Recovery International[リカバリーインターナショナル](9214)のIPOがマザーズに新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。セイファートが2022年第1号だと思いましたが同社が1号になってしまいました。


主幹事は岡三証券が務め公開株数547,500株、オーバーアロットメント82,100株です。上場規模は想定発行価格3,060円から計算すると約19.3億円になります。


2022年のIPOは何とも言えないIPOから始まるようですね。業績水準が低くIPOとしての魅力はあまり感じません。


Recovery International[リカバリーインターナショナル]IPOが上場承認
※リカバリーインターナショナル公式サイト引用


事業としては日本の高齢化社会到来といった事情があるため訪問看護は今後増える可能性があります。また複雑な仕組みがあるため素人には難しい話だと思います。


65歳以上の人口は現在3,000万人を超え4人に1人は高齢者となっています。2042年には約3,900万人でピークを迎えると言われ、医療や介護の需要がさらに増加すると考えられています。


それに合わせ医療や介護市場の拡大が顕著化し、年齢に合わせ要介護の認定割合が大きく上昇しています。


国にも予算があるため医療保険制度や介護保険制度の改定などが行われると同社事業に大きな影響がありそうです。ただ現状では収益拡大となる方向に向かっています。


Recovery International(9214)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日2月03日
市場マザーズ
業種サービス業
事業内容在宅療養生活を支える看護師等による訪問看護サービス事業
ブックビルディング1月18日~1月24日
想定価格3,060円
仮条件2,480円~3,060円
公開価格1月25日
初値結果2,640円(騰落率-13.73%)
企業情報https://www.recovery-group.co.jp/
監査人監査法人A&Aパートナーズ
手取金の使途運転資金として人件費及び人材採用費に充当する予定


項目株数データ
公募株数70,000株
売出株数477,500株
公開株数(合計)547,500株
オーバーアロットメント82,100株
上場時発行済み株数1,386,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約42.4億円
幹事団岡三証券(主幹事)
野村證券
SBI証券
エイチ・エス証券
静銀ティーエム証券
松井証券
丸三証券
むさし証券
委託見込岡三オンライン


Recovery International(9214)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格3,060円を基に吸収金額を算出すると約16.8億円となり、オーバーアロットメントを含めると約19.3億円規模の上場となります。


同社は看護師等が利用者様の自宅等に訪問し、病気や障がいに応じた看護を行う訪問看護サービス事業を行います。創業当時から訪問看護ステーションを運営しているため、現在も事業内容の変化はなさそうです。


主治医が訪問看護を必要と認めた方に対して、医師の指示書に基づき医療処置を行います。


代表的な処置は床ずれの処置や服薬の管理・指導、点滴、摘便、入浴介助、呼吸器管理、カテーテルの交換等となっています。


国民健康保険法や健康保険法、その他の関連法令に定められた医療保険制度と介護保険法、その他の関連法令に定められた制度に基づき事業を行い、厚生労働省の省令により定められた報酬額をサービス提供料とし受取っています。


Recovery International(9214)IPOの業績
※有価証券届出書引用


同社では在宅医療において、訪問看護の利用者を地域で支えていくため、医療機関と居宅介護支援事業所、医療機関、施設サービス事業所等の地域連携先へ訪問・面談しています。


また、医療専門職である看護師等が専門性を活かし連携を密に行うことを重視しているそうです。


これらにより看護師等の医療職の専門性を活かした新規利用者獲得力の強化が行えるそうです。


Recovery International[リカバリーインターナショナル]の医療保険等における推移
※有価証券届出書引用


さらにIT活用による経営の効率化を行い、従来は依頼者との居宅と事業所等からの距離や時間だけで訪問看護を決定していましたが、現在は訪問実績データや訪問間距離、居住地等の地理的データ等を組合わせ最適な訪問効率を確保する訪問エリア導き出すことができるそうです。


訪問エリアをデジタル地図上で全役職員が視覚的に把握することで、事業所単位で自転車や車両等を利用する移動時間を極力短縮した訪問サイクルの設計・管理が行えるそうです。


