GSI(ジーエスアイ)[5579]のIPOが札幌証券取引所の本則市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。地方上場でなければ全力参加のIPOなんですけどね。
主幹事は岡三証券が務め公開株数300,000株、オーバーアロットメント45,000株です。上場規模は想定発行価格1,300円から計算すると約4.5億円になります。
※GSI公式サイト引用
システム・ソフトウェアの開発・運用保守を支援している企業になり取引先には大手企業名が出ています。
顧客は大手メーカー系SIer、ユーザー系SIerからの受注が多い状況となっています。上流工程における要件定義・設計の高付加価値業務へのシフトを図っていく方針だそうです。
前期2022年3月期の売上は約33.8億円で純利益は約3.0億円と業績面もしっかりのイメージです。
本則市場なので吸収金額的に荷もたれ感はないサイズでしょう。東証グロース市場であれば初値2倍超えは可能な内容だと思います。
利益見込みが高いためIPO抽選に参加すると思います!
GSI(ジーエスアイ)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました
項目 | 上場基本データ |
上場日 | 6月27日 |
市場 | 札幌証券取引所 本則市場 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | ソフトウエア・システム開発の常駐支援、運用保守及び受託開発 |
ブックビルディング | 6月09日~6月15日 |
想定価格 | 1,300円 |
仮条件 | 1,300円~1,350円 |
公開価格 | 1,350円 |
初値結果 | 1,242円(騰落率-8.0%) |
企業情報 | https://glue-si.com/ |
監査人 | 三優監査法人 |
手取金の使途 |
|
項目 | 株数データ |
公募株数 | 300,000株 |
売出株数 | 0株 |
公開株数(合計) | 300,000株 |
オーバーアロットメント | 45,000株 |
上場時発行済み株数 | 2,000,000株 ※公募分を含む |
想定ベースの時価総額 | 約26.0億円 |
幹事団 | 岡三証券(主幹事) SBI証券 北洋証券 アイザワ証券 あかつき証券 Jトラストグローバル証券 東洋証券 |
委託見込 | 岡三オンライン SBIネオトレード証券 |
GSI(ジーエスアイ)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました
想定発行価格1,300円を基に吸収金額を算出すると約3.9億円となり、オーバーアロットメントを含めると約4.5億円規模の上場となります。GSIはITサービスの開発力不足に悩む企業に対して、システム開発を提供することに特化したシステム開発事業を行っています。
具体的にはITの開発力不足に悩む企業に対し、ITエンジニアの派遣契約・準委任契約・請負契約に基づくシステム開発・運用保守を行います。
また、請負契約に基づくシステムの受託開発を行うなどの形態でサービスを提供しています。
特定の業種に依存せず産業領域に特化しないことで、製造業やサービス業など様々な業種にサービスを展開しています。
※有価証券届出書引用
同社は顧客企業を通じて情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業等の様々な業種のエンドユーザー企業のシステム開発・運用保守を幅広く行います。
顧客企業は大手企業グループを中心として、主にメーカー系(NEC系列、日立系列等)、ユーザー系(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、SCSK株式会社等)、独立系(株式会社NSD、富士ソフト株式会社等)システム会社及びその事業所になります。
顧客企業の殆どは首都圏にあり、顧客企業から新規開発・保守開発等の案件を受託し、同社の各ニアショア拠点を活用し開発を行っています。
受託案件の特徴は、客先常駐先の顧客企業を通じて依頼される様々な業種のWEBアプリケーションやスマートフォンアプリの開発等になるそうです。
※有価証券届出書引用
同社ではITエンジニア人材を安定的に採用・定着させるために、新卒採用、人材紹介会社を通したキャリア採用、リファラル採用を行っています。
全国の都市圏にニアショア拠点を開設することでITエンジニアの確保と分業開発体制での効率化で開発コストの削減を実現しています。
札幌本社内に札幌ニアショア拠点があり、2016年に福岡支社内に福岡ニアショア拠点を開設、2017年に大阪支社内に大阪ニアショア拠点を開設、2021年に仙台支社内に仙台ニアショア拠点を開設しています。
※有価証券届出書引用
どうりで社員数が多いはずですね。ニアショアを行っている企業も増えていますからね。
また、ITエンジニアの稼働率が100%になるそうです!
