日水コン(261A)のIPOがスタンダード市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。野村ホールディングス子会社の売出し案件になります。
主幹事は野村證券が務め公開株数5,245,300株、オーバーアロットメント786,700株です。上場規模は想定発行価格1,430円から計算すると約86.3億円になります。
※日水コン公式サイト引用
野村キャピタル・パートナーズの100%売出し案件になります。しかも上場規模が大きいため懸念されます。
このパターンで公開価格割れしたら笑い物だと思うので「公開価格前後の初値かも?」と考えています。業績に魅力はありません。
社会インフラ整備の技術的なコンサルティングを行っている企業になり海外でも活動しています。
国の政策策定支援業務にも携わり、国の制度を熟知しているため地方自治体の方々からも継続的に発注をいただいているそうです。官公庁案件も得意のようです。
日水コン(261A)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 10月16日~10月22日 |
市場 | スタンダード市場 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 上下水道を中心とした水に関する建設コンサルティング |
ブックビルディング | 9月27日~10月09日 |
想定価格 | 1,430円 |
仮条件 | 1,320円~1,430円 |
売出価格 | 10月04日~10月10日 |
初値結果 | 未 |
企業情報 | https://www.nissuicon.co.jp/ |
監査人 | PwC Japan有限責任監査法人 |
項目 | 株数データ |
公募株数 | 0株 |
売出株数 | 5,245,300株 |
公開株数(合計) | 5,245,300株 |
オーバーアロットメント | 786,700株 |
上場時発行済み株数 | 11,866,000株 |
想定ベースの時価総額 | 約169.7億円 |
幹事団 | 野村證券(主幹事) 岡三証券 |
委託見込 | 岡三オンライン |
日水コン(261A)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格1,430円を基に吸収金額を算出すると約75.0億円となり、オーバーアロットメントを含めると約86.3億円規模の上場となります。日水コングループは上下水道等のライフライン、河川・砂防等の防災関連等の「社会インフラ」の整備において、主に官公庁などの公的機関から発注を受け、調査・設計等に関わる技術的なコンサルティングを行っています。
具体的には、水道部門や下水道部門における調査・計画や設計・工事監理等のほか、河川部門、環境部門、建築部門、機電部門等の事業部門を抱え業務を行います。
海外案件においてもJICA(独立行政法人国際協力機構)もしくは円借款などを通じて東南アジア、インド、アフリカなどの各国政府機関などからの受注実績があるそうです。
※有価証券届出書引用
日水コンの強みは、中央官庁や地方自治体との信頼関係と実績があることです。
また、幅広い案件へ対応できる総合力と豊富な人材、先進的な課題へ対応するための技術力となっています。
※有価証券届出書引用
近年では、官から民への流れが加速しておりPPP等の手段の活用にも取り組んでいます。
国内においては、自治体の事業運営の支援拡大や民間の事業会社内での同社の役割も拡大しているそうです。
※有価証券届出書引用
日水コン(261A)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は1959年5月25日、東京都新宿区西新宿六丁目22番1号に本社を構えます。社長は間山一典氏(1959年8月08日生まれ65歳)、株式保有率は0.20%(24,800株)です。※2024年9月09日調べ従業員数660人で臨時雇用者286人、平均年齢41.5歳、平均勤続年数13.8年、平均年間給与8,271,081円です。連結従業員数は723人で臨時雇用者は306人です。
連結のセグメントは建設コンサルティング事業の単一セグメントになります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
野村キャピタル・パートナーズ第一号投資事業有限責任組合 | 6,032,000株 | 49.65% | ○ |
株式会社クボタ | 2,370,000株 | 19.51% | ○ |
一般財団法人水・地域イノベーション財団 | 1,820,000株 | 14.98% | ○ |
伊藤忠商事株式会社 | 1,000,000株 | 8.23% | ○ |
四戸 泉 | 300,000株 | 2.47% | ○ |
北村 昌之 | 100,000株 | 0.82% | ○ |
佐久間 麻弥 | 80,000株 | 0.66% | ○ |
上位株主には180日間のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。
親引けは以下のようになっています。合計で17億9,500万になります。
- 株式会社栗本鐵工所に取得金額1,100,000千円を上限として要請を行う予定
- 石垣メンテナンス株式会社に取得金額500,000千円を上限として要請を行う予定
- ヒノデホールディングス株式会社に取得金額100,000千円を上限として要請を行う予定