この辺りは企業努力としか言いようがありません。自転車で訪問看護ができるって都会ならではなのかもしれません。


私も病院に勤めていた頃は運転手として患者の送迎や訪問診療等で仕事をしていたことを思い出します。


また、IT化推進による事務作業の効率化やクラウド管理による経営指標の共有化なども行っているそうです。


Recovery Internationalの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


運営する事業所全拠点でオンコールの担当を配置し、24時間365日利用者様を支える体制を整備しています。看護師の他に理学療法士、作業療法士、言語聴覚士も配置しているそうです。


運営はドミナント戦略を行い、東京都内の拠点では事業所単独、看護師等単独ではなく拠点相互、看護師等相互で1人の利用者様を診る体制を整備しているそうです。


主に東京事業所が多く、兵庫県や高知県、沖縄県でも活動しています。


Recovery International(9214)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2013年11月01日、東京都新宿区西新宿六丁目16番12号に本社を構えます。社長は大河原峻氏(1983年10月09日生まれ)、株式保有率は36.04%(497,000株)です。


従業員数154人で臨時雇用者9人、平均年齢31.3歳、平均勤続年数2.4年、平均年間給与4,053,000円です。


セグメントは訪問看護サービス事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
大河原 峻497,000株36.04%
NVCC7号投資事業有限責任組合259,000株18.78%
株式会社水島酸素商会140,000株10.15%
SKコンサルティング株式会社140,000株10.15%
柴田 旬也91,000株6.60%
ニッセイ・キャピタル6号投資事業有限責任組合70,000株5.08%
リカバリーグループ従業員持株会70,000株5.08%×
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


大河原峻氏と柴田旬也、ファイブアイズネットワークス株式会社は180日間(2022年8月01日まで)のロックアップとなっています。


NVCC7号投資事業有限責任組合とニッセイ・キャピタル6号投資事業有限責任組合には90日間(2022年5月03日まで)のロックアップと売出価格(発行価格)1.5倍以上のロックアップ解除が設けられています。


親引けは行われません。


水島酸素商会とSKコンサルティングは全株式を売出株として放出します。


Recovery International(9214)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が2,480円~3,060円に決定しました。想定発行価格が仮条件上限となり意外性があるようです。2022年第1号のIPOと言うことで強気姿勢は崩さず初値利益は狙えるようです。


しかし、機関投資家の評価が低い可能性、又は動向が読めないため初値が低調となる可能性もあるようです。基本的には買い需要の発生が見込めると思いますが、コロナバブル崩壊もささやかれているため積極的に参加しにくい状況のようです。


成長性の割に人気がないみたいなので某紙も驚きなのでしょうか?


大手初値予想4,000円~4,600円
修正値3,200円~3,500円
再修正3,100円~3,500円

※注目度B


業績を確認すると2021年12月期の単独予想を確認できました。今期予想はまだ出ていません!


売上は11.23億円となり前期比46.61%増、経常利益1.48億円となり前期比640%増となります。一気に業績が拡大していますが業績水準が低いため機関投資家の評価も低いのかもしれません。


四半期利益は9,800万円となり前期比262.96%増になります。利益の伸びも強烈だと思いますが1億円超えできない規模となっています。


公開価格が3,060円決定の場合の指標はEPS89.65からPER34.13倍、BPS157.52からPBR19.43倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


明確な比較対象となる企業はNフィールドになりますが、ユニゾン・キャピタル系のCHCP-HNによりTOBが行われ2021年6月に上場廃止となっています。


訪問介護の単価が1時間あたり4,000円なのに対し、訪問看護は8,000円と高額なため機関投資家には人気のようです。ただ今回はあまり人気ではないようですね。地合いなのか実力不足なのか判断がしにくいようです。


IPO抽選には参加しておきたいと思いますが大きな利益を得られる可能性は低いようです。2022年の第1号案件なので頑張って欲しいですね。


業績予想は公開されていませんが、ステーション増設計画が公表されていることで業績拡大となる可能性が高いと言われているようです!


