね。

12月上場のIPOは獲得しやすい銘柄が多くなっているので、IPO初心者の方は積極的に申し込んでみてはいかがでしょうか!私は株で負けるからIPO投資へ転向してそのままどっぷりです。じゃないとお金増えません(汗)


maronmaron

売買センスがあればいいんだけど、9割が負ける市場で自分だけが勝てるなんて考えがあまいんだよ・・・


ベルトラのストックオプション詳細を調べました

ストックオプション行使期間株式の数(株)発行価格(円)
平成31年12月29日~平成39年12月28日1,128,70078
平成31年3月01日~平成36年12月28日156,00078
平成31年12月29日~平成39年12月28日24,60078
平成32年6月01日~平成40年5月31日20,000103


ストックオプションは1,329,300株ありますが、上場時点で行使期限を迎えている株数はありません。VCなどの株主が売ってこなければ公開株式以外の株は流通しませんが、株数が多いため要注意です。初値が発行価格の1.5倍になれば放出可能なので価格のチェックは忘れないようにしましょう。


ベルトラ(7048)IPO私見と申し込みスタンス

ベルトラは狙って取れるIPOになるかもしれません。ブックビルディングも最終銘柄になると思われるだけに、申し込みだけは忘れず行いましょう。当選しやすい銘柄が数銘柄あるため、自己資金の有効活用を心がけたいところです。


証券会社別にルールが異なるためIPO初心者が短期間に理解するには難しいと思いますが、とにかく現金を移動させるメイン口座をネットバンクで用意しておくと便利です。中にはATMに行かないと入金できない企業もありますが、ゆちょ銀行やジャパンネット銀行などを利用すれば便利です。


同社はインバウンド需要も取り込んでいるため売上期待はできそうです。平成26年は約1,341万人であったものが、平成29年には約2,869万人を記録し、個人旅行者の割合が約76.2%という水準だそうです。今後は東京オリンピックによる訪日期待ができインバウンドに関しても高需要となりそうです。


日本人の海外旅行者数に関しては、平成26年では約1,690万人であったものが、平成29年は約1,788万人と増加し、個人旅行者はそのうち約58.7%だったそうです。上場により知名度アップとシステムの開発や改良が今後の課題でしょう。

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