成友興業(9170)のIPOが名古屋証券取引所メイン市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。東京本社で名証に上場するパターンとなっています。
主幹事はSBI証券が務め公開株数130,000株、オーバーアロットメント19,500株です。上場規模は想定発行価格2,430円から計算すると約3.6億円になります。
※成友興業公式サイト引用
小粒上場となっていますが人気は限られそうです。インカムゲインも低いため個人投資家の多くは積極的にIPO抽選に参加することはなさそうです。
事業は産業廃棄物処理業と公共工事等の下請が主な事業になります。
首都圏ではリニア新幹線関連工事や東京外かく環状道路整備事業をはじめとする大型プロジェクトにより収益期待があるそうです。また、老朽化したインフラの更新工事が目白押しとなっているそうです。
しかし地方に目を向けると大型のプロジェクトが限られるため他の地域の同業者が首都圏に参入する動きがみられるそうです。また、中小零細企業で占められているため業務提携やM&Aの動きが活発化しているそうです。
再資源化(リサイクル)やカーボンニュートラルなど投資材料はありますがIPO的にどちらかと言えば不人気だと思います!
成友興業(9170)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 10月13日 |
市場 | 名古屋証券取引所メイン市場 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 汚染土壌処理業、建設系産業廃棄物の収集運搬及び中間処理、建設業 |
ブックビルディング | 9月27日~10月03日 |
想定価格 | 2,430円 |
仮条件 | 2,200円~2,430円 |
公開価格 | 2,300円 |
初値結果 | 2,116円(騰落率-8.00%) |
企業情報 | https://seiyukogyo.co.jp/ |
監査人 | 監査法人A&Aパートナーズ |
手取金の使途 | 環境事業における工場設備の一部入替に充当する予定 |
項目 | 株数データ |
公募株数 | 30,000株 |
売出株数 | 100,000株 |
公開株数(合計) | 130,000株 |
オーバーアロットメント | 19,500株 |
上場時発行済み株数 | 1,286,100株 ※公募分を含む |
想定ベースの時価総額 | 約31.3億円 |
幹事団 | SBI証券(主幹事) 東海東京証券 岡三証券 アイザワ証券 岩井コスモ証券 むさし証券 |
委託見込 | SBIネオトレード証券 岡三オンライン |
成友興業(9170)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格2,430円を基に吸収金額を算出すると約3.2億円となり、オーバーアロットメントを含めると約3.6億円規模の上場となります。同社グループは成友興業と連結子会社2社により構成されています。
首都圏を中心に環境事業として建設系産業廃棄物及び汚染土壌等(廃棄物等)の収集運搬、及び中間処理並びに再資源化(廃棄物処理業)、建設事業として都市インフラ等の道路舗装・土木・土地造成・上下水道工事を主な事業としています。
同社グループの特徴は環境事業、建設事業及び環境エンジニアリング事業を兼ね備えていることにより、事業間または他企業との再資源化を経営戦略の中に取り込んでいることです。
※有価証券届出書引用
必ずしも自社で完結したサイクルではありませんが、建設現場で発生する廃棄物等を環境事業で再資源化して再び建設事業で再利用しています。
さらに環境ソリューション機能を加えることで調査分析から収集運搬・中間処理・再利用までのワンストップ体制を整えています。
こうした地球環境にやさしい事業運営システムを自社で「e Synergy System」と呼び、都市インフラの更新に貢献できる事業を展開しているそうです。
※有価証券届出書引用
環境事業は2022年9月期において連結売上高の約54%を占めています。中間処理を受託している主な取扱品目はがれき類、建設発生土、建設汚泥、汚染汚泥、工場系汚泥、汚染土壌です。
収集運搬に用いる車両を合計83台(2023年7月31日現在)保有し、主に東京都内の収集運搬を行っています。
東京都内のほか千葉県、埼玉県、神奈川県、山梨県、静岡県など関東地方を中心に収集運搬許可エリアを拡大しています。中間処理施設は東京都内に3ヶ所あるそうです。
そのため、都内で排出される建設系廃棄物を全域に渡りカバーすることが可能となっています。一般的にリサイクルが困難な廃棄物などは最終処分として埋め立てますが、同社では最終処分業の許可は有していないそうです。
※有価証券届出書引用
建設事業は2022年9月期において同社グループの連結売上高の約40%を占めています。
首都圏における国土交通省及び東京都をはじめとする国と地方公共団体発注の公共工事の元請、大手ゼネコン等が受注した公共工事等の下請を中心に事業展開しています。
対象工事は幹線道路の整備等に関する舗装工事及び一般土木工事です。
環境エンジニアリング事業は土壌汚染対策工事業務、環境計量証明業務、指定調査機関業務を行っており主に大手ゼネコン等から受注しています。