幹事名割当株数引受割合
岡三証券(主幹事)471,300株86.08%
野村證券27,300株4.99%
SBI証券16,400株3.00%
エイチ・エス証券10,900株1.99%
静銀ティーエム証券5,400株0.99%
松井証券5,400株0.99%
丸三証券5,400株0.99%
むさし証券5,400株0.99%


主幹事の岡三証券からの申込を中心に行う方法でよさそうです。また委託販売として岡三オンラインからの抽選申込が今回もできると思います。


岡三オンラインは資金不要でIPO抽選に参加できます。そのため申込みだけ行っておきましょう。


12月IPOでは補欠当選を頂きましたが繰上り当選にはならず残念な思いをしました。当選者をネット上で確認できているため羨ましいです。


IPOルールは下記記事でまとめています!




またIPO投資で利益を得ることが難しいと感じた方はETF投資など如何でしょうか?コツコツ積み立てを行うことで将来大きな利益を狙うことができます。


THEO+docomoへの投資であれば1万円からETF投資ができます。私も4年程度続けており利益が出ています!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
ケア21(2373)PER10.33倍PBR1.45倍
セントケア・ホールディング(2374)PER9.59倍PBR1.47倍
ケアサービス(2425)PER11.33倍PBR1.43倍
※2022年1月17日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2019年3月01日~2027年2月28日21,000株358円
2020年3月29日~2028年3月28日42,000株358円


ストックオプション(新株予約権)は63,000株が上場時に行使期限を迎えます。


Recovery International(9214)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

Recovery International[リカバリーインターナショナル]のIPOはITを利用していますが、人気はあまり見込めないでしょう。


期待できる材料は2022年第1号のIPOであることです。ただこのような業界は個人的に応援したくなります。いまだに周りには医療従事者が多くいますからね。


Recovery International[リカバリーインターナショナル]IPOの評価
※リカバリーインターナショナル公式サイト引用


同社の課題としては、訪問看護サービスの存在感が薄いことや医療業界で紙文化中心の非効率経営が成されていることが挙げられます。クラウド利用の企業はかなり少ないです。


もちろん人材不足による問題も大いにあり、コロナ禍のためここ数年は特に人材面で辛い環境とも言えそうです。給与も正社員で400万円程度となっているため病院勤務のほうが良いのでは?と思うところもあります。


同社では9割以上が訪問看護未経験者となっており教育にも多少時間を有します。また訪問看護市場は継続的に拡大すると同社は考えているようです。


上場という冠を得ることで地位向上を狙っていると考えられますが、株価を考えると業績ありきのため初値が高ければ売られるでしょう。


医療保険制度や介護保険制度の法改正も問題です。さらに訪問という事業スタイルのため訪問移動中の交通事故も問題となる事もあります。この他、訴訟リスクや事業の参入障壁の低さなども考えていた方がよさそうです。


また同社にはVCが出資しており総発行株式に対して保有株式が25%(329,000株)となっています。


公開価格割れはないと信じたいと思いますが、IPO的にはそれほど魅力はないと個人的に考えています。第1号IPOは公開価格割れしないアノマリーが2022年も通用するのか見ものです!!


2022年もバンカーズさんとタイアップを行っています。クラウドファンディングに興味があれば口座開設で楽天ポイントが2,000円分貰えるためお得だと思います。


私も投資を行っている企業になり、証券会社やVCなどが出資している企業なので信用度は高いと思います。キャンペーンも豊富なので資金力があると考えています!


上場企業のCREAL(クリアル)で「当サイト経由の特典」が付きました

新規登録を行うとAmazonギフトカード1,000円分プレゼント、さらに初回投資に応じて最大5万円分貰えます。劣後出資とマスターリース契約、さらに信託銀行活用の分別管理は業界随一!

CREAL(クリアル)

1万円から投資でき「ほったらかし」で資産運用できます。賃料収入をもとに配当、想定利回り4.0%~5.5%で償還実績は元本割れ0件。最強スペック企業なので下記記事でまとめました。