GSI(ジーエスアイ)の株主状況とロックアップについて調べました
会社設立は2004年10月05日、北海道札幌市北区北7条西1丁目1番地2SE札幌ビル13Fに本社を構えます。社長は小沢隆徳氏(1979年9月13日生まれ)、株式保有率は2.56%(43,600株)です。従業員数488人で臨時雇用者6人、平均年齢31.2歳、平均勤続年数4.2年、平均年間給与4,255,307円です。
セグメントはシステム開発事業の単一セグメントになります。
氏名又は名称 | 所有株式数(株) | 所有株式数割合(%) | ロック |
株式会社Kam International | 1,560,000株 | 91.76% | ○ |
小沢 隆徳 | 43,600株 | 2.56% | ×→○ |
泉 直樹 | 39,600株 | 2.33% | × |
桑畑 幸一 | 30,400株 | 1.79% | ×→○ |
佐藤 公則 | 4,000株 | 0.24% | × |
矢野 慎平 | 4,000株 | 0.24% | × |
佐々木 龍一郎 | 4,000株 | 0.24% | × |
上位株主には180日間(2023年12月23日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。
個人保有のロックアップは掛かっていません。また、上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。
親引けは取得金額28,500千円に相当する株式数を上限としてGSI従業員持株会に販売されることになっています。
GSI(ジーエスアイ)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました
大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。仮条件が1,300円~1,350円に決定し上場による吸収金額は最大で約4.7億円、時価総額は約27.0億円になります。
大手予想のプレ予想値が低く驚いた案件でしたが、修正値では公開価格あたりで発進する予想が出ています。業績から察するに利益率の低下が見られ評価が低くなっているようです。
地方案件としてはやや大型のIPOのため何とも言えない状況のようですね。
また、ロックアップ条項が追加され既存株主数名がロックアップ対象となっています。ただロックアップ条項があまいためイメージが悪いようです。どうなるのかわかりませんが上値が重いだろうと観測されているようです!
修正値1,350円~1,450円
最終予想1,500円
※注目度C
業績を確認すると2024年3月期の単独予想を確認できました。売上39.72億円となり前期比8.70%増、経常利益3.84億円となり前期比11.72%減となります。
四半期利益は2.64億円となり前期比8.65%減となる予想が出ています。
公開価格が1,350円決定の場合の指標はEPS137.18からPER9.84倍、BPS1,068.37からPBR1.26倍になります。配当金が37円となっているため配当利回り2.74%になります。
地方上場にしては十分評価された株価設定となっているため、現在の地合いであれば公開価格を超えて初値が付くと予想されています。
新味はなく従来型のSIなのでセカンダリーは盛り上がらないようです!!
幹事名 | 割当株数 | 引受割合 |
岡三証券(主幹事) | 270,000株 | 90.00% |
SBI証券 | 12,000株 | 4.00% |
北洋証券 | 6,000株 | 2.00% |
アイザワ証券 | 3,000株 | 1.00% |
あかつき証券 | 3,000株 | 1.00% |
Jトラストグローバル証券 | 3,000株 | 1.00% |
東洋証券 | 3,000株 | 1.00% |
地方上場にしては利益がしっかり出ている企業だと感じます。株価設定が割高でなければ公開価格を超えてきそうなIPOだと思います。
個人的には前向きに参加したいと考えています。
岡三証券や岡三オンラインから申込めば当選できるかもしれません。地方上場なので参加者は激減すると思います。
岡三オンラインについては下記記事でまとめています。入金なしでIPO抽選に参加可能できます!
また、1回取引すると現金3,500円をプレゼントしています。取引手数料は100万円まで無料にできるためかなり参加しやすいと思います。
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類似企業のPERやPBRを調べました
類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。類似企業 | PER | PBR |
大和コンピューター(3816) | PER10.67倍 | PBR0.80倍 |
コンピューターマネージメント(4491) | PER10.29倍 | PBR1.05倍 |
BTM(5247) | PER63.52倍 | PBR13.25倍 |
ストックオプションの株数や発行価格を調べました
ストックオプション行使期間 | 株式の数 | 発行価格 |
該当事項なし | -株 | -円 |
ストックオプション(新株予約権)は該当事項なしとなっています。
ベンチャーキャピタル出資はありません。
GSI(ジーエスアイ)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ
GSIのIPOはある程度人気が見込めると思います。地方上場でもIT系であればこれまでも買われています。ただ地合いの不安はありますけどね。
※GSI公式サイト引用
顧客企業に常駐し開発業務サービスを提供する同業他社はかなりあります。
ただ大手企業とのつながりやDX(デジタルトランスフォーメーション)推進などから需要が伸びているはずです。同社も今後、ITエンジニアの採用や育成に力を入れるそうです。
新型コロナウイルス感染症の影響もあり業界的に伸びている分野ですからね。地方上場というデメリットの他に問題はなさそうです。
売出株もなくVC保有株もありません。個人のロックアップは掛かっていませんが関係者の売り物は限定的だと思います。意外と初値に期待できるかもしれません!!
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