pluszero(プラスゼロ)[5132]のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。初値が高く始まりそうなIPOだと思います!


主幹事はSMBC日興証券が務め公開株数471,000株、オーバーアロットメント70,400株です。上場規模は想定発行価格1,380円から計算すると約7.5億円になります。


pluszero(プラスゼロ)[5132]IPOが上場承認
※プラスゼロ公式サイト引用


プラスゼロの対象とする事業領域が人工知能分野(AI)となっていることから、個人投資家に人気のIPOとなりそうです。


業績への不安はありますが、黒字転換し今期(2022年10月期)は期待できそうです。ベンチャーキャピタルからの出資もなく経営陣の売出株も少ないIPOとなっています。


現在の方向性とは多少異なるようですが、設立当初は「AI・IoT・ロボティクス・自然言語処理・ハードウェア等」に強みを持つ企業だったようです。


沿革を確認すると、同社へ出資してるアビスト(6087)との業務提携や資本提携により企業規模を拡大するきっかけになっているように感じます。


2021年9月に情報処理システム及び仮想人材の特許を取得し、2022年4月には丸紅情報システムズと業務提携を行っています。ワクワク感がある企業だと個人的に思います。


pluszero(プラスゼロ)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日10月28日
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容AIとITを軸に各種テクノロジーを統合的に活用したソリューション提供事業
ブックビルディング10月13日~10月19日
想定価格1,380円
仮条件1,560円~1,650円
公開価格1,650円
初値結果3,805円(公開価格2.31倍)
企業情報https://plus-zero.co.jp/
監査人EY新日本有限責任監査法人
手取金の使途
  • 技術への投資
  • 人材への投資


項目株数データ
公募株数375,000株
売出株数96,000株
公開株数(合計)471,000株
オーバーアロットメント70,400株
上場時発行済み株数2,500,000株
想定ベースの時価総額約34.5億円
幹事団SMBC日興証券(主幹事)
SBI証券
大和証券
マネックス証券
楽天証券
いちよし証券
松井証券
委託見込SBIネオトレード証券
CONNECT(コネクト)


pluszero(プラスゼロ)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,380円を基に吸収金額を算出すると約6.5億円となり、オーバーアロットメントを含めると約7.5億円規模の上場となります。


同社はAIを中心としてIT・ハードウェア等の各種テクノロジーを統合的に活用したソリューションを提供する「ソリューション提供事業」を行っています


ソリューション提供事業は「プロジェクト型」と「サービス型」にわかれ、2022年10月期第3四半期時点でプロジェクト型が98%を占めています。


プロジェクト型で獲得した利益をサービス型の「Artificial Elastic Intelligence(AEI)」に関する研究へ継続的に投資を行っているそうです。


同社の従業員は、AIやITなどの技術系に対応できる人材の割合が90%を超え、大学院生士以上の人材割合も全従業員の40%を超えているそうです。


学習力・技術力を持つメンバーが数多く在籍することが競争力の源泉となっているそうです。


pluszero(プラスゼロ)の業績
※有価証券届出書引用


プロジェクト型の契約形態は請負契約や準委任契約になり、顧客の経営問題の解決や課題の達成のための相談と具体的なサービス・システムの設計・開発・保守運用までをワンストップで提供しています。


具体的には、顧客の要求仕様を満たすサービスやシステムをプロジェクト単位に契約して契約の期間内に納品を行います。


顧客の経営問題に対し中長期的に向き合いながら、エンジニアやコンサルタントの稼働やノウハウを安定的に提供しています。


pluszero(プラスゼロ)IPOの収益モデル
※有価証券届出書引用


サービス型では、契約形態がライセンス供与契約になり、仮想人材派遣関連技術に関する技術情報の提供や開発ライセンス・利用ライセンスの供与を行います。


仮想人材派遣は開発中のようですが、早期に実現することで同社の売上に貢献することが期待されています。


同社のAEIは特定のジャンル内において、機械が人間のように意味を理解できるようになることを目指しています。AIは人工知能になりますが、AEIは柔軟な人工知能を指すそうです。


実現可能な分野として積極的に開発を進めているようです。IPOでも人気が見込めそうですね。


pluszero(プラスゼロ)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


プロジェクト型が基本収益となっていますがAEI開発には面白みがありそうです。


プロジェクトマネージャーを中心とした文系・理系の知見を融合した「文理融合型」のメンバーが従事し、様々なパターンのAIのプロジェクトに対応できるそうです。


pluszero(プラスゼロ)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2018年7月10日、東京都世田谷区北沢二丁目6番10号仙田ビル4階に本社を構えます。代表取締役会長兼CEOは小代義行氏(1971年12月28日生まれ)、株式保有率は29.97%(710,340株)です。


従業員数64人で臨時雇用者57人、平均年齢30.9歳、平均勤続年数2.07年、平均年間給与6,236,000円です。


セグメントはソリューション提供事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
小代 義行710,340株29.97%
森 遼太437,400株18.46%
永田 基樹437,400株18.46%
小代 愛220,000株9.28%
アビスト105,200株4.44%
野呂 祥56,300株2.38%
堀内 暢之27,500株1.16%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年4月25日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


野呂祥氏、堀内暢之氏、池下克彦氏、永田翼氏、須濱達朗氏、辰濃二郎氏、髙木雅氏、さらに新株予約権者9人には別途90日間(2023年1月25日まで)のロックアップが適用されます。ロックアップ解除設定はこちらもありません。