土壌汚染対策工事業務は同社の技術者が指定調査機関業務に基づいて汚染土壌の掘削除去等の目的に応じた対策を行います。環境計量証明業務では土壌や水を対象に濃度分析や自社製品の化学性状の品質管理等を行っています。
指定調査機関業務は同社の技術者が調査計画の立案から調査を実施し調査結果を顧客に提出します。
その他では、連結子会社の成友セキュリティが東京都西多摩地区を中心に、都内全域を対象として交通誘導警備と雑踏警備を行っているそうです。
成友興業(9170)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は1975年3月12日、東京都あきる野市草花1141番地1に本社を構えます。社長は細沼順人氏(1967年6月05日生まれ)、株式保有率は71.79%(978,771株)です。従業員数226人で臨時雇用者2人、平均年齢40.4歳、平均勤続年数8.1年、平均年間給与5,847,919円です。連結従業員数は245人で臨時雇用者は142.4人です。
連結のセグメント別従業員数は環境事業119人(臨時0人)、建設事業86人(臨時2.5人)、環境エンジニアリング事業9人(臨時2人)、その他6人(臨時137.9人)、全社共通25人(臨時0人)となっています。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
細沼 順人 | 978,771株 | 71.79% | ○ |
細沼 菜穂子 | 233,138株 | 17.10% | ○ |
成友興業従業員持株会 | 22,900株 | 1.68% | ○ |
細沼 理恵 | 16,791株 | 1.23% | ○ |
元石 真祐美 | 9,060株 | 0.66% | △ |
萩森 孝紀 | 5,700株 | 0.42% | △ |
鈴木 裕 | 5,220株 | 0.38% | △ |
上位株主には180日間(2024年4月09日までの)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。
親引けは13,000株を上限として成友興業従業員持株会が引受ける予定となっています。
成友興業(9170)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。仮条件が2,200円~2,430円に決定し吸収金額が最大約3.6億円、時価総額は約31.3億円になります。
成熟業態の業績横ばい、さらに地方上場のため流入する資金が限られそうです。
東京を拠点としているため安定した収益を得られる反面、成長性は限られると観測されています。
2022年9月期の事業別売上は環境事業53.8%、建設事業40.3%、環境エンジニアリング事業2.9%、その他3.0%です。環境事業と建設事業の2本柱になります!
修正値2,200円~2,430円
最終予想2,200円
※注目度C
業績を確認すると2023年9月期の連結予想を確認することができました。売上118.40億円となり前期比6.95%増、経常利益4.00億円となり前期比28.62%増となります。
四半期利益は2.71億円となり前期比2.87%減となる予想が出ています。
公開価格が2,430円決定の場合の指標はEPS215.84からPER11.26倍、BPS3,101.79からPBR0.78倍になります。配当金が40円予想なので配当利回りは1.65%です。
ベンチャーキャピタル出資がないため売り圧力は低いと考えられます。ただそもそも人気が見込めない事業のため評価が低いようですね。
あとは最終処分場を保有していないため競合に劣る評価となっています。
期待としては配当性向30%程度を目指すそうなので、いずれ株価に反映されるポイントになりそうです。上場時はほぼ関係ありませんけどね。
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
SBI証券(主幹事) | 117,100株 | 90.08% |
東海東京証券 | 3,900株 | 3.00% |
岡三証券 | 3,900株 | 3.00% |
アイザワ証券 | 3,900株 | 3.00% |
岩井コスモ証券 | 600株 | 0.46% |
むさし証券 | 600株 | 0.46% |
また、SBI証券主幹事案件が登場しました。IPOには当選しにくいと考えられますが利益はあまり期待できないと思います。
業績規模はそこそこあるため公開価格割れは考えにくそうです。名古屋証券取引所への上場ではなく東証スタンダード市場であれば面白かったように思います。
上場規模が小さいため名証メイン市場でもある程度買われると思います。ただ業種的に盛り上がらないでしょう。配当金は2023年9月期予想で40円となっています。想定ベースだと配当利回り1.65%です。
何とも言えない銘柄が続いているためIPOに参加される方はよく考えて申込みましょう。成友興業の上場規模であれば全力申込でも当選する可能性は低いと思いますけどね。
と言うことで今回もSBIネオトレード証券からの申込みを行っておきたいと思います。口座開設後に一度も入金せずにIPO抽選に参加できます。
最近はSBI証券が平幹事を引き受ける場合でもSBIネオトレード証券で抽選に参加できる機会が増えています。IPOルールは下記記事にまとめています!