- 管清工業株式会社に取得金額50,000千円を上限として要請を行う予定
- 日水コン従業員持株会に取得金額45,000千円を上限として要請を行う予定
日水コン(261A)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。
- 第一弾1,350円~1,600円
仮条件が1,320円~1,430円に決定し上場による吸収金額は最大で約86.3億円、時価総額は約169.7億円になります。
野村系ファンドの出口案件なので野村證券がどうにかしてくれそうな気もしますが、あからさまな事は出来ないでしょう。そのため公開価格割れも視野に入れておいたほうがよさそうです。
水道水はインフラとして優先度が高いため今後も業績の安定が期待できるものの上場規模が大きく不安しかありません。
ただ配当には魅力があり高くなっています。PER的には競合に比べ2割程度ディスカウントされているようです。悪くない水準と思いますが売り圧力が高ければ簡単に割れそうです。
修正値1,300円~1,450円(変化なし)
※注目度A
業績を確認すると2024年12月期の連結予想を確認することができました。売上231.51億円となり前期比5.79%増、経常利益20.36億円となり前期比24.22%増となります。
四半期利益は13.72億円となり前期比24.39%増を予想しています。
公開価格が1,430円決定の場合の指標はEPS115.63からPER12.37倍、BPS1,178.77からPBR1.21倍になります。配当金は58円予想なので配当利回り4.06%になります。
地合いも悪いため積極的に抽選に参加する方は少ないと思います。私は不参加予定です!
業績規模は大きめですがファンド売出案件はパスしておいたほうが無難でしょう。某紙によれば1,800円程度の力はあるようですけどね。
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
野村證券(主幹事) | 4,720,800株 | 90.00% |
岡三証券 | 524,500株 | 10.00% |
当選を狙うなら野村證券から申込んでおきましょう。岡三証券は独立引受幹事会社になっています。
IPO抽選に参加するか?と聞かれればかなり微妙です。配当利回りが高ければ参加する程度になりそうです。
公開株数が多いためネット口座から申込んでも当選確率は高いと思います。店頭組は営業の電話が掛かってきそうですね!
クラファンで新形態の事業者が登場しました。その名前はLIFULL(ライフル)です。
実は東証プライム市場に上場するLIFULL(2120)の100%子会社が運営する不動産クラウドファンディングになります。プラットフォームを提供する企業なので新味があります。
期間限定になりますが口座開設だけでAmazonギフトカード1,000円分が貰えます。投資したら最大6,000円分となっています。詳しい内容は下記記事でまとめています。
LIFULL(ライフル)でキャンペーンが行われているためご紹介したいと思います。投資家登録完了でAmazonギフトカード1,000円分が貰えます。 投資を行うと最大5,000円分のアマギフが上乗せされることになっています …
類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
NJS(2325) | PER15.86倍 | PBR1.25倍 |
FCホールディングス(6542) | PER6.66倍 | PBR0.75倍 |
建設技術研究所(9621) | PER9.37倍 | PBR1.09倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
2026年3月23日~2034年3月03日 | 282,300株 | 1,050円 |
ストックオプション(新株予約権)で行使期限を迎える株数はありません。
発行済株式総数11,866,000株に対する新株予約権の割合は2.38%に相当します。新株予約権による潜在株式数は282,300株です。
日水コン(261A)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
日水コンのIPOは参加したいとは思っていません。上記でも書きましたが配当利回り次第です。※日水コン公式サイト引用
老舗企業でスタンダード市場への上場、しかも野村系企業の組成したファンド持ち分が多いです。
野村證券案件なので大丈夫では?とも考えられますが不安なIPOはスルーでもいいと思います。そんなに儲かるようなIPOではなさそうですからね。
しかも日程もはっきりしないためブックビルディングに参加しにくい状況です。
業績は今後も横ばいながら期待できそうです。競合については激しい競争を行っているそうです。
高度経済成長期に布設された水道管路の老朽化などが深刻化しているため直近で受注が減るようなことはない気がしています!
凄いタイアップが出ました。Funds(ファンズ)に口座開設するだけで2,500円分の特典を貰うことができます。
30万円投資したらさらに3,000円分のアマギフが追加され合計5,500円分になります。口座開設費用などは無料です。
詳しい内容は下記記事で確認をお願い致します。公式サイトでは既存キャンペーンの表記がありません。
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