親引けはありません。


pluszero(プラスゼロ)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


想定発行価格1,380円に対して、仮条件範囲が1,560円~1,650円と大きく引き上げられています。業績規模は低いものの機関投資家の評価は高いようです。


公開価格が1,650円に決定した場合の吸収金額は約8.9億円、時価総額約41.3億円になります。


IPOとしては人気業態になり吸収金額が低いため投資妙味があります。類似企業比較ではPER100倍越えも確認できています。大手情報では株価3,500円で実質PERが100倍程度になるとの観測が出ています。


どの予想サイトでも需給ひっ迫となることが予想され初値が高くなると思われます。


同社は第4世代AIとして「ディープラーニングと知識・記号推論の融合」の技術として期待されています。


概要はディープラーニングと知識・記号推論を融合させることで、意味理解に基づく高い推論精度と推論に対する高い解釈性を両立させることを目指すAIとなっています。


滅茶苦茶期待されている人工知能みたいなんですよね!


大手初値予想3,000円~5,000円
修正値3,500円~4,000円
直前予想4,000円

※注目度B


業績を確認すると2022年10月期の単独予想を確認することができました。売上7.25億円となり前期比で43.00%増、経常利益1.15億円となり前期-0.78億円からの黒字転換になります。


四半期利益は1.17億円となり前期-0.79億円からの黒字になります。高い技術力により業績が急拡大しているとの観測があり、2023年10月期も期待できそうです。


公開価格が1,650円決定の場合の指標はEPS55.56からPER29.70倍、BPS321.39からPBR5.13倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


IPO的には人気が見込めるため初値高騰は間違いなさそうです。セカンダリーは上場時の外部環境次第だと思います。VC出資もありません。


業績水準が低くても技術力が高いことで評価されています。上場後の業績が拡大すれば大化けする可能性を秘めているようです。


第1世代AIから第4世代AIの特色をまとめると以下のようになります。投資の参考になればと思います!!


第一世代AI~第4世代AIの特色まとめ
※有価証券届出書引用


幹事名割当株数引受割合
SMBC日興証券(主幹事)424,200株90.06%
SBI証券23,500株4.99%
大和証券11,700株2.48%
マネックス証券4,700株1.00%
楽天証券2,300株0.49%
いちよし証券2,300株0.49%
松井証券2,300株0.49%


売上拡大中となりますが増収増益が上場後も期待できるのかは現時点で判断が難しいようです。しかし短期的には資金が集中する可能性があるように思います。


あとは業績次第で化けるかもしれません。


古野電気(6814)とは無人船の自動航行に向けたプロジェクトが過去に行われたと目論見に紹介されています。大手企業との取組もあるようです。


IPOで当選を狙うには主幹事のSMBC日興証券からの申込みを忘れないようにしておきましょう。平幹事からの当選は難しいかもしれません。


SBI証券のIPOチャレンジポイント枠当選を狙う方も出てきそうです。SMBC日興証券のIPOルールは下記記事でまとめています。




Funds(ファンズ)で新キャンペーンが始まっています。新規口座開設と30万円以上の投資でAmazonギフト券が3,000円分貰えます。


今回はファンド銘柄の指定がないため参加しやすいと思います。累計募集額が230億円を超え勢いにのる企業です。楽天証券との提携も発表されました。


詳しい投資内容は下記記事でまとめています。私も投資を継続している企業です!!




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
PKSHA Technology(3993)PER68.93倍PBR1.97倍
ヘッドウォータース(4011)PER143.07倍PBR4.52倍
HEROZ(4382)PER189.62倍PBR2.34倍
※2022年10月13日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2021年10月13日~2029年10月12日193,200株14円
2023年2月02日~2031年1月29日37,588株1,885円
2023年4月22日~2031年4月21日12,000株1,885円
2023年9月02日~2031年9月01日20,000株1,885円
2023年9月16日~2031年9月15日2,000株1,885円


ストックオプション(新株予約権)は193,200株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数に対する新株予約権の割合は12.6%に相当すると目論見にあります。


新株予約権による潜在株式数は264,788株となりますが、発行済株式総数の2,500,000株から計算するとややズレがあるようです。


pluszero(プラスゼロ)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

pluszero(プラスゼロ)のIPOは人気が見込めそうです。


日程的に2022年10月最後のIPOになるため、続くIPOが出なければ短期資金の流入が考えられます。公開株式以外の株流通は少ないと考えられます!


pluszero(プラスゼロ)[5132]IPOのまとめ
※プラスゼロ公式サイト引用


クライアントの課題を発見し、AI開発から保守までを一括提供できる企業になります。上流工程の「経営コンサルティング」や下流工程のITシステム開発にも対応できるそうです。


社内情報システム部分をアウトソーシング感覚で利用できるそうです。


画像や動画処理、自然言語処理なども可能とありIPOでは注目されそうです。上場による吸収金額も低くIPOとしての魅力がありそうです。


創業以来、意味理解を中心とした自然言語処理分野に対して重点投資を継続し、今後も当該領域における絶対的なリーダーを目指しているとあります。自社サービスに対して自信があるようです!


業績が今後も拡大するのか不透明なところもありますが、2020年10月期から従業員数が急増しています。そのために赤字計上の要因にもなったと考えられます。


前期の経営成績では、業容拡大に向けた採用活動費、業務委託費等により販売管理費が増加したため、営業損失を計上とあります。人材採用の効果が上場後の業績に反映されるかもしれませんね!


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