ROXX[ロックス](241A)がグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。赤字企業でファンド出資が多いため警戒したいIPOです。


主幹事はみずほ証券が務め公開株数2,923,100株、オーバーアロットメント438,400株です。上場規模は想定発行価格2,110円から計算すると約70.9億円になります。


ROXX[ロックス](241A)IPOが上場承認
※ROXX公式サイト引用


ファンド系の売出が多く上場ゴール感が出ているように思います。


欧州及びアジアを中心とする海外市場にも販売されますが承認時の公開データではどのくらい販売されるのかわかりません。公開価格決定時に発表が行われるはずです。


海外引受が多ければ人気かもしれませんが上場規模も中途半端に大きいため消化不良になる可能性がありそうです。


迷ったらIPOに参加しないほうが得策かもしれません!


ROXX[ロックス]IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日9月25日
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容ノンデスクワーカー向け転職プラットフォーム「Zキャリア」の運営等
ブックビルディング9月05日~9月11日
想定価格2,110円
仮条件1,840円~2,110円
公開価格2,110円
初値結果1,941円(騰落率-8.01%)
企業情報https://roxx.co.jp/
監査人有限責任監査法人トーマツ
手取金の使途
  • 広告宣伝費
  • システム開発関連費


項目株数データ
公募株数325,000株
売出株数2,598,100株
公開株数(合計)2,923,100株
オーバーアロットメント438,400株
上場時発行済み株数7,273,170株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約153.5億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
野村證券
SBI証券
大和証券
松井証券
マネックス証券
楽天証券
岡三証券
東海東京証券
あかつき証券
極東証券
水戸証券
東洋証券
委託見込SBIネオトレード証券
大和コネクト証券
岡三オンライン
DMM.com証券


ROXX[ロックス]の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格2,110円を基に吸収金額を算出すると約61.7億円となり、オーバーアロットメントを含めると約70.9億円規模の上場となります。上場規模が大きく心配なIPOだと思います。


テクノロジーを活用することでノンデスクワーカーの正社員化を推進するHR Techカンパニーとして活動している企業になります。


サービスは「Zキャリアサービス」と「back checkサービス」があります。


Zキャリアは正社員希望の求職者、未経験人材を積極的に採用する求人企業、マッチングを担う人材紹介会社が利用するノンデスクワーカーに最適化した転職プラットフォームになります。


同社によればノンデスクワーカーとは主に製造・建設・運輸・サービス業等に従事し、日本の全就業者の約67%がノンデスクワーカーになるそうです。


ROXX[ロックス]の業績
※有価証券届出書引用


同社は年収400万円未満のノンデスクワーカーへの転職支援に注力し、社会インフラ領域の求人企業とノンデスクワーカーのマッチングに最適化した転職プラットフォーム「Zキャリア」を開発し提供しています。


世の中には年収400万円未満の求職者向けのサービスが少ないこと、逆に年収400万以上のサービスばかりが目立つため競合も少ないそうです。


多くの求人企業が採用に課題を抱えているそうなのでROXXのサービスに期待したいところです。


ROXX[ロックス]のサービスの特徴
※有価証券届出書引用


back checkは、オンライン完結型のリファレンス/コンプライアンスチェックサービスになります。


リファレンスチェックとは、求人企業が求職者と一緒に働いたことがある上司や同僚等から前職での評価を取得し採用活動の参考とすることを指します。


犯罪歴や経歴詐称等のコンプライアンスリスクもインライン上で確認できるそうです。


欧米諸国では一般的に行われているため日本でも取り入れた形になります。キャリア採用のミスマッチをできるだけ防ぐことが目的のようです。


ROXX[ロックス]の販売実績
※有価証券届出書引用

ROXX[ロックス]の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2013年11月01日、東京都新宿区新宿六丁目27番30号に本社を構えます。代表取締役は中嶋汰朗氏(1992年5月17日生まれ32歳)、株式保有率は17.92%(1,379,827株)です。※2024年8月19日調べ


従業員数291人で臨時雇用者8人、平均年齢31.2歳、平均勤続年数1.8年、平均年間給与6,155,000円です。


セグメントはHR tech事業の単一セグメントになります。1年間に従業員数が92人増加しています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
中嶋 汰朗1,379,827株17.92%
クルーズ株式会社560,000株7.27%×
グローバル・ブレイン7号投資事業有限責任組合501,737株6.51%
One Capital 1号投資事業有限責任組合490,411株6.37%
パーソルキャリア株式会社440,000株5.71%
山田 浩輝430,000株5.58%
SkylandVentures2号投資事業有限責任組合397,400株5.16%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


パーソルキャリアは1,080日間(2027年9月09日まで)と非常に長い間ロックアップ期間が設けられています。


その他、ファンド(ベンチャーキャピタルを含む)等には360日間(2025年9月19日まで)と180日間(2025年3月23日まで)のロックアップ期間が設けられています。


ロックアップ解除の倍率設定はありません。クルーズ株式会社は売出株で全株式を処分します。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けは「アセットマネジメントOne株式会社が運用を行うファンド」が取得上限5億円相当を要請する予定となっています。親引け先があると少し安心できます。


ROXX[ロックス]IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


【独自初値予想】
  • 第一弾2,000円~2,200円
  • 第二弾1,950円~2,130円
※割れる可能性が高そう?


