東京インフラ・エネルギー投資法人(9285)が新規上場承認されました。2018年では初めてインフラファンドが上場します。主幹事は野村證券となっており、公募43,400口、オーバーアロットメントによる売出し2,170口となります。上場規模は想定発行価格の10万円算出で約45.6億円になります。
インフラファンドとしては5本目のリートになるため希少性は既にないと思います。決算期は6月末と12月末になり、分配金確定まで4ヶ月あるようです。現時点では太陽光発電のみを行っている企業ですが、上場後は風力発電やバイオマス発電、水力発電、地熱発電などにも取り組むようです。
経済産業省(自然エネルギー庁)によれば2030年までに再生エネルギーが占める全電源割合を22%~24%という目標があり、太陽光においては現在の約1.5倍の発電量が必要になるようです。これにより同社にも恩恵があるようです。
東京インフラ・エネルギー投資法人(9285)IPOの詳細データ
項目 | 上場基本データ |
市場 | 東証 |
決算期 | 6月末、12月末 |
資産運用会社 | 東京インフラアセットマネジメント株式会社 |
公開予定 | 9月27日 |
ブックビルディング期間 | 9月10日~9月13日 |
想定価格 | 100,000円 |
仮条件 | 97,000円~100,000円 |
公開価格 | 9月14日 |
企業情報 | https://www.tokyo-infra.co.jp/ |
【手取金の使途】
一般募集における手取金4,340,000,000円については、後記「第二部 ファンド情報 第1 ファンドの状況 2 投資方針 (2)投資対象 ③ 取得予定資産の概要」に記載の本投資法人が新たに取得を予定している特定資産(投信法第2条第1項における意味を有します。以下同じです。なお、当該特定資産を本書において「取得予定資産」といいます。)の取得資金の一部に充当する予定です。なお、一般募集と同日付をもって決議された第三者割当による新投資口発行の手取金上限217,000,000円については、手元資金とし、将来の借入金返済資金の一部又は特定資産の取得資金の一部に充当する予定です。
項目 | 株数データ |
公募株数 | 43,400口 |
売出株数 | 0口 |
公開株数(合計) | 43,400口 |
オーバーアロットメント | 2,170口 |
上場時発行済み株数 | 44,700口(公募分を含む) |
想定ベースの時価総額 | 約44.7億円 |
幹事団 | 野村證券(主幹事) SMBC日興証券 |
東京インフラ・エネルギー投資法人(9285)上場評判とIPO分析
想定発行価格100,000円を基に吸収金額を算出すると約43.4億円となり、オーバーアロットメントを含めると約45.6億円規模の上場となります。上場規模は小さいため人気となれば公開価格を超えてきそうです。幹事も少ないことから本気度もあまり伝わらないようにも思いますが、野村證券だけでも消化可能な規模ではあります。ただインフラファンドは第一号案件だったタカラレーベン・インフラ投資法人(9281)以外はすべて公開価格割れとなっています。直近では2017年10月30日に上場したカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(9284)があり、公開価格に対して初値は-5%という結果に終わりました。
スポンサーは、「アドバンテックが50.7%出資」「東京インフラホールディングスが42.8%出資」「あいおいニッセイ同和損害保険が5.0%出資」「NECネッツエスアイが1.5%出資」となっています。
メインスポンサーはアドバンテックとなり、優先的売買交渉権を行ったり発電事業の売却情報提供やウェアハウジングなどを行います。アドバンテックは1995年5月設立の企業で、東京都千代田区丸の内1-8-3に本社があります。従業員数は325人となり海外拠点ではアメリ、ドイツ、シンガポール、韓国、中国とグローバルに活動している企業になります。
事業は、真空配管部品及び真空排気管製造や半導体向けガス配管及び真空配管製造、各種機械加工などを行っている企業になります。事業の一部に太陽光関連事業があると公式ページに書かれています。
サポート企業にはMULエナジーインベストメント株式会社とJFEテクノス株式会社の名前があります。また、あいおいニッセイ同和損害保険がスポンサーに入っているのは最低保証賃料額の確保だということです。どうやら上場インフラファンド市場初の事例になるそうです。
東京インフラ・エネルギー投資法人のLTVはどうなっている
東京インフラ・エネルギー投資法人のLTV(有利子負債比率)は60%以下を目安としているようです。新たな再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得などを行う場合には一時的に60%を超えることがあるようです。借入先は新生銀行と三井住友銀行となっています。取得物件の5つはアドバンテックから取得することとなっています。
利益超過分は、一般的な不動産投資法人(J-REIT)に比べて高い減価償却費を計上することが見込まれるため、原則として毎期継続的に利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)が行われるそうです。
【LTVとは】
J-REITは、一般企業と同様に資本効率を高めるため借入金(負債)によるレバレッジ効果を利用しています。一般企業の場合は、D/Eレシオで負債比率を判断することが多くなっていますが、J-REITの場合は借入金比率(LTV=Loan To Value、以下LTV)を投資指標として使う場合が大半です。
J-REITのLTVは「総資産LTV=借入金÷総資産」で算出する場合が多くなっています。また総資産LTVと併せて「鑑定額LTV=借入金÷(総資産±保有不動産の含み損益)」を開示している銘柄もあります。総資産LTVも鑑定額LTVも決算期の数値を利用するものですが、J-REITは銘柄によって決算期が異なるため銘柄間の比較をする場合には、「取得額LTV=借入金÷保有不動産取得額」を利用する場合もあります。
※SBI証券抜粋
東京インフラ・エネルギー投資法人(9285)IPO私見と申し込みスタンス
東京インフラ・エネルギー投資法人は個人的に不参加でもよいと考えています。上場規模が小さいとは言え、連敗中のインフラファンドなので初値利益を狙う方にはお勧めできません。中長期投資では上向くタイミングはあると思います。タカラレーベン・インフラ投資法人(9281)公開価格10万円⇒ 初値10.99万円
いちごグリーンインフラ投資法人(9282)公開価格10万円⇒ 初値9.61万円
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(9283)公開価格9.3万円⇒ 初値8.92万円
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(9284)公開価格10万円⇒ 初値9.5万円
分配金(分配率)設定は高めになることが多いように思いますが、人気があるとは言えない銘柄が多いようです。アドバンテックは本投資法人に施設を売却後、935口を新たに取得し合計で2,235口(発行口数の5%)となります。上場に際し野村證券への第三者割当が行われると保有割合は4.8%になる予定です。アドバンテックが一番儲かる。。
個人的には初値が付いた後に欲しければ買うスタンスでよいと思います。先日上場をした、タカラレーベン不動産投資法人(3492)の株価推移をみてもそのように思います。ちなみに公開価格9.6万円で初値は9.2万円となり現在も公開価格割れです。
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