SBIネオトレード証券がIPOの取扱いを開始することを発表しました。なんと前受金不要でIPOに申し込めるため誰にでも当選する可能性があります。しかも取扱い数が増加傾向にあり、SBI証券が主幹事や平幹事を引き受ける場合に同社でも取扱 …
成友興業のIPOチャレンジポイントのボーダーラインを予想してみました
成友興業のIPOチャレンジポイントのボーダーラインを予想してみたいと思います。正直なところ成友興業でポイントを使う方は殆どいないと思います。IPOチャレンジポイントが何なのかわからず利用する方はいると思います。
あえてボーダーラインを予想するならば200P~300Pあたりだと思います。公開株数は少ないですからね。
初値がガンガン上がる人気IPOだとこのクラスで750P位は必要だと思います。そもそも成友興業のIPOは人気なのか?という問題があります。
業績はここ数年間は頭打ちみたいなので将来性を考えると現時点で期待できないと思います。老舗企業ですしね。
ところでクラファンのCOMMOSUS(コモサス)をご存知でしょうか?なんと直近ファンドで特典付きファンド(優待付きファンド)が出ました。
都心に住んでいる方は小額投資で楽しめそうです。地方に住んでいる方は50万円以上投資を行うと15,000円分の焼肉セットが貰えます。最大75,000円分の特典となっています。※50万円以下だとシティダイニング特別優待券
ファンド組成金額は1.75億円で9ヶ月案件の利回り4.2%となっています。利回りよりも特典を貰うために投資する方が多い気がします。詳しくは公式サイトをご確認ください。シティホームズ案件です!
詳しい投資内容は下記記事をご確認いただけたらと思います。COZUCHI(コヅチ)の資本が注入されている企業です!
COMMOSUS(コモサス)に口座開設を行い投資を行いました。そこで評判と評価をまとめ、投資においてデメリットがないのか考察してみました。投資を行う価値があるのか?儲かるの?と言ったことに注目し解説します …
類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
三井住建道路(1776) | PER14.17倍 | PBR0.74倍 |
アミタホールディングス(2195) | PER25.02倍 | PBR6.60倍 |
大栄環境(9336) | PER20.92倍 | PBR2.80倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
2019年8月01日~2027年7月31日 | 79,560株 | 1,600円 |
2021年9月19日~2029年9月18日 | 23,700株 | 2,170円 |
2023年12月25日~2031年12月24日 | 4,000株 | 2,170円 |
ストックオプション(新株予約権)は103,260株が上場時に行使期限を迎えます。
発行済株式総数1,256,100株に対する新株予約権の割合は8.54%に相当します。新株予約権による潜在株式数は107,260株です。
成友興業(9170)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
成友興業のIPOはそれほど期待できないと思うので、IPOチャレンジポイント狙いで主幹事から申込んでおけば良いかもしれません。初値上昇率は低いと思います。業績は黒字を維持しているため問題なさそうです。
※成友興業公式サイト引用
同社はある程度企業規模が大きいため中長期的な収益に期待できそうです。ただ競合が多く今後はM&Aなども行われる可能性がありそうです。
各省庁及び各地方自治体への受注先の多角化や技術者の育成、処理能力の増強や取扱品目の拡大と継続したコスト削減を行い、さらなる売上成長と利益率の向上を目指したいとあります。
今後カーボンハーフやCO2のカーボンゼロに向けて、同社では廃コンクリート塊や再生建設資材へのCO2固定化(リサイクル・コンクリート)が期待できるそうです。
IPOによる上場ゴール感はないため株価は横ばい後にジワジワ上がるのかもしれません。業績次第でしょうか。
AGクラウドファンディングの既存キャンペーンが延長されました。そのため口座開設ベースで2,000円分の特典を貰えます!
Amazonギフト券1,000円分はタイアップ特典となっています。最大10万円のVプリカが貰えるキャンペーンも同時開催中となっています。
詳しい内容は公式サイト又は下記記事をご確認いただけたらと思います。
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