仮条件が1,840円~2,110円に決定し上場による吸収金額は最大で約70.9億円、時価総額は約153.5億円になります。


某紙によれば人材サービス関連で赤字上場は例がないようです。ビジネスモデルはビジョナルが近いと観測されています。


PSR比較ではロックスが割安だと観測されていますが赤字企業の株を買いたいとは思いません。IPO不調が続く中でリスクを取って参加するような銘柄ではないと思います。


売り越しスタートの可能性が高く公募組が餌食になるだけだと思います。売出株中心の上場でオファリングレシオも高く完全にダメ銘柄でしょう。


大手初値予想2,000円~2,300円
修正値2,000円~2,200円
再修正1,941円~2,110円
最終予想2,000円

※注目度A、引受価額1941.20円


業績を確認すると2024年9月期の単独予想を確認することができました。売上35.25億円となり前期比69.88%増、経常利益-4.69億円となり前期-7.42億円から赤字縮小となります。


四半期利益は-4.87億円となり前期-7.46億円から赤字額が減る予想が出ています。それでも大きな赤字です。


公開価格が2,110円決定の場合の指標はEPS-71.30からPERは計算不可となります。もちろん配当や優待はありません。


業績は拡大していますが広告宣伝費が重いようです。順調に業績が拡大しても再来期の黒字化予想みたいなので今買わなくてもいいと判断しました。親引けはありますが厳しそうです!


kimukimu

類似企業のタイミーには資金が向かっていますが話題性が異なりますからね。



【追記】
IPO抽選にはSBI証券からだけ参加しており無事落選でした。また、海外配分は公開株数の13.7%と少ないため海外でも人気がないと判断できます。もう上場できるだけで凄いと思えるIPOだと思います。赤字上場ということで厳しい船出となりそうです。シンジケートカバーによる初値成立になるのか注目したいと思います。


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(主幹事)2,634,000株90.11%
野村證券131,500株4.50%
SBI証券87,700株3.00%
大和証券43,800株1.50%
松井証券2,900株0.10%
マネックス証券2,900株0.10%
楽天証券2,900株0.10%
岡三証券2,900株0.10%
東海東京証券2,900株0.10%
あかつき証券2,900株0.10%
極東証券2,900株0.10%
水戸証券2,900株0.10%
東洋証券2,900株0.10%


みずほ証券が単独で主幹事を務めるため当選したければみずほ証券からの申込みをお勧めします。


IPO承認時のデータを見る限り人気があるようには思っていません。地合い次第だと思うので不安ならスルーで良いと思います。


店頭系の証券が多いためそれなりの覚悟があるように感じます。親引けも上限5億円ありますからね。


kimukimu

IPOに当選しやすいけど儲からない銘柄では?と考えています。皆さんはどうしますか?



みずほ証券の他に当選しやすいのは引受株数を全て抽選に回すマネックス証券だと思います。まだ口座開設していない方は時間がある時にIPOルールを確認してみましょう。


IPOルールについては下記記事で私もまとめています。ここ数年はありがたいことに毎年当選を頂いています。




IPO投資が低迷しているのでクラウドファンディングサービスに興味があれば上場企業を中心としたファンド組成を行うFunds(ファンズ)がお勧めできます。派手さはありませんがCMも行っているためどこかで目にしたことがある企業だと思います。


月末までキャンペーンをやっているためAmazonギフトカードが貰えます。口座開設だけで1,500円分貰えます。口座維持管理などは証券口座と同じで無料です。


優待付きファンドもあるので面白い企業だと思います。こちらもまとめています。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
タイミー(215A)PER87.12倍PBR27.31倍
ビジョナル(4194)PER29.95倍PBR7.82倍
エン・ジャパン(4849)PER10.71倍PBR3.15倍
※2024年9月05日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2020年12月22日~2028年12月21日125,000株340円
2021年9月28日~2029年9月27日50,000株400円
2019年9月30日~2029年9月29日25,000株400円
2022年8月29日~2030年8月28日10,000株500円
2023年9月30日~2031年8月20日81,700株1,000円
2024年9月30日~2032年8月24日86,300株1,000円
2025年9月30日~2033年9月19日195,200株1,000円
2024年12月15日~2034年8月31日180,500株1,000円


ストックオプション(新株予約権)は291,700株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数6,948,170株に対する新株予約権の割合は10.85%に相当します。新株予約権による潜在株式数は753,700株です。


kimukimu

新株予約権の発行株数は多いようだね!



ROXX[ロックス]IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

ROXX[ロックス]のIPOは一旦様子見でよさそうです。仮条件が発表され新しい情報を入手してこの記事に追記したいと思います。


みずほ証券は資金不要でIPO抽選に参加できるため、まだ資金移動はしなくても良いと思います。当選してから出OKでしょう!


ROXX[ロックス](241A)IPOのまとめ
※ROXX公式サイト引用


同社はノンデスク領域のポジショニング確立を目指しているため蓄積されたデータの活用、AI技術を活用したサービス開発強化などにも取り組むそうです。


ノンデスクワーカーの領域は広いため一定の市場を獲得できれば凄いことになりそうです。ただ競合も多く存在すると考えており不安があります。


結局は人材紹介会社支援と企業の人材採用支援を行っている企業ですからね。


赤字要因を調べてみると積極的な先行投資を行っているからだそうです。


認知拡大のためのマーケティング費用、サービス開発のためのエンジニア採用や営業人員等の人件費等の負担で赤字が続いているそうです。


kimukimu

将来的には営業利益率20%程度を確保を狙うようですがそれがいつなのかわかりません。投資家の目は厳しいと思うので割れなければOKかもしれませんね。



私も投資しているCOZUCHI(コヅチ)さんとタイアップを行っています。口座開設だけで2,000円分のAmazonギフトカードをプレゼントしています。投資したら上乗せでアマギフが貰えます。


IPOが暇な時に投資するとお小遣いを得られると思います。株みたいに価格変動がない投資なのでポートフォリオの拡大に良いかもしれません。口座開設費用は無料で即時入金もあります!



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