フラー(5583)が上場中止を発表しました。2023年5社目の上場中止(延期)となります。上場前日の発表になりIPOに当選していた方が可愛そうでなりません。
IPOチャレンジポイントのボーダーラインは650Pで初値売却の利益見込みは20万円~25万円程度でした。
※フラー公式サイト引用
同社はスマートフォンアプリの受託開発をメインに行う企業になります。
事業開発コンサルティングやUI/UXデザイン、システム開発やアプリ利用データ分析などに強みを持ちます。
想定発行価格は990円、仮条件範囲が1,100円~1,320円に上振れし公開価格は上限に決定していました。
上場による吸収金額は約4.5億円、時価総額は約22.2億円、吸収金額が小さいことで初値高騰となる予想が出ていました。そのため積極的にIPO抽選に参加していた方が多いようでした。
上場規模が小さいことや仮条件の大幅な上振れ、スマホアプリの受託開発専業としては初物といった材料があり人気となる予定だったんですよね。
事業的にはたいして新味はないと思います。SIer(エスアイヤー)やシステムインテグレーターがスマホアプリの受託開発を既に行っているからです。
何が起きたのかわかりませんが再承認を待ちたいと思います。上場内容や業績などについては下記記事でまとめています。
「IPO承認」フラー(5583)の上場データと初値予想を考察!
フラー(5583)が上場中止になった理由は何だったのか?
フラーが上場中止(延期)となった理由を同社公式サイトで確認してみました。すると以下のように記載がありました。
情報管理に関して確認すべき事項が発生し、2023年7月24日開催の当社取締役会において、当該事項の確認に時間を要するものと判断したことから、募集株式発行及び株式売出しの中止を決議しましたので、お知らせします。
引用元: フラー株式会社
上場1日前に発表したことがイメージダウンだと思います。IPOに当選していた方はやりきれないでしょう。
遅くても公開価格決定日あたりに上場中止の発表が本来であればありますからね。
また、同社にはベンチャーキャピタル資本が入っているためVC保有株も多くなっていました。VCも見抜けなかったことが発生したのだろうか?と思ってしまいます。
訴訟などがあったのか?と憶測を生みそうです。
なお、今後の上場手続きの再開時期は「当該確認の結果を踏まえて状況を見極めたうえで総合的に判断する予定」となっています。
再承認となれば目論見に上場中止に至った原因などの記載があるはずです。盛り上がりそうなIPOだっただけに残念